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お花見2019@夙川


川べりをおしゃべりしつつそぞろ歩くだけのお花見に、今年も出かけてきました。満開前であったとはいえ、花は年々寂しくなっています。それでも、この夙川の桜を眺めてようやく春が来るのでした。

週末は、須磨浦公園へ出かけました。
あたたかな陽射し、桜の向こうに瀬戸の海。

「春の海 ひねもす のたりのたりかな」与謝蕪村

まさに、のたりのたりの春でした。

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


3月3日ひなまつりの日曜、豊橋市中央図書館のアウトリーチとして、外国ルーツのご家族が多く暮らす地域へ出かけ、絵本の読み聞かせとピッケの絵本づくりをしました。午前は市営西部住宅の集会所で、午後は県営岩田住宅の集会所で。どちらの会場も前回に続き3回目です。

会場に着くと、子どもたちが歓声をあげて走り回っています。開始前、しかもこんなに大勢の子どもたちが集まってくれたのは初めてです。
ギャングエイジに入るか入らないかくらいのエネルギーあふれる男児たち。前回はトリオだったのがさらに人数増え、それはそれは(ごく控え目に言って)賑やか。おもちゃの銃でバキュン!しながら、跳ぶわ、走るわ。でも、伊藤館長の読み聞かせが始まると、最初はふざけていたのが、徐々に聞き入っています。

お話をつくり始めると、銃を置いて没頭していました。とはいえ、自分ができあがると、また大騒ぎに戻るのですが。男児はほぼ全員がそんな具合。でも、つくる時はどの子もぐっと集中します。

駆け回る男児のひとり、参加2回目フィリピン2年生男児の録音。見開きごとに「**が**しとる」(「しとる」は「している」の豊橋弁)S+Vの1文が基本。しかし徐々に表現に工夫をし始めます。「どんぐり」といった単語の語彙に苦労したり助詞の選択ににとまどったりしながらも、S+V+Oとしたり「**で」と場所を補足してみたり。「雨が降っとる」といちど口にしたのを自分で言いなおし「くもりが雨になりました」と再録音したりもしました。描きたいシーンにぴたりとくる言葉や表現を探す様子に、良い作品にしたいというあふれる気持ちが感じられます。

言葉以外のところでも、気づくことがありました。例えば、「ハサミで切る」が難しい子がいます。ひとりの小2年生は、刃を大きく開き、そのままナイフのように握って、力で切ろうとします。一方、外国ルーツの子であっても日本で幼稚園や保育園に通っていれば、園で習うのでハサミを扱えます。ちなみに、今回から入ってくれた名大大学院生の旭華さんによると、中国の家庭では、刃物は危ないので幼児には触らせず、小学校へあがってから学校で習うのだそうです。私を含め多くの日本人も、自然に覚えたわけではなくて、幼い頃に家庭や園で教えられ練習したからこそ、できるようになったのです。このハサミの件に限らず、自分の狭い「あたり前」に囚われたうかつさから気づけていない点が多々あるに違いなく、感度を上げねばと思います。

何人かの子たちは、事前にどんなお話をつくるか考えて来ていました。例えば初参加の姉弟のふたりが考えてきたのは、こんなお話でした。
小3姉「うさぎとくまを思いついて。崖から落ちるところから始めて、あとは作りながら考えた」
小2弟「フィリピンへ行ったとき考えた。1年のとき行って、それがお話になった」(本人弁まま)

午前の西部住宅は、初回に来てくれた小2女児を中心とした口コミ広がりなので、同じ2年生が大半を占め、親を伴なわず子どもたちだけで来ています。当初の計画では親子での参加を想定していたのですが、対小学生では、まず子ども、それから子どもが親を誘って一緒に参加とするほうが無理がなさそうです。

とくに男児は大騒ぎでヤンチャしている時と集中してつくっている時とのギャップが大きくて、そこに可能性を感じます。後者の時間割合が増えるように、「制する」のではなく、場のつくり方、カリキュラム、ファシリテートで工夫したいです。どの子も、前より良い作品をつくりたいと願い挑戦しているので、今後はテーマを設けるなど、次のステップへ進めてみます。録音時や発表時の「音」の質を上げることも課題です。

