Monthly Archives: 8月 2023

「おへやでピッケ」でチャイケモへ


貸出していたiPadが病院から戻ってきたので、チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)へ出かけてきました。データを取り出し、入院中の子どもたち、付添いのお母さん、それぞれ作の大切なお話を、チャイケモの井上さんと一緒に製本しました。

チャイケモには、訪れる人や滞在者をなごませるデザインが、いつも何かしらあります。この日は、ずらっと並んだペンギンたちが迎えてくれました。

公益財団法人チャイルド・ケモ・サポート基金
重い病気をもつ子どもたちや家族をサポートする活動を行っている。( NPO法人チャイルド・ケモ・ハウスは、発展的解散の手続きを経て、2022年9月より公益財団法人チャイルド・ケモ・サポート基金に統合されました )

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


8月19日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとの絵本づくりワークショップでした。
岩田校区市民館での午前回は、残念ながらこの日もブラジル籍の常連さんひとりだけ。寂しくなるかと思いきや、到着するなり「今日はピクミンの歌~!」とつくり始め、まるで会場に陽光がさすよう。絵本の読み聞かせも2冊を読んでくれました。制作に入ってからも、迷いなく手を動かしながらずっと歌っています。発表をライブでしたいというこだわりからいつもは録音をしないのですが、今回は歌なので自らすすんで録りました。


気が乗ってる今なら過去の無音作品にも音を入れてくれるかしらと持ちかけてみたところ快諾。今年1月につくった「お化けず~かん」にも録音しました。

発表会では、自作の上映後、伊藤さんと私に「どのお化けにいちばん会ってみたいですか?」「どのお化けがいちばん好き?」とインタビュー。どうぞこのまま伸びやかにと願わずにはいられません。

午後は中央図書館へ移動。今年度から図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでも参加OKとしています。『のっているのはだあれ?』(新井 洋行 作・絵、偕成社)の読み聞かせからスタート。シルエットから動物を当てるシンプルなお話は、日本語にまだ慣れない子や小さな子どもたちにも楽しめました。選書は図書館司書さんです。

初参加のブラジル籍ご一家。小4、小3、5歳さん。5歳さんはお母さんと一緒に録音も日本語でがんばりました。


子どもたちから「えーっ、知らないのぉ!?」と言われてしまったのは「アモンガース」。Among us、子どもたちに人気のゲームなのですね。

こちらも、ブラジル籍ファミリー。ご家族4人で2回目の参加です。

小3のお兄ちゃんは、前回に続き実に熱心に取り組んでいます。家庭内では母語、就学を機に日本語を使い始めているため、日本語の文章をテキスト化するのが少し苦手です。気になりながらも途中で見てあげることできず前回も心残りでした。今回は、創造大学の学生さん(日系3世)がサポートしてくれました。おかげで予想変換の選択ミス等も激減し、本人も納得の作品になりました。

常連小1くんによるゴジラシリーズ。巨大ザウルスに食べられたところで「続きは次回!」となっていました。さてどうなったかと言うと、未だ巨大ザウルスの体内に居て、さらに次回へと続きます。(発表はライブ、録音はしない主義のため作品に音はありません)

その小1くんが見込んだのは、初参加の5歳くん。「『ピッケのスペシャルスター』だって」。私のところまで来て、制作中の5歳くんの方を見やりながら教えてくれたのでした。発表会でも5歳くん作の上映を「お主やるな」の風情でうなずきながら観ていて、刺激を受けつつ認めている感が良かったです。

前回スイカ割の工作のお話をつくられた保護者さんは、シルエットから当てるお話。ラストシーンへの展開も見事で、皆から「わぁ~っ」と声が上がりました。

この日、たまたま伊藤さんのシャツが人気キャラクタ「かいけつゾロリ」のシルエット総柄でした。読み聞かせの絵本とまさにピッタリで導入に活かすつもりが、バタバタでその余裕なく過ぎてしまい残念なことをしました。

スタンプカードが満杯になったのは、明日が8歳の女児さん。4歳の頃から楽しみに来てくれていて、この日が18回目の参加でした。「ピッケが続くかぎりずっと来ます」と嬉しいお手紙をくれました。ありがとう!

