Monthly Archives: 9月 2024

第20回 日本子ども学会学術集会@青森県八戸市


9/21(土),22(日)2日間の日本子ども学会学術集会(大会テーマ「絵本から社会を変える」)を満喫してきました。 
初日はポスターセッションで芦屋市精道こども園での実践報告を、2日目は石川由美子先生(宇都宮大学)齋藤有先生(聖徳大学)とご一緒に「絵本を囲む活動が地域における子どもを育むインクルーシブな場となるために」と題してラウンドテーブルを担当しました。ラウンドでは、うまくいってないことや課題も含めてざっくばらんにお話ししました。子どもを迎えるこちら側ができることは、丁寧に場をつくり、よく来たね、来てくれてありがとう、と子どもたちを歓迎するところまで。安心できる楽しい場になっているなら、それぞれが自身の本領を発揮し、互いの触発も生まれるかと思います。絵本を読みあう、あるいは絵本をつくる、そんな言葉の行き交う場が、様々な属性の子どもたち(~大人)を迎え入れる場となっていきますように。
雨風とも激しいなか朝9時からのラウンドテーブルに来て下さる方あるかしらと心配でしたが、多くの方がお越し下さいました。齋藤有先生の5歳になったばかりの息子さんが、おひとりおひとりを元気に迎えてくれて、ご参集の皆さまとともに良い時間を過ごすことができました。

会場は、記念すべき第20回にふさわしく素敵な幼稚園でした。「えほんのおうち」を有する認定こども園 八戸文化幼稚園。子どもの言葉を大切になさる園です。

鴻池朋子展@青森県美




初青森。県美の鴻池朋子展、観れてよかった。なかでも、戦争の詩からのベッドカバー、奥能登地震仮設住宅のカーテン・プロジェクト(賛同者から提供された布でカーテンをつくり鴻池さんの刺繍作品をアップリケで縫い付ける)に、じんわり涙してしまいました。

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋



9月7日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとの絵本づくりワークショップでした。
前回シナモンのぬいぐるみを抱えて全身シナモンの装いでやってきたブラジル籍の常連さん、この日はマスケラーナ(浜名湖パルパルのキャラクタ)と一緒に登場。入ってくるなり「今日は野菜の話にする!」たまたま、図書館司書さん選書の読み聞かせ絵本も『おやおや、おやさい』(石津 ちひろ 文、山村 浩二 絵、福音館書店)で、ご機嫌で読んでくれました。この絵本の見返しにあしらわれているのが本文のテキストであることにも、すぐに気付きました。
絵本づくりのテーマは、語呂あわせ・ダジャレ・韻を踏む、または自由。「見ちゃダメ!」と制作途中は一切見せてくれないものの、手は動いていて、話し、歌い続け、ときどき踊って、完成。ページごとに配した食べ物が、それぞれの得意な曲を歌うというつくりになっていて、録音時は、10ページ分の全10曲を歌い、さらに裏表紙では『おやおや、おやさい』の本文を早口に読み上げました。題名を「歌(うた)が上手(うま)い食べ物」としたことから、テーマも意識しているとわかります。

参加3回目の小5さんは、「クロミを知らないと言っていたから」とぬいぐるみを持って来て見せてくれました。これまでの2回は「録音はしない(したくない)」だったのが、初めて、ふたりで一緒に録音もしました。お迎えにいらしたご家族にも観てもらい発表会。上映の間も歌に合わせて踊っていました。

国籍限定を外した図書館での回は、今回も全員が日本人でした。

最近飼い始めたというインコのお話をつくってくれたのは小3さん。「いい子のインコ」とテーマも押さえられています。ママがベッドの中で「おはよー」と言っている裏表紙は、「おかあさんおきて。」2年前のこのエピソードを知っている参加者にとっては、思わず ふふふ… となるのでした。

お母さんたちの作品にも いつも舌を巻きます。

ワークショップ終了後、小2さんが持ってきてくれた夏休みの工作で遊びました。ワニをハンマーでたたくゲームは去年の作品、新作は「たこやきゲーム」。どちらも見た目のデザインも機構も優れていて、しかも子どもたちの激しい使い方にも耐えるしっかりした造りです。

図書館での回はすっかり日本人ばかりになってはいますが、様々な個性、異年齢の子たちが混じり、つくることにおいて大人も子どもも対等の良い場になっていると感じます。思いもよらぬ一大事が発生するご家庭もあります。そんなとき、特に古参の方たちは、立ち入り過ぎない程よい距離感で、互いを気にかけていて、ご事情で来れずにいた家族が久しぶりに参加予定と知ると、自身のお子さんは来れない日であっても会いに来てくれる。そんなお母さんたちのおかげで、この場が成り立っています。中心にある活動が「お話」であることも、場を性格付けているのかもしれません。お話を読んでもらう、自分のお話をつくり語る、熱心に聴いてくれる人たちがいて、温かな反応が返ってくる。「お話」を介し言葉が行き交う場であることが、安心できる緩やかな人の繋がりを育くむ気がしています。

次回は10月12日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階会議室、午後14時~は岩田校区市民館の2階です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。

これまでの作品は、こちらのYouTubeページでご覧いただけます。(全部ではなく一部)
https://www.youtube.com/@TamieAsakura/videos

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使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
instagram:  https://www.instagram.com/tamie.asakura/

市民ボランティア「ピッケの会とよはし」(PeKay Toyohashi)さんのFacebook:
https://www.facebook.com/100091953173119

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放課後子ども教室でピッケ@豊橋市立岩田小学校


ピッケの会とよはし 伊藤孝良さんと一緒に、放課後子ども教室へ出かけました。宿題を済ませた子からピッケ。短い時間ですが、何人かは製本までできました。母語話者を含む4人の指導員の先生が、勉強も見ながら、子どもたちを愛情深く見守っていらっしゃいます。途中、市外へ転校した子がふいに遊びに来て、子どもたちは互いに名前を呼び抱き合って大喜び。絵本も作っていきました。