午後の岩田住宅は、午前と打って変わって落ち着いた進行に。

こちらも前回参加の子たちの口コミで増えました。フィリピンの4年生女児は数人の友だちを伴って

ブラジルの小5男児は5歳の妹さんと一緒に来てくれました。自治会の舛木さんが、日本語を解さない兄妹のためにポルトガル語の通訳をしてくださいました。

図書館の冨田さんが日本語の絵本を、ブラジル人のお母さんがポルトガル語の絵本を読んでくれました。

弟へ贈る絵本をつくったフィリピンの1年生男児は、ビサヤ語等が母語。日本語も話すけれど、録音は英語でしていました。理由を教えてもらったところ、お父さんは仕事で日本語を使うけれどお母さんは家の中だけなので日本語は話さない。日本語だと言いたいことが100%言えないこともあり、伝えたいことがいちばん言いやすく、家族全員が理解できる英語にしたとのこと。

子どもたちを取りまく母語や日本語の環境、習熟度、家庭の事情もそれぞれで、丁寧にみていかねばとあらためて思います。ワークショップを終えてからの図書館の皆さんとのふりかえり、名古屋大学の小川明子さんの明晰なアドバイスもありがたいです。

2つの会場とも「次はいつ?」と子どもたちから尋ねられました。「どんどん楽しくなってきた。またつくりたい!」と。
3回目にしてようやく定着してきた感。来年度もなんとか続けたいです。

今後の開催など決まれば、豊橋市図書館のFBページ に情報が出ます。 豊橋市図書館のFacebookページ>>

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使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
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廃材リユース×ピッケ ワークショップ@玉島 IDEA R LAB(子ども回)


初日の大人対象回からの続き)
2日目の日曜日は子ども対象回「ちいさな妖精とちいさな絵本」。

黄色の風船を目印に、屋根裏の秘密部屋へ導かれるようにしました。ダンボールのピッケたちは、4年前「おはなしのもり」の時につくった子たち。梁に頭を打つので注意。

さて準備は万端。ラボへ戻り、早めに到着した兄弟くんたちとおはなし絵カードで遊びました。

全員そろったのでマテリアルライブラリーへ移動。足元に気をつけながらひとりずつ屋根裏部屋へ。グリムの「こびととくつや」をざっと読みました。(ちゃんと1冊通して読まなかったことをあとになって反省)

大月さんに廃材の由来を教えてもらいながら、それぞれの妖精をつくる材料を選びます。

手にとり眺め、大切にケースに集めてラボへ持ち帰りました。

子どもたちの早いこと早いこと。迷いがないのです。熱中。

赤い実を食べるのが好きな妖精。

森に住んでいるそう。(名前も教えてもらったのだけど忘れてしまいました、2文字)

お茶とお菓子で休憩したあと、絵本づくり。

つみきを組み合わせて忠実に妖精を表現しています。「ピッケとみみちゃんと妖精はバスを待っています」

録音。製本して完成。

発表会では順番に、まず妖精を紹介してもらい、それから絵本を上映しました。

「家まで届けよう」えにしくん(小6年)作

裏表紙に描いた食べたお皿で妖精の存在を感じさせつつ、姿は現さない新手法。まんねんさんが届けてくれたマスカットを食べたのは、こんな妖精です。

昨年度までは特に誘導しなくともつくった工作と絵本がつながったのだけれど、今回は繋がらない子がありました。原因に心あたりがいくつかあり、次回は活動のデザインをもっと丁寧に見直します。やろうとしているのは、身体(手を動かしてつくる)と空想、デジタルとアナログ、有形と無形がシームレスにつながった大きな物語世界の中で、子どもたちが創る楽しみに存分に浸れる場を用意すること。

