Category: ピッケのつくるえほん

「ピッケのつくるえほん」@福岡アジア美術館


NTT西日本スペシャル おいでよ!絵本ミュージアム」が、今年も福岡アジア美術館で開催されました。
今年の企画ギャラリーのテーマは「季節と食」。はたこうしろうさん、どいかやさん、やまだうたこさんなどの絵本作品が、観るだけでなく五感で体験できる空間となり展示されていました。
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セミの声+「なつのいちにち」の世界へ
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注文の多い料理店。ドアに次々と「注文」が。
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やまねこ軒のメニューをViscuitで。
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どいかやさんの大きなフェルト絵本。
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会期中の 8/10~14に『ピッケのつくるえほん』ワークショップが行われ、8/11は私が講師を務めました。 毎回お世話になるNPO法人子ども文化コミュニティの皆さんは、子どもたちの気持ちに寄り添い、実にきめ細かな準備と運営をしてくださいます。
参加は未就学の子どもたちが多く、おはなしの世界に入り込んでつくっていました。なかでも印象的だったのは元気いっぱいの4歳の男の子。 黒雲いっぱい雨をざんざか降らせて雷ゴロゴロゴロ。自分のおなかのおへそが無事かを何度も確かめながら作ります。
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次の見開きではキャラクタを総出演させ、端から順に全員を泣き顔に。さらにペンを上手に操りポーズも変更。両手でおへそをおさえます。「みんなおへそをとられたよ」。
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プリントまだかな…。
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ユニークな作品に発表会も大盛り上がり。
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できあがった絵本をぎゅっと握りしめ、絵本の世界ひろがる館内へそれぞれ駆けていきました。
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写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。

「ピッケのつくるえほん」夏休みのワークショップご案内


いよいよ子どもたちの夏休みがスタートですね。
この夏もピッケと出かけます。

■「おいでよ!絵本ミュージアム」福岡アジア美術館
会期中に「ピッケのつくるえほん」ワークショップをします。この「おいでよ!絵本ミュージアム」によんでいただくのは3回目で、ホームな気持ちです。

展覧会の会期:2013年7月26日(金)~8月18日(日)

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ開催日:
8月10日(土)~8月14日(水) 10:30~12:30、14:00~16:00

※ 8月11日(日)は朝倉が講師を務めます。
すでに5日間とも定員になってしまいましたが
11日は館内うろうろしていますので、九州方面の方どうぞいらしてください。

「おいでよ!絵本ミュージアム 2013」は こちら>>
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■「キッズ・ワークショップの町 軽井沢2013」
軽井沢に全国から選りすぐりの、こども向けワークショップが集合! 2日目の13日に「ピッケのつくるえほん」ワークショップをします。どのプログラムも素敵すぎて、自分が参加したいくらいです。

日時:2013年8月12日(月)、13日(火)
場所:軽井沢町 中央公民館
主催:キッズワークショップの町 軽井沢 実行委員会
後援:軽井沢町教育委員会(予定)

※ 朝倉が講師を務めます。

「キッズ・ワークショップの町 軽井沢2013」は こちら>>
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■デジタルえほんミュージアム(東京 市ヶ谷)
地階では「ふねくんのたび展(いしかわこうじさん)」開催中。両方あわせてどうぞ。

日時:2013年8月24日(土)
   10:30~12:30 小学 1年生~3年生 対象
   14:00~16:00 小学生全学年 対象
場所:デジタルえほんミュージアム 2階

※ 朝倉が講師を務めます。

午前の回(小学 1年生~3年生対象) 申込みは こちら>>
午後の回(小学生全学年対象)申込みは こちら>>
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■大阪府放送・視聴覚教育研究会 夏期研修会
※ 一般対象でなく大阪府の教職員の方が対象です。

日時:2013年8月8日(木)・9日(金)
場所:8日 (株)内田洋行 大阪支店
    9日 園田学園女子大学
主催:大阪府放送・視聴覚教育研究会 大阪放送教育協議会
共催:NHK大阪放送局 日本放送教育協会
参加費:無料

8月9日(金) 13:00~16:00
ワークショップ:小学生向けプレゼンテーションソフトを活用した授業づくり
講師 :(株)グッド・グリーフ 朝倉民枝

詳細と申込み方法(メール申込)は こちら>>

■「未踏交流会」で講演します。
独立行政法人 情報処理機構 未踏ソフトウェア創造事業 の交流会ですので、少し開発寄りの話になります。

日時:2013年7月26日(金)17時~20時
場所:秋葉原ダイビル5F カンファレンスフロア
参加費:講演は無料。
     ショートプレゼンテーション&懇親会は1,000円。(ドリンク・軽食代)
   
