Monthly Archives: 12月 2024

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@吉野町 


12月21日土曜日、吉野と神戸のアーティスト・クリエイターとのコラボレーション第2弾としてのワークショップ「吉野昔ばなしと絵本づくり」が開催され、奈良県吉野町へ出かけてきました。

会場はYOSHINO GATEWAY。ゆったり流れる吉野川を一望できます。早く着いた子どもたちと一緒に、絵カードでお話つなぎをして遊びました。

まずは「おはなしらんどカンブリア」さんによる昔話から。
いくちゃん(村井さん)は、夜が明けなくなり村人が困ったとき、一羽のカラスが3回鳴くとお日様が顔を出してくれたという吉野三茶屋の山「カラスのとや」の名前の由来を語ってくれました。
続いて、ケッケさん(松谷さん)は「鳥がお日様を起こすお話が西アフリカにもあるのですよ」と、イグアナ、蚊、にしきへび うさぎ…と動物たちが次々登場するお話をパネル絵で紹介してくれました。フクロウが「ほーっほーっ」と鳴いてお日様が目覚めます。

さて次は子どもたちの番、キャラクタやアイテムを配しながらお話を紡ぎます。小学生さんたちは iPadの操作にも慣れていて、どんどんつくっていきます。4歳さんは、車にあひるを乗せて動かしたり、楽しくて楽しくて、お話の中に入り込んで遊んでいます。

録音に楽器も使いました。カリンバやマラカス、太鼓を鳴らして。

製本して、さいごは上映会。

皆が感嘆した中1さんの作品「ピヨキチと魔法石」を紹介しますね。

吉野で聴く昔話は「かつてあった遠い昔のできごと」ではなく、すぐ身近に感じられます。午後の回でカンブリアさんは、イタズラ好きな狐のリュウタのお話をしてくれたのですが、吉野に居て逢魔時(おうまがとき)になると、ほんとにリュウタが出てきそうに思えるのです。長い尾でぴょーんと飛ばされたくなります。

このワークショップの主催は「吉野アートラボ」さん。吉野に関わって6年、神戸から移住して3年となる澤木久美子さんが、吉野と神戸を結び、吉野の子ども達にアートの楽しさを体験してほしいと今年立ち上げた団体です。澤木さんは一級建築士として吉野町の地域再生に関わり、人と人を繋ぐ場所「国栖Core」のリノベも手がけ、とうとう自ら、その国栖Coreの「ゲストハウス空」の女将まで引き受けたのでした。
支える運営メンバーの吉野側は、「hoshifune」(影絵)わたなべなおかさんと「よしのっ子食堂」中島知帆さん、神戸側は森信子さんと髙橋怜子さんです。
澤木さんは神戸時代、C.A.P.(芸術と計画会議)の設立メンバーのひとりとして20年間活動してきました。ワークショップ当日に裏方として入ってくれた神戸側のふたりも、同じくC.A.P.の中心メンバーです。なので、アートイベントの企画や運営のプロフェッショナルであり、子どもをクリエイターとして尊重する態度も言わずもがななのでした。加えて、ヨシキくんが神戸から力強い助っ人として来てくれて、私としては大船に乗った心地でありました。
「吉野アートラボ」初年度は、マキコムズ×hoshifune「作って、映して、影であそぼう!」そして今回の計2回を、吉野町協働のまち推進事業交付金事業として行いました。次は私も裏方として入るつもり。再訪が楽しみです。

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美大でゲスト講義


12月23日、嵯峨美術大学の隔年開講授業(内田隆寿先生)でゲスト講義でした(全2回)。頂いたお題「社会教育」の切り口で。美大ですし、受講者に教育方面へ進む学生さんは少ないとのことで、自己紹介のところにピッケ以前を含め、大昔につくった3DCGanimeも入れてみました。自身のiPad持参者が大半、しかもiPad Pro+pencil 使いが多いのは、作品制作にタブレットを使う学生さんが年々増えているからだそう。帰り際「家で続きをつくってもいいですか」と質問あり。もちろんOK。年明けの次回が楽しみです。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


12月14日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとのワークショップ。常連の小3さんが『きたきつねのゆめ』( 手島 圭三郎 作、絵本塾出版)を読んでくれたあと、冬の日、または自由をテーマに絵本をつくりました。

小3さんは前回途中だった「推し」シナモンの作品を仕上げると「鉛筆ある?」。シナモングッズのそれぞれに価格を書き込んでから製本しました。
そして発表会では「後ろで踊ってていい?」、エネルギーに満ちていて、踊りながら作品上映を見ていました。

3歳で来日し、まもなく一家で帰国するという9歳さん。暑い夏、帰り路で拾った星から生まれた精(クマ)に「冬になってほしい」と願い、叶って雪遊びをするお話をつくりました。物語のさいご(裏表紙)に録ったひとことは「ブラジルには冬があるのかな」。

午前回に参加し、つくり足らなくて午後回にもやって来た8歳くんは、共作も含めなんと全4作品を完成。長年に渡りゴジラシリーズをつくり続けているのですが、この日は、いつもと趣向の異なる作品も手がけました。弟分のような年長児くんによってシリーズ化されているカービーと自身のゴジラを対決させたのです。まずふたりで第1話をつくり、続いて午後回にひとりで第2話をつくりました。果たし状を送って対決に挑むというストーリーも凝っています。

参加2回目の6歳くんは自作を仕上げた後さらに、お母さんの作品にも弟と共に録音で参加。和室なこともあってか、それぞれが思い思いの場所で寝転がったり伸び伸びつくっていました。

「日本には戻らないから1月はもう来れないよ」と話してくれた9歳さんは、皆の作品上映はかぶりつきで見ていたのに、いざ自作の順になると、照れて耳を覆ったり畳の上に丸まったり。そして製本した絵本のページを何度も開いては眺めたあと、小さな持ち手を付けて大切に持ち帰りました。

国籍限定を外した図書館での午前回は、全員が日本人。


ピッケのベテランの小2お兄さんと一緒にやってきた初参加5歳さんは、つくることも楽しんで、自分の作品が上映されるともう嬉しさ押さえきれずで、前へ飛び出してきて全身で喜んでいました。

別の5歳くんは、前回に続き、お母さんの作品にも声で参加しました。こちらも親子で楽しさあふれています。

次回は1月11日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階会議室、午後14時~は岩田校区市民館2階です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。

これまでの作品は、こちらのYouTubeページでご覧いただけます。(全部ではなく一部)
https://www.youtube.com/@TamieAsakura/videos

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市民ボランティア「ピッケの会とよはし」(PeKay Toyohashi)さんのFacebook:
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教育短大で講義



先週~来週、客員教授を務める神戸教育短期大学(学長:三木麻子先生)へ出かけています。大半の学生さんが長期履修制度(3年制)を利用していて、担当するのはその2年生、保育士や幼稚園教諭をめざす学生さんたちが対象です。ICTを活用した楽しい「創る」学び、なかでも幼少期に育みたい言葉の「創る」である物語づくりのデザインができる保育者となってほしいと授業準備をしています。
講話に加えひとり1台環境で実際につくります。録音の段になるとあちこちに輪が生まれ、セリフを複数人での掛け合いにしたり効果音を工夫したりとにぎやかです。
子どもたちに、従来の読んでもらう楽しみに加えて、自分でお話をつくり語る楽しみを届けてほしい。ICTを創造の支援に用いて、その楽しい学びのデザインができる人になってほしいと願っています。

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