前回も参加してくれた6歳の男の子。12歳のお兄ちゃんともども「次もまた来たい!」と言ってくれました。嬉しいな。

玉島では、大月さんはじめ界隈の皆さんにいつもほんとにお世話になります。ワークショップ当日のあわただしいお昼を、アゲモラ部屋(あげたりもらったり直したりする)でご馳走になり、500平米超の洋品店を住みながらリノベし続けてるサトミちゃんからは牡蠣のはさみ焼き(実演付き)や米粉のシフォンケーキが届き、あっこちゃん、岡ちゃん、なんちゃんからも差し入れ。多くがこのコミュニティに魅せられた移住者です。新しく滋賀から越してきた女性は、縫う人チクちゃん。すでにすっかり溶け込んでいました。
そして、4年前の初回から毎回手伝ってくれるヒサモこと久森有希さん。今回は神戸~玉島を運転まで。いつもありがとう。
今年も玉島のゆったりした時間の中で、ワークショップをすることができました。早くも次回が楽しみです!

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【 IDEA R LAB 】大月ヒロ子さんが、故郷玉島のご実家をリノベーションしてつくられたクリエイティブリユースの拠点かつ実験場。
http://www.idea-r-lab.jp/
https://www.facebook.com/IDEARLAB
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廃材リユース×ピッケ ワークショップ@玉島 IDEA R LAB(おとな回)


今年度も、クリエイティブリユース×ピッケの絵本づくりワークショップで、IDEA R LAB(岡山県倉敷市玉島)へ出かけてきました。これまでよりさらにゆったり時間をかけたくて、1日1回のみの開催、初日の土曜日はおとな対象回でした。

ラボから歩いて1分のマテリアルライブラリーに、地域から生まれた多種多様な端材や廃材がストックされています。集まったそれらを丁寧に整理分類することで、創りたい気持ちを触発してくれる材料(マテリアル)となります。リサイクルやアップサイクルと違う点は、単なる「再利用」ではなく、クリエイティビティを加えて新たな価値とともに素敵によみがえらせること。そうすることで、廃材とともに、人やコトが社会の中で繋がり循環してゆきます。このマテリアルライブラリーも、元熱帯魚センターだった建物を大月さんはじめ皆さんでリノベーションしたものです(私も5年くらい前の夏 古タイルを洗ったので、貢献度0.000001%くらい?)。その現在進行形の場で、大月ヒロ子さんから直にお話を聴けるなんて、とっても贅沢。

様々な材料に触発されながらイメージをふくらませ、ラボへ戻って制作開始。前半では、廃材を使って大切な人に贈る小さな贈り物を作ります。みなさん没頭中。

中盤で、お茶を飲みながらピッケの活用事例などをお話しさせていただき、後半は、贈り物に添える小さな絵本を作ります。
絵本をつくることが昔からの夢だったという女性。

メリーゴーランドと絵本「メリーゴーランドであそぼうよ」。録音も素晴らしかったです。

昨夏、被災した子どもたちの預かりをしている児童クラブへ出かけたとき知り合った真備町の方が、ご参加くださいました。ご自身も被災されて大変な中、子どもたちの支援を続けていらっしゃいます。今年の夏休みは海水浴へ連れて行ってあげる計画だそうです。

皆さんの作品。それぞれ絵本とリンクしていました。

玉島で過ごす日々は、私のとって心身の滋養です。アパートをリノベしたレジデンスに宿泊し、ご飯は皆でつくって皆で食べます。玉島は魚介類も野菜も果物も美味しい~。

今年のおとな回用おやつは、キャラメルナッツタルトを焼きました。

あしたは子ども回。「マテリアルライブラリーの屋根を直したので、屋根裏の秘密部屋に上がれるよー」と大月さんからの事前情報。急な階段を上ってみると… こんなに素敵な空間!これはぜひ子どもたちにも上がらせてあげたい。

子ども回に続く

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【 IDEA R LAB 】大月ヒロ子さんが、故郷玉島のご実家をリノベーションしてつくられたクリエイティブリユースの拠点かつ実験場。
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おでかけピッケ@京都市立病院


京都市立病院の分教室(院内学級)へ、チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)の於保さん(アートディレクター)、川井さん(自立支援員)と出かけてきました。府立医科大学附属病院に続き、はじめて訪問させていただく病院です。市立病院の院内学級はこれまでで最も小規模で、少ない人数でゆっくり落ち着いて取り組むことができました。