この12年あまり どんなふうにピッケを作ってきたかを、1時間で話します。
ショートプレゼンも募集中とのことですので、なにか開発されてる方は応募してみてはいかがでしょう。

詳細と申込み(事前オンライン登録)は こちら>>

「ピッケのつくるえほん for iPad」えほんデータをメールでやりとりする方法


iPad版の「ピッケのつくるえほん」では、アプリを持っている人同士であれば、できあがった絵本のデータを互いにやりとりできます。
どうもわかりにくいようですので、スクリーンショットを撮ってみました。

まず、AさんからBさんへ、えほんデータをメールで送る方法です。
えほんデータをメールで送る

次に、Aさんからメールで届いたえほんデータを、Bさんが読みこむ方法です。
えほんデータを読み込む

グループで絵と文章と音声を分担して作ったり、1見開きごとにやりとりしてリレー式に1つの作品に仕上げるなど、ひとりで作るのとはまた違った楽しみがありますよ。

「ピッケのつくるえほん for iPad」については こちら>>
iTunes App Store で見るなら こちら>>

「Japan ASCD TRY IT ON MONDAY」で発表とワークショップ


西町インターナショナルスクール(東京・元麻布)で開催された「Try It On Monday」で発表とワークショップをしました。
学校での活用事例紹介などを30分+ワークショップ90分。子どもたち~先生方それぞれ思い思いに、絵本づくりを楽しんでくださいました。中には、詩集をつくられた方も。
2時間の終了後も、控室で子どもたちと絵本づくりの続き。兄弟姉妹、クラスメートで賑やかな見せ合いっことなりました。

校庭には鯉のぼり。
鯉のぼり

こちらは、打ち合せを兼ねて授業見学に伺った4月の写真。
桜

松方ハウス

4月の来訪時に、川上先生の5年生の国語の授業を見学させていただきました。「物語の構成」の単元で宮沢賢治「注文の多い料理店」を題材に学んだあと、現実から架空の世界へでかける物語を創作。「お江戸でサッカー」なとユニークな作品がいっぱいでした。日常は日本語を使わない1年生のクラスでも、ひらがなをひととおり覚えてお話をつくるという活用もされていました。

西町インターナショナルスクール堀井先生の授業の様子 こちら>>

「教育の情報化」推進フォーラムで登壇しました


平成23年度「教育の情報化」推進フォーラムで登壇しました。
会場は、国立オリンピック記念青少年総合センター 国際交流棟。
「ICT夢コンテスト」地域部門でCEC奨励賞を受賞した「夏休みメディアリテラシー体験講座 絵本をつくろう」尾道でのワークショップの事例をご紹介しました。
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@軽井沢


ハイシーズンでにぎわう軽井沢。ピッケ初、屋外!での絵本づくりです。
前日からポツポツ降る怪しい空模様。天気予報も雨。どうかハズれてくれますよーに。

当日8月14日、強い雨音で目覚めました。
どうなっちゃうだろう…少し心配な気持ちで、プリンスショッピングプラザの芝生のひろばへ。前方に小さく見えてきたテントが今日の会場です。
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ぱらつく雨の中、着々とテントを立て、電源確保、アクセスポイント設定、エアプリンタ設定。この「キッズワークショップの町 軽井沢2012」を企画~運営してくださったエンタテイナー、なおやマンさんとアイコさん。マルチです。
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どんな会場設営にするか迷ったのですが(天候考慮し長テーブル+パイプ椅子に変更する等)、当初予定してくださっていた通りでいくことに。濡れた芝生の上に、ビニルシート2枚で養生して、小さなテーブルを並べて(テーブルまで木で作ろうとしてくださっていたようです)、地面に直に座ってもらいます。私が心配性なもので、子どもたちが万一おしりが冷たくなった時用に、急遽エアクッション切って人数分の簡易座布団まで用意してくださいました。(でも、元気な子どもたちに、そんな心配不要でした。みんなへっちゃら。)