定員超しかも初参加者が多くて、受付~進行~印刷、伊藤さんも私も終始手いっぱいとなり、人数が多い分、発表会でさらに30分超過してしまいました。それでも最後まで残ってくれた子どもたち。自信作を手に一緒に写真を撮りました。

次回は9月16日土曜、10時~は豊橋市中央図書館3階、14時~は岩田校区市民館の2階集会室です。主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」(代表:伊藤孝良さん)、協力:中央図書館。どうぞ来てくださいね! 午前の図書館での回は事前申込必須。18名で締め切りとなります。申込受付が始まると「ピッケの会とよはし」Facebookページに案内が出ます。

YouTube にも、ブログで紹介しきれない作品をアップしています。(各リスト内、新しい作品ほど下の方です)
再生リスト:子どもたちの作品(外国ルーツ)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL06QBDbPI5MDCAXj0jIq7C3i4ZGcePgZo
再生リスト:子どもたちの作品(小学生)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL06QBDbPI5MBKBXq5Ht4LOFykml4t0uxQ
再生リスト:子どもたちの作品(未就学児)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL06QBDbPI5MC27Xphjuy17zY423NHIQga
再生リスト:大人の作品
https://www.youtube.com/playlist?list=PL06QBDbPI5MDgsLr0ZrxoNmXWZB2gFcOZ

ご参加の方で自身の作品を探したいときは、上記の再生リストから探すか、YouTube の検索窓で、例えば「豊橋 ピッケのつくるえほん たいちくん」など「豊橋 ピッケのつくるえほん (作者名)」で検索してみてください。(ここ最近はできるだけ全作品をアップロードしているのだけれど、全作品ではなく一部のみです) 

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市民ボランティア「ピッケの会とよはし」(PeKay Toyohashi)さんのFacebook:
https://www.facebook.com/100091953173119

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「ピッケのつくるえほん」@福岡アジア美術館


8月6日 福岡アジア美術館での「おいでよ!絵本ミュージアム2023 Final」にお招き頂き絵本づくりをしてきました。10年ぶり4回目の絵本ミュージアムでのピッケです。

前日は会場設営と機材のセッティング。ご自身でもワークショップをなさり、手編みも料理もプロでICTにも長けた佐野直美さんが助っ人に入り、いちばんややこしい印刷まわりを引き受けてくださいました。当日は、YesAndの女性スタッフ4人も加わり心強い限りです。

倍率10倍の抽選を経た参加者名簿を見ると、4歳が多く3~6歳で半数を占めています。でも、スタッフも贅沢布陣ですし大丈夫だろうと思い、保護者の方には、子どもから離れた見学席に座っていただくことにしました。「子どもたちは大人が思う以上にできます。ご一緒に楽しみに待ちましょう。録音では、もしお子さんから頼まれたら声の出演をしてあげてください」とお願いしました。

午前回も午後回も未就学児が大半とは思えない、落ち着いて集中した時間となりました。会場内がやや暑かったこともあり、水を飲む休憩時間をとったのですが、その中断もしたくないほど夢中になっている子もいました。

絵本を贈る相手は、お母さん、パパとママ、学校の先生、保育園のN先生、いとこのお兄ちゃん、おじいちゃんおばあちゃん等。米国のお父さんへという子もいました。レオ・レオニが好きだという学校の先生へ贈る絵本をつくった2年生は、海の中のお話をつくりました。花が好きなおばあちゃんへ贈る絵本をつくったのは5年生です。