小1男児は、授業が始まる20分も前に来てくれました。ボランティアの大学生さんにも加わってもらい、おはなし絵カードで遊びながら開始時間を待ちました。機関車の絵カードは「トーマス」、街並みは「マック」、ラッパは「ハッピーセット」、リレーでお話を紡ぎました。

テレビ会議システムを使いベッドサイドと教室のそれぞれが自己紹介をしてから、おはなしづくりに入りました。

贈る相手を誰にしましょうと問うと、「あ、もうすぐお誕生日の人がいる!」「りいさちゃん!」長く会えていない妹さんとのこと。途中、看護師さんが横について治療も受けつつ、夢中でつくり完成させました。

全員が録音までできました。
病室から参加の小学3年生男児も、妹さんへ贈る絵本。こんなお話です。
買ってもらった動くカメのロボット。うらやましがる友だちに、貸して!と追いかけられて、山を越え谷を越え、さいごは気球に乗って空へ。タイトルは「脱出成功!」。日頃からオリジナルの漫画も描いていて(素晴らしい描き込みの力作なのです)、ストーリーも絵作りも録音も抜群でした。

同じく病室から参加の中学1年生男子は「旅する演奏会」。歌が得意なおたまじゃくしの兄弟の夢はコンサートを開くこと。何年か経ってカエルに成長。一方、リスの兄弟は声に自信がなかったので楽器を弾くのを頑張りました。ある日カエルの兄弟とリスの兄弟が出会い、夢が同じだったのでグループを作り旅に出て、親子コンサートを開き大成功。7見開きもの長編となりました。

2コマ90分の授業が終了。小1男児くんは「(長い時間椅子に座りすぎて)お尻が痛くなっちゃったよ」と言いながら、完成した絵本を持って病室へ戻っていきました。

分教室の先生が何より喜んでいらしたのは、制作中の子どもたちの表情が素晴らしいこと。訪問した私たちも嬉しかったです。

子どもたちにとって、お話を作ること自体が楽しいのはもちろん、絵や言葉でお話をつくることで、長い入院生活でがんばっている様々な気持ちを解放することができます。ご家族や医療者にとっても、作品から子どもさんの心の内を垣間見ることができます。
「おでかけピッケ」入院中の子どもたちのところへチャイケモの方と一緒に伺います。ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。

※ 本活動に、広島の教材販売会社の社長さん(有限会社ワキタ 脇田秀夫様、有限会社ヒロキョー 箱田博司様、有限会社サラダ文教社 皿田弘美様)がチャイケモへ寄付してくださった3台のiPadも活用させていただいております。
チャイルド・ケモ・ハウス(チャイケモ)
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族のための施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

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おでかけピッケ@京都府立医科大学附属病院


京都府立医科大学附属病院の分教室(院内学級)へ、チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)の井上さん(保育士さん)、川井さん(自立支援員さん)と出かけてきました。はじめて訪問させていただく病院です。小学部と中学部の合同授業として、2コマ90分で絵本づくりをしました。

分教室内には、モニタ、PC+プリンタ等が揃っています。京大附属病院と同じテレビ会議システムもあるので、教室へ来ることが難しい3人の児童生徒さんは、それぞれのベッドサイドから参加できました。各人での制作中は教室全景を映し、操作説明をするときには手元を大きく映しながら伝えます。

看護師さんの出入りもありながら、子どもたちそれぞれの病状やその日の体調に合わせて進めます。お薬がきいて眠ってしまった男の子は、皆と一緒に居たくて病室には戻らず最後まで参加しました。先生から「好きな色は赤」と教えていただき、お名前入りの赤色表紙+中は白紙ままの絵本として製本しました。

4年生男児作「魚と船の物語」。メモを取りながら長文の録音もやり遂げました。壊れた船は積木で表現しています。


「雷がごうごう鳴っている時に、大きな魚は船を襲うそうです」「大きな魚は 船を襲うことに成功しました」「大きな魚は、次の壊す船を探す旅に出ようとした瞬間、壊れた船から 3匹の小魚が飛び出してきました。そして小魚たちは、大きな魚にこう言いました。『弟子にしてください!』」「こうして 大きな魚と小魚たちは 仲間になったのでした」