雨があがりました! 夢のようなこの景色、忘れることはないでしょう。
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お父さんにプレゼントする絵本が、できました。
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出力した絵本の展開図。おうちで製本してね。
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夏空の下、緑の中でのワークショップ。
かつてデスクトップPCで行っていた頃から思うと夢のようです。
いつか、ハードがもっと軽く薄くなって落としても大丈夫で、眼にもやさしいものになったら、スケッチブックで写生するように、それぞれ気に入った木陰でおはなしづくりできるといいな。かれこれ10年以上、願い続け言い続けています。それが遠い未来の話でなく、すぐそこまできていると、今日、確かな情景として思い浮かべることできました。
こんな景色を見せてくれたなおやマンさんとアイコさん、ありがとう!また会いましょうね。
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@e-とぴあ・かがわ


8/1~8/14 e-とぴあ・かがわ(香川県高松市)で開催中の夏休みイベント
「みらいのどくしょ展 - 夢が広がる電子書籍の世界 -」
に、スペシャルイベントとしてお招きいただき、ワークショップをしてきました。
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e-とぴあ・かがわ は、この高松シンボルタワーの4、5階にあります。
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JR高松駅やフェリー乗り場からすぐ、眼の前は瀬戸内の海! という立地。ワークショップ会場からの眺めも素晴らしいデス。
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始まりを待つ間、5歳の女の子が、たまたま同じテーブルになった3歳の女の子に、サンプルとして置いてあった絵本を読み聞かせしてくれていました。なんともほほえましい光景でした。

子どもたちのとりあげる題材は、魚や海の率が高いのです。釣り竿で魚釣り、海底、水中など。
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デジタル積み木で、根気よく作っていて、何なのかな?と思っていたら、桟橋でした。この後、大きな船にピッケたち皆で乗船します。
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カニに指挟まれて痛いっ! 実感がこもっていますね。
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夏だからかな?と最初は思ったのですが、他の地域の夏休み開催では、これほど多くありません。リアリティも違います。おそらく、高松の子どもたちにとって、海は身近なのでしょう。

紙の絵本と音声入りデジタル絵本の両方をつくり、さいごに発表会もするフルコースで実施。予定の2時間を超えてしまった回もあったのですが、みんながんばりました。
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この「みらいのどくしょ展」の会期中に、電子書籍の展示や、バーチャルリアリティーシアター上映などもあります。
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次の週末は、講師をe-とぴあ・かがわの皆さんが務めてくださっての「ピッケのつくるえほん」と、絵本作家いしかわこうじさんの「ぺーぱーわんこであそぼう」のワークショップもあります。 詳細と申し込みは こちら>>

終了後、駆け足で2フロアを見学しました。
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パソコンルームが複数あります。ありがちな、10年前建てたときからそのまま…ではなく、OSもアップデートされ、新しいMACや、タブレットPC、iPadなども整備されていました。5階のメディアステーションでは、有線、無線で自由にネット利用できます。奥にはライブラリ。他にも編集スタジオやワークショップスペース、映画鑑賞会やミニコンサートが可能なBBスクエアという広い部屋もありました。大型プリンタまで利用できるようになっていて、高松の人がうらやましいです。

今回のワークショップを陰で支えてくださったスタッフの皆さんの、プロフェッショナルぶりは頭の下がるものでした。お願いした以上のことを工夫し準備してくださっていました。館全体も同様に、丁寧で血の通った運営がなされています。独自コンテンツの発信も多く、例えばこれは「I Love Kagawa」、海外の人たちへ映像で香川の魅力を伝えるプロジェクトです。
仙台や川口など、図書館に併設でICT設備を備えた施設はいくつか知っていますが、単独で、ここまでICTがハード、ソフトともに充実した開かれた公共の場を他に知りません。
すごいなぁ香川県。うどんだけじゃないですね。

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今夏の「ピッケのつくるえほん」ワークショップ


夏休みが始まりましたね。
8月に高松と軽井沢でワークショップをします。
お近くの方、ぜひ遊びにいらしてください!

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e-とぴあ・かがわ サマーフェスティバル2012
みらいのどくしょ展 スペシャルイベント
「ピッケのつくるえほん」
~せかいに1さつのオリジナルえほんをつくろう!~

日時:2012年8月4日(土)5日(日)11日(土)12日(日)
    10:30~12:30、13:30~15:30
場所:e-とぴあ・かがわ 情報通信交流館(香川県高松市)
対象:10:30~12:30 未就学児(4歳以上とその保護者)15組30名
    13:30~15:30 小学生 15名

※ 4日(土)5日(日)は、朝倉が講師を務めます。

詳しくは こちら>>

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キッズ・ワークショップの町 軽井沢
「ピッケのつくるえほん」

