Monthly Archives: 7月 2019

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


7月20日土曜日、豊橋市中央図書館の自主事業として、外国ルーツのご家族が多く暮らす地区へ出かけてきました。今年度になって2回目、通算で5回目です。

前回6月8日には参加者ゼロだった午前の市営西部住宅は今回3人。ひとりは初参加。午後の県営岩田住宅は前回5人が今回は9人に。とはいえ、開始時間までに来てくれたリピーターは4人で、あとは外でサッカーしていた男児3人とバレーボールしていた女児2人への声がけです。3か月のブランクの後は、またイチから気長にぼちぼちという感じです。

今回のテーマは「○○のたからもの」としました。伊藤孝良元館長による読み聞かせは「うずらちゃんのたからもの」、司書の田中さんがテーマに合わせて用意してくださった絵本です。ちなみに、豊橋市はうずら卵の生産量日本一なのだそうです。成鳥を見たことがある子も何人かいますし、親しみを感じるようでした。

母語で生活し学校もブラジル人学校の兄妹、参加は3回目。いつも自治会の舛木さんが通訳についてくださいます。サッカー少年の3人も日本語は不得手で、ポルトガル語の絵本になりました。内ひとりはまだ日本へ来て日が浅く、見学を希望。少しやりかけてはみたけれど、途中で止めてしまいました。でも帰ってはしまわず最後まで参加していたので、もし次も来てくれたら、母語でかまわないので1作つくれるよう、丁寧にみてあげたいです。

6年生のふたりは、お昼ごはんを食べに戻ってから(ということが、ここではよくあります)30分遅れての参加。ふたりとも「家族が宝物」という絵本を完成させました。日本語に加えて、お母さんも読めるようにしたいからとタガログ語も併記しています。

母語のみの絵本になっている子に対しては、無理強いはしないけれど、その子にとっての良い時期に、キーワードだけでも日本語を入れるとしたいところです。放課後子ども教室や、参加者が少なかった前回はかろうじてできたのですが、今回は図書館の多忙期でもあり午後は私たちボランティアのみでの実施。手が足りず、細かな個別対応まではできませんでした。

さいごの発表会で、前へ出て自分で発表したいという申し出が、前回も今回もありました。10年以上ピッケのワークショプをしてきた中で、録音の再生ではなく自分の声で発表したいと子どもの側から申し出があったのは、この豊橋の外国ルーツの子どもたちだけです。しかも実に楽しそうに発表するのです。それを冷かしたり揶揄する声もおきません。自作の上映が始まると恥ずかしくて丸まってる子もいるし、自分で発表したい!という子もいる。どちらへも拍手。とてもいいなーと思います。

やんちゃな一群がいる一方、日本の同年代の子に比べて、とてもしっかり考えている子が何人かいます。名大の留学生 李さんが、参加の子どもたちにインタビューをしているのですが、それによると、彼女たちは、例えば食事の時間に家族でよく話し合うのだそうです。両親も今日仕事でこんなことがあった、子どもたちも学校でこんなことがあった、と家族全員がそれぞれ、良かったことも失敗したことも含めてたくさん話すそうです。日本では、食卓での会話といえば話すのはもっぱら子どもで、親が日々の仕事の話を子どもにするなどあまりなく、ずいぶん違うなと感じます。そういった環境が、自分の役目を果たそうとか、進学しようとか、両親への深い感謝といった心のもちようを育てる要因のひとつになっているのかもしれません。

初参加の子も、完成した絵本を大事に持ち帰りました。

次回は8月24日土曜日、午前は西部住宅、午後は岩田住宅です。翌25日日曜日の午後は「夏休みスペシャル!」として、岩田住宅でデジタル・ストーリーテリングのワークショップもします。

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短大でゲスト講義


豊橋創造大学短期大学部で、将来、保育士や幼稚園教諭になる学生さんを対象にゲスト講義を担当。昨年度に続き2回目です。たっぷり3時間の授業後も数人の学生さんがつくり続けていました。

佐野真一郎先生から昨年度の学生さんの完成作品も見せて頂いたのですが、授業後さらに作り込み、製本までしてあってびっくり。表紙を貼り絵にする等、それぞれのやり方で工夫しています。

昨年も今年も、社会人学生さんが在籍していました。そういえば、先日伺った相模女子大でも、おひとりありました。自身の子育てが一段落したとき、再び社会で子どもたちを育てようと志し実現なさる人が増えてきていて、頼もしいです。

大学のWebにレポートを掲載してくださいました。
キャンパスニュース「教育工学演習IIの授業で特別講師として、朝倉民枝さんにご講演とワークショップを行っていただきました。」

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学校向けWindowsソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション:https://www.pekay.jp/pkp/
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放課後子ども教室でピッケ@豊橋市立岩田小学校


外国ルーツの児童対象放課後子ども教室で絵本づくりをお手伝いしてきました。豊橋市中央図書館のアウトリーチです。

短い日本語の入力に挑戦。なぜだかカタカナで入力したい子が多くて、「オウチヘカエリタイ」までもがカタカナ。土曜は集住地区で今年度2回目のワークショップします。

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女子大でゲスト講義


7月9日。相模女子大学 子ども教育学科(七海陽先生)3年生の授業でゲスト講義させていただきました。

保育士、幼稚園教諭をめざす学生さんたちです。社会人聴講生の方もおひとり。
子ども教育学科では、「ピッケのつくるえほん」iPad版リリース当初から、かれこれ7年間、3年生の授業として絵本を作ってくれています。

帰路、七海先生から速報メッセージ「(受講した)学生が『魂が震えた』と」。大げさであったとしても嬉しいです。制作中の絵本も、まもなくできあがるとのこと。完成作品を見るのが楽しみ!

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