別の4年生男児作「くりんとまんねんのたいけつ」

「あるひ くりんくんとまんねんくんが けんかをしました。そして野球で対決をすることになりました」「そして対決が終わり、勝ったのはくりんくんでした」「勝ったくりんくんは、まんねんくんにやさしくしてあげました」「そしてふたりはベンチに行き、くりんくんがまんねんくんに『いっしょにいちごを食べよう』と言って、ふたりは仲良くなりました」「おしまい」
とても優しいお話で、ふたりの後ろに見える大きな夕日もこのシーンにぴったりです。

6年生女児さんたちも、絵もストーリーも凝った長編のお話をつくりました。タイトルもローマ字の「Kakurenbo」です。録音の段になって、「みつかっちゃったぁ~」のセリフが照れくさくて少し躊躇。見つけられる側のうさぎちゃんやりすくんのセリフをチャイケモの川井さんが引き受けて、楽しい作品に仕上がりました。裏表紙も素敵です。(一部を抜粋)

教室でつくった4人は、録音の声が互いにかぶらないよう、ひとり1見開きずつ順番にすることに。これが実に楽しかったです。

受け入れてくださった分教室の先生方に、とても感謝しています。普段の時間割の中に2コマ、しかも小学部と中学部の合同授業として入れることは、やりくりにご苦労かけているに違いなく、準備も当日も後日も、かなりのご負担かけてしまっていることと思います。にもかかわらず、ぎりぎりまで、紙をもっと良いのに変えようとか、プリンタのヘッダーをクリーニングするともっときれいに印刷できるかもしれないから後日やり直してみようとか。少しでも子どもたちに良い体験をとおひとりおひとりの先生が取り組んでくださり、ありがたく、とても嬉しいです。見習おう、といつも思います。
子どもたちに対しても「お話を聞かせてくれてありがとう」の気持ちです。

子どもたちにとって、お話を作ること自体が楽しいのはもちろん、絵や言葉でお話をつくることで、長い入院生活でがんばっている様々な気持ちを解放することができます。ご家族や医療者にとっても、作品から子どもさんの心の内を垣間見ることができます。
「おでかけピッケ」入院中の子どもたちのところへチャイケモの方と一緒に伺います。ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。

※ 本活動に、広島の教材販売会社の社長さん(有限会社ワキタ 脇田秀夫様、有限会社ヒロキョー 箱田博司様、有限会社サラダ文教社 皿田弘美様)がチャイケモへ寄付してくださった3台のiPadも活用させていただいております。
チャイルド・ケモ・ハウス(チャイケモ)
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族のための施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

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本領発揮できる自由な世界 2019


昨年度に続き「アートとこころのケア講座」(於:兵庫県こころのケアセンター)で講師を務めました。いつもは物語づくり活動全般についての話題提供が多いのですが、今回は「病児や発達に困りごとのある子どもたちのサポート」に絞っての話です。事前にお送り頂いた情報(名前など個人情報のない属性のみのデータ)で、介護職に携る参加者が何人かいらっしゃると知り、シニア対象の事例もひとつ入れました。たっぷり3時間あったので、事例を紹介しつつ、場づくりにおける留意点をお伝えし、子どもたちの動きや発言、作品について解説しました。

ピッケのおうち」の工作類のサンプルや、そのアレンジで手作りしたマグネットのペパドルも持って行って開始前の時間にご覧頂きました。

いくつかの事例は、このブログにも書き残しています。カテゴリーで選ぶと探しやすいです。
Category:「小児医療」
Category:「発達障害・特別支援(チャレンジド)」

お話づくりの楽しみと可能性をご自身で感じてほしくて、体験時間を設け4人グループで作品をつくってもらいました。短時間であったにもかかわらず録音までなさったグループもありました。