日時:2012年8月14日(日)
場所:軽井沢プリンスショッピングプラザ 芝生のひろば(軽井沢駅 南口から徒歩5分)
詳細は、「キッズ・ワークショップの町 軽井沢」Webサイトで発表されます。

※ 朝倉が講師を務めます。

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他にも、私は行かないのですけれど、東京都文京区で 8月4日(土)に開催されます。
7月10日付の区報で募集開始しているそうなので、区民の方、チェックしてみてください。

写真は、先日サプライズで届いた向日葵と百合。
とっても嬉しかったので、皆さんにもお裾分けデス。
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雑誌掲載「MacFan」


「MacFan」8月号で「ピッケのつくるえほん for iPad」をご紹介いただいています。
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6月末発売でしたのに、ここでお知らせするのが遅くなってしまいました。
書店でもし見かけましたら、お手にとってみてください。(25ページ目です)
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編集部の方が4月のアメリカンスクールでのセッションに参加してくださり、ライターの方はskypeビデオでインタビューしてくださいました。 ゴチャゴチャ話してしまった中から「ユーザの参与性」というキーワードを導き出してくださっています。なるほど!

「子どもとデジタル絵本」BEATセミナー@東大情報学環 で登壇しました


帰国後の週末6/2(土曜)は、BEATセミナー@東京大学大学院情報学環 へ。
全体テーマは「子どもとデジタル絵本」、いただいたお題は「子どもにとっての絵本の役割とデジタル絵本の可能性」です。

まず、東大情報学環 特任助教の佐藤朝美さんから、絵本の読み聞かせに関する要因、Narrative(物語行為)について、その歴史と認知機能発達の見地からレクチャ。バトンを受けて次は私。ピッケの話と、2つのソフトの開発を通して思うことを話しました。

<デジタルへの懸念・課題>
・ハードもインターフェースも、子どもに与える物としてまだまだ不十分。
 くるっと丸めてポケットやカバンに入れて公園へ持っていけるような物になってほしい。
・造形物としての絵本をどう考えるか。
  アナログ絵本では、ハード対ソフトが1対1。
  子どものコンテンツは、絵本に限らず、ハードとソフトが分かち難く結びついている。
  造形物に対する愛着や、所有したい気持ちもある。
  ページめくりなど身体性をともなう仕様には、ある種の強さがある。
・絵本に、絵本を手渡す大人が必要であるように、デジタル絵本にも、手渡す大人が必要。
・デジタルの、繋がろう、外へ広がろうとする特性をどう活かすか。

<私の考えるデジタル絵本の可能性>
・従来の子どもの絵本は、電子書籍の時代になっても残る。
・既存作品のデジタル絵本への移植は、図鑑的な絵本、おもちゃ・ゲーム的な絵本には向く。(物語絵本、特に完成度の高い物語絵本ほど、難易度が高い)
・デジタル絵本としての独自の仕様を考えることで、新しい表現が生まれる。
・デジタルの、繋がろう、外へ広がろうとする特性を活かし、絵本という領域にとどまらず、横方向に広がる周辺領域も合わせてデザインすることで、次の展望がひらける。

日本出版販売(デジタル絵本tocco)の正道寺裕子さんによる、物理シミュレーションを用いたデジタル絵本「まり」の開発話も興味深かったです。ビジネスとして成立することも満たしながら、アナログ絵本との違いをどう出していくかを悩みながら開発したと。
こども心理学がご専門の石川由美子さんは、「絵本を読みあうことは、人は信じるに足りうる存在であるという確信を育むことである」と話されました。とても共感します。iPadなどデジタル機器はそもそも1人でする物体のカタチであること、紙の絵本とは質的に違うこと、100年後に見つけたとき「これが私の絵本だよ」と言えるものになるか、など懸念を込め語られた数々は、一般の大人向け電子書籍とは異なり、子どものデジタル絵本については、よくよく考えていかねばならぬことと常々感じています。

「子どもとデジタル絵本」のテーマに、絵本の出版関係者、教育関係企業の方、学術研究者、保育関係者、学校の先生、自治体の方、開発者、地域で絵本の読み聞かせ活動をなさっている方、大学生など、さまざまな領域の方がご参加くださいました。
セミナー時にもお話しましたが、いつの時代においても、子どもには良質のものを届けたい。これは私たち大人の責務です。「主役は子どもである」を忘れず、デジタル絵本を開発し、子どもに手渡し、良質の絵本体験の場をぜひご一緒につくっていきましょう。

BEATセミナー@東京大学大学院情報学環 レポートページは こちら>>

朝倉発表分のスライドを以下↓に公開しています。