4歳作はパパに贈る絵本。星はロケットに乗っている宇宙人のオモチャだそうです。雲が飛行機を追いかけています。

10歳作の家族へ贈る絵本では、くまのお父さん役でお父さんが録音に参加しています。

最年少3歳さんは誰より早くいちばんに完成させて、長丁場の2時間を発表会までフルに楽しみました。

おひとり大人の女性がご参加くださったのも嬉しかったです。甥っ子さんへ贈る絵本をつくられました。

そろそろ発表会が始まるという中で最後になってしまった6歳の女の子は、慎重に言葉を選び録音していました。いろんなタイプの子がいるのに、ワークショップでは全員に一律の時間を強いてしまうのが、いつも心苦しいのです。6歳さん、じっくり取り組めて立派でした。家族に贈る絵本を完成させました。

子どもたちの集中力と創造力は、いつも私たち大人の予想を上回ります。お父さんお母さんは、我が子が作り上げる姿に驚かれます。
子どもたちのおかげで幸せな一日になりました。

さて、ワークショップを終えてようやく展示を拝見。「オズの魔法使い」の森で始まり「もりの100かいだてのいえ」の森で終わります。途中、そらまめくんのふかふかベッドで眠ったり押入れに入って穴から覗いたりと、物語世界に浸って遊べる空間となっています。

岩井俊雄さんの「映像装置としてのピアノ」の展示もありました。2月に視聴した4時間に及ぶオンライン・トーク。まさかその実物を見れるなんて。子どもたちの奏でる音が会場内に流れているのもよかったです。

17年間このクオリティで続けてきたプロデューサーの高宮由美子さん、たいへんお疲れ様でした。Final に参加させて頂けて光栄でした。

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ピッケ@経済産業省こどもデー2023


8月2日3日、経済産業省こどもデーにお招きいただき、絵本づくりをしてきました。6年ぶり5回目です。

今年はこれまでの事前申込制ではなく当日受付とのことで、どうなることかしらと思いましたが、10時の開場ともに姉妹がピッケブースを目がけまっしぐらに来てくれて、嬉しいスタートとなりました。各日10名。初日は小1から中1までが参加してくれました。幼稚園時代から一緒という小2年生トリオは大の仲良し。

時節柄かおじいちゃんおばあちゃんへ贈る絵本をつくる子が多くいました。定員10名のさいご1枠だったためにふたりで1台となった兄妹。前半は3年生妹さんが「できるようになったこと」として一輪車と側転の様子を描き、後半は6年生お兄さんによる「物語」、録音にはお父さんも参加して、さいごは3人で声をそろえて「おじいちゃんお誕生日おめでとう!」。

2日目のピッケは午後2時から。酷暑の中、当日10時に整理券をとってくれた子どもたちが、開始10分前に戻ってきてくれました。

もうすぐ4歳になる妹へ贈る絵本をつくったのは小1のお兄ちゃん。

5年生お姉さんは、応援に来てくれた弟くんへ贈る9見開きもの大作「アイスクリーム窃盗事件」をつくりました。発表会は姉弟で一緒に。

2日目は10人の内、6人が小1年生だったのですが、全員が録音までがんばり完成させました。自分の作品が上映されるときは、照れ嬉しで、ドキドキの様子です。

今年も、かつて未踏ソフトウェア創造事業でお世話になったIPA(情報処理推進機構)の皆さんが、事前準備から当日運営まで万全のサポートをして下さいました。なかでも「さすがIPA!」と感心したのは、メルアドなどの個人情報をとらず動画作品を即時に持ち帰ってもらう方法。事前に、20人分個別DirectCloudを用意しそのURLのQRコードを用紙20枚に出力しておく。当日、発表会をしている間に、完成作品を動画に書き出し各Cloudにアップロード。参加者それぞれが、配られたQRコードをスマホで読み取り動画をGet。皆さんとても喜ばれていました。それを見た私も。

未踏ブースを半日ずつシェアしたのは、開発者である寺本大輝さん(2015年度未踏スーパークリエータ)自らによるHackforPlay。プログラムを書き換えることのみで先にすすめるゲームです。こちらも即満席の大人気でした。

ほんとに楽しい2日間でした。参加してくれた子どもたち、お世話になった皆さん、ありがとうございました。

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