昔ピッケで絵本づくりをしてくれた女の子のお母さんからその当時届いたメッセージを、今回も紹介しました。

チーコは長いこと周囲とうまく付き合えず、苦しい思いからファンタジーの世界へ逃避しがちだったのですが、ピッケがうまく橋渡しをしてくれました。チーコが作ったピッケの作品を見た先生が「こんなに豊かな世界を持っているんですね!」と、文字を書いて表現するのは難しいけれど、絵と音声ですてきなお話を作れることをご理解いただけました。ピッケの世界はチーコにとってとても自由な世界のようで、チーコにとってピッケは「本領発揮できるところ」らしいです。( 当時 小学1~2年生 )

ピッケは「本領発揮できる自由な世界」。1年生だったチーコちゃんにそう感じてもらえたのは、私にとって今も励ましであり大切な指標です。

その数年後には、チーコちゃん作の俳句作品がNHKの番組で紹介されるまでになりました。今は6年生です。メッセージを公開させていただいてよいでしょうかとご連絡をさしあげた際、快諾とともに嬉しい近況もお知らせくださいました。

文字を読んだり書いたりできなくても、物語の主人公になってピッケとたくさんのことに挑戦できました。学びを楽しみ、物語を楽しみ、沢山の感情を表現できるようになったのは、ピッケで培った力だと思っています。幼稚園や学校で長いこと理解されず、理解できず、周囲に溶け込めず、辛い日々を送っていましたし、学習にも大きなハンデがありましたから… 今では国語の課題でパラレルワールドの物語とか書いたりするようになりましたよ。

ASD児など発達に困りごとのある子どもたちにとっては、人や社会と接続するための言葉による表現が、皆と同じを強いられる従来の方法では難しい場合があります。一方、彼らの内側にある言葉は、むしろ豊かに育っています。その豊かな言葉を聞けないのは、本人が困ったりもどかしく思うのはもちろんのこと、社会にとっても、とても残念で、もったいないです。誰もが自分に合った方法で表現できるよう、変わるべきは社会の側です。

後半で、ブルーナーの唱える2つの思考様式、論理科学モードとナラティブモードについてと、関連して三項関係の話もしました。療育や医療的ケアでナラティブ法をとる際、インタビューなど言語のみだと向き合う二項関係になりますが、メディアを介することで三項関係となります。セラピストとクライアント、親と子ども、教員と児童生徒。いずれにおいても、前者にそのつもりがなくとも後者にとっては圧を感じてしまう場合があるのです。両者が横並びとなる三項関係では二項関係に比べドミナントが弱まり、後者がリラックスしやすくなります。タイムラグを許容するという点でもメディアを介する利があります。リアルタイムに立ち会えるに越したことはありませんが、メディアが残るので(ピッケであれば音声入りの物語)、後になってからでも解析できます。また、文字のみによらず、絵や音声も総動員しての表現ができるので自由度があがり、これまでの手法では表出の難しかった思いを伝えることができます。インタラクティブに操作しながらの発話は物語の中に入っていきやすいです。全員に有効ではないかもしれませんが、良くデザインされたデジタルメディアは、発達に困りごとのある子どもたちの創造表現を助けます。

言葉の喜びや楽しみは、子どもたちが生きていく上での大きな力となります。社会の中で不自由を感じている子どもたちには尚さら、言葉と物語の深い喜びを味わい、本領を発揮して、幸せに生きてほしいと願います。ピッケでわずかながらでもお手伝いできれば幸いです。

# ピッケのルーツ「ピッケのおうち」は、Flashなのでそろそろ動作しなくなり始めていて、2020年にはすっかり見れなくなるそうです。もしマウス操作のパソコン環境(WinでもMacでも)がありましたら、今のうちに最初のピッケに会ってやってください。私の Win10 × Chomeブラウザでは未だ動いているのですが、いつまでかな… と思うと寂しいです。

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iPadアプリ「ピッケのつくるえほん for iPad」:https://www.pekay.jp/pkla/ipad
学校向けWindowsソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション:https://www.pekay.jp/pkp/
最初のピッケ「ピッケのおうち」:https://www.pekay.jp/house/ ※ Flash Playerのはいったマウス操作のパソコンで。紙工作もあります。
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おでかけピッケ@京大附属病院院内学級


京大附属病院の分教室(院内学級)へ、チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)の於保さん(アートディレクター)、井上さん(保育士さん)と出かけてきました。
小児病棟のプレイルームへは4年前から伺っていて、分教室へは今回が2回目です。小学部と中学部の合同授業として、2コマ90分で絵本づくりをしました。

子どもたちそれぞれの病状や体調に合わせて、無理のないペースで進めます。中抜けしたり、途中から参加したり、途中までにして病室へ戻ったり。

テレビ会議システムがあるので、教室へ来ることが難しい児童生徒さんは、病室から参加できます。

各人での制作中は教室全景を映し、操作説明をするときには手元を大きく映しながら伝えます。それぞれのベッドサイドには先生が付いてくださり、最初の自己紹介もさいごの発表会も、病床からの参加ができました。

全員が絵本を完成させました。
小学校1年生の男児は、北海道のおばあちゃんへ贈る絵本をつくりました。表紙から裏表紙まで食べ物がいっぱい。みたらし団子は積木を並べて表現しています。

検査の都合で遅れての参加になった4年生男児は、あっという間に皆に追いついて、わかる人にはひとめでわかるあのゲーム機のお話です。

中学1年生の男子生徒がつくったのは、1歳の従兄弟さんへ贈る「海で気を付ける事」を伝える絵本。病室から参加した小学校2年生の女児は、授業後も延長してつくり続け、文字入力までして仕上げました。

ナラティブは、がんばっている子どもたちの気持ちをひととき軽くし楽しみをもたらします。ご家族や医療者にとっても、作品から子どもさんの心の内を垣間見ることができます。
入院中の子どもたちのところへチャイケモの方と一緒に伺います。ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。

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チャイルド・ケモ・ハウス(チャイケモ)
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族のための施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


豊橋市中央図書館のアウトリーチとして、外国ルーツのご家族が多く暮らす地域へ出かけ絵本の読み聞かせとピッケの絵本づくりをしました。午前は県営岩田住宅の集会所で、午後は市営西部住宅の集会所で。どちらの会場も前回に続き2回目です。

午前回。フィリピンにルーツのある4年生の女の子が、学校でもらったチラシを手に来てくれました。完成したのは、来月生まれてくる赤ちゃんへ贈る絵本。

上にお姉ちゃんがいるので、弟だといいなぁと楽しみにしているそう。

ブラジル人学校に通う9歳の男の子は、お母さんへ贈る絵本をポルトガル語で。

「素敵」をタガログ語とポルトガル語でそれぞれ何と言うかを、教えてもらいました。
ブラジルルーツの2歳の女の子も、お母さんと一緒に好きな物をいっぱい並べてお話をつくりました。

午後回。前回参加のフィリピンルーツの女の子が友だち3人と転がるように駆けて来てくれました。ところが、定刻になっても集会所の鍵が届きません。男の子たちは、すぐにもつくりたくて、とても待てず、しばし青空ワークショップとなりました。寒さが厳しくない日でよかった。

エネルギーあふれる男児トリオは、ブラジルルーツ、フィリピンルーツ、日本人。女の子がよく気がついて操作を教えてあげていました。

日本語が得意でない外国ルーツの子にとって、絵や音声も使えるデジタル絵本は表現の自由度を上げます。とはいえ日本語必須というわけではなく母語の絵本でもOK。自由に表現し、言葉の楽しみに浸ることが優先です。
課題は、いかに外国ルーツの子どもたちに知ってもらい参加してもらうか。できればお母さんお父さんも一緒に来てほしい。そこも含めてのトライアルなので、図書館の皆さんが様々なルートでの声がけを試みてくださっています。なんと言っても子ども同士の口コミは確実に効果あり、徐々に増えていきそうです。
自治会の方たちも快く場を貸してくださりご親切です。団地の敷地内で日向ぼっこしてる人に話しかけたら、たまたま世話役の方で、子どもさんのある住民に声をかけ連れて来てくださいました。手伝いに入ってくれるブラジルルーツの2人の若者、ブルーノさんとさゆりさん(春から米国の大学へ進学するそう)は、通訳をしたり絵本を訳してくれたりで大助かりです。中央図書館の皆さんも、すっかり慣れたもので、大きな荷物を運び、絵本を読み、フル稼働。開催日がご自身の休日にあたるとお子さんを連れて参加してくれます。
気持ち良い場が育ちつつあり、タブレットがフル稼働となる日を夢見つつ、これからも続けます。

「3月に生まれる赤ちゃん」ルティさん(小4年)作

「A Aventura de Flufy」Thiagoくん(9歳)作 音声はポルトガル語

表紙)「フラッフィーの冒険」
① サーカスにあそびに行きました
② サーカスのあと、友だちのガブリエルと公園へあそびに行ってきました
③ 疲れたので家に帰りました
④ そしてとても疲れていたので寝ました
裏表紙)おしまい

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「ピッケのつくるプレゼンテーション」ワークショップ@大井町(東京)


1月26日土曜日、大井町のダイワボウ情報システム株式会社さんで、午前は学校の先生対象、午後は小学生対象でWinソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション」ワークショップをしました。

先生たちの回では、5歳にワープしてもらいました。まず おはなし絵カードを使った語りで、続いて 操作方法の練習も兼ねて子ども時代のワンシーンをピッケでつくり、グループ内で自己紹介してもらいました。

中盤で 授業への活用アイディアの制作体験をして、グループ内でアイディアを共有。後半で ピッケ×Scratch もしました。ゲームづくりではない、スロットの応用、ネコ歩きならぬピッケ歩き、2コマ~コマ数増やしたアニメーション等。これらは、算数にも国語にも図工にもなります。

「創る」は楽しい、 楽しい学びは身につく、自ら取り組む「創る」にはあらゆる学びがつまっている。創作活動への敷居を下げエンパワーするICTを、ぜひ「創る」に使いましょう!といういつもの話に加え、今回はナラティブや社会情動的スキルにも触れてみました。学校の先生対象の場で言ってみるのは初めて。ブルーナーの唱える2つの思考様式:論理科学モードとナラティブモードの内、学校教育では前者に重きが置かれるが、ナラティブも大切。2つは相互に補完し合う。ナラティブは社会情動的スキルやレジリエンスと親和性がある。ピッケは論理科学モードの語りにも利用できるけれど、ナラティブモードが得意なのが他に無いユニークな点。学校の授業で論理科学モードとして活用された場合であっても子どもたちが夢中になるのは、おそらく制作中はナラティブが発動するから。一方、ナラティブモードにどっぷり浸るワークショップ時であっても、ソフトを使う宿命で、編集モードに入る/出る、カテゴリ>サブカテゴリ、Layer Order といった 論理科学的な思考を無意識下で行っている。という具合に、ピッケのユニークさはナラティブにありますが、無意識下に論理科学モードを内包し、また、論理科学モードのツールとして利用されたとしてもナラティブが顔を出す、という入れ子状になっています。

午後の子ども回は「みらいのくらし」を物語でプレゼン。午前参加の先生方の中から希望者が、見学あるいはファシリテータとして入ってくださいました。
最初におはなし絵カードで自己紹介。

コンピュータの起源や移動手段の変遷を例に導入の話をしたあと、過去や現在から発想のタネを探し、アイディアをふくらませてもらいました。各グループにひとりずつ付いてくださった先生も交えて、アイディアをブラッシュアップ。

「未来の車」制作中。どの子も集中、没頭しています。

大半が1~3年生だったので、テーマはやや難しかったと思うのですが、2時間半超えの長丁場を発表までがんばりました。2作品目までつくった1年生もいました。

嬉しかったこと。「あれっ、知った顔」と思ったら、としひでくん。かつて Collable、CAMP、ピッケの3団体協働で実施したインクルーシブワークショップに、何回か参加してくれました。3年ぶりです。この日はとても凝ったお話をつくったので途中までになってしまったけれど、絵も文章も素晴らしくて、発表も立派でした。再会できて嬉しかった。来てくれてありがとう。

子どもたちの作品。(いずれも一部を抜粋)







アンケートの自由回答欄に「楽しかった、またやりたい」がいっぱい。2年生女児は「みらいのことをもっとかんがえたくなった」と書いてくれました。

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