Category: ワークショップ・展示

中学・高校世代向けチャレンジドICTスキルアップ夏期講習会@プロップ・ステーション


7月31日から8月7日までの土日を除く6日間、「中学・高校世代向けチャレンジドICTスキルアップ夏期講習会」(主催:神戸市、事業実施:社会福祉法人プロップ・ステーション)が開催されました。ICTを活用して障害のある方の就労支援をすることが目的です。「ピッケのつくるプレゼンテーション」を使った6日間のカリキュラムを作成し、講師を務めました(途中2日は代講)。

プロップ・ステーションは、竹中ナミさん(ナミねぇ)が設立された社会福祉法人です。障がいのある人を福祉の対象とみる施策や風潮を疑問に思い、意欲をもつ人がチャンスを得て社会を「支える側」に回れる世の中にしようと設立されました。ICTを活用して、チャレンジドの自立と社会参画、とくに就労の促進や雇用の創出を目的に活動されています。これからの時代はICTが重要になると先駆けて気付き(1991年に!)、実現には社会システムの構築が肝要と考え、産・官・学・民・メディアを巻き込みながら、長年続けてこられたナミねぇのパワー、愛、才覚 ほんとにスゴイです。実は、1991年は私にとっても転機の年。パソコン(AMIGA)で始めた3DCGが面白すぎて、脱サラして本格的に3DCG修行を始めた年なのです。ナミねぇとは、その10年後、プロップ・ステーションが入居する同じビルに小さな事務所を開いた2001年に出会いました。以来、微力ながら、ごくたまにですがお手伝いさせて頂いています。

初日。はじめての場所、はじめての人の中で、皆さぞ緊張していることでしょう。まずは、おはなし絵カードを使った自己紹介で、呼んでほしい名前(ニックネーム)を、ひとりずつ言ってもらいました。いちど声を出すことで緊張を和らげる目的も兼ねています。
次に、パソコン上で自己紹介として一場面をつくります。バスケを3年やってきたという男子生徒は、ダンクシュートをきめているところを描きました。キーボードで名前も入力。パソコンが初めてという生徒さんも、操作を覚えどんどんつくっています。画面上で発表したあと、小さく出力して2日目以降の名札にしました。

2日目は、初日の自己紹介で描いた現在の自分の好きなことや得意なことから発展させて、未来へ、自身の将来へと想いを馳せてもらいました。絵で4ページを目安につくります。3日目は、文章を入れて、題名のページを作成。土日のお休みをはさんで、4日目は、仲間からのアドバイスも参考にブラッシュアップ、メッセージページも追加しました。5日目は製本と予備日、最終日は発表です。

ソフトには録音機能もあるのですが、今回のテーマを考えると、「上映会」よりも、自身の声で発表するのがふさわしいと考え、録音は無しとしました。お母さん、妹やお兄ちゃんも見守る中、前へ出てきて発表。要所はポインターで指し示しながら、しっかり伝えます。

放課後デイサービスの先生、洋服のデザイナー、漫画家、ゲームクリエイター、金メダリスト、魚屋さん(釣ってきて料理もする)、電車をキレイにする人、警官、トリマー、カフェ経営、就きたい職業は様々です。
職業ではなく、どんな暮らしをしたいか、例えば、ひとり暮らしをしたい、本のたくさんある生活をしたい、を描いたり。お金を使い切ってしまい労働をしてたくさん稼いで良い暮らしをする、をユーモラスなストーリーにした作品もありました。
どんな人(心)になりたいかを物語にした子もいました。老人に席をゆずってあげられる人になりたいと。
2017年6月5日のカタールと中東諸国の国交断絶で、カタール航空の飛行機が突然飛ばなくなったことが衝撃の記憶として刻まれていて、それを克明に描く作品もありました。

製本した絵本は、お母さんへ贈呈しました。

みんな実に堂々として立派でした。どの発表にも、心からの賞賛の拍手が送られました。
生徒さんたちのこの豊かな発想や素晴らしい力が(従来の方法では)うまく外へ表せないために、知られず、活かされないのは、社会にとってもモッタイナイとつくづく感じます。
絵が得意、文章が得意、ユーモアがある、センスがある、人や事柄への眼差しが優しい、根気強い、エネルギーにあふれてる、それぞれに良い持ち味があります。そこを伸ばしましょう。就労も、既存組織への「就職」ばかりではなく、自身のニッチな得意を活かし、新しい仕事をつくる道もあります。ユニークであることは、これからの時代において強みです。
ご参加くださった生徒さんたちが、ICTを味方につけ、自分の得意を伸ばし、本領発揮して存分に羽ばたくことを願っています。

久元市長も駆けつけてくださり、皆で記念撮影。

「チャレンジド」とは、「障害のある人」を表す新しい米語「the Challenged」を語源とした、プロップ・ステーションが提唱する呼称です。障がいをマイナスとのみ捉えるのでなく、障がいを持つがゆえに体験する様々な事象を自分自身や社会のためにポジティブに生かしていこうという想いが込められています。

ナミねぇのブログでも紹介 >>「ナミねぇのブログ」
新聞記事はこちら>>
社会福祉法人 プロップ・ステーション >>Webサイト

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● 講座で利用したソフト: 「ピッケのつくるプレゼンテーション」
※ 学校向けWindowsソフトです。
● 類似のiPadアプリ: 「ピッケのつくるえほん for iPad 」
※ 個人でも学校でも App Store からダウンロードしてご利用いただけます(600円)。
● 最初のピッケ(Web):「ピッケのおうち」
※ マウス操作のパソコンでのみピッケと遊べます(無料)。プリンタ出力で楽しめる工作コーナーもあります。20年近く前につくったもので、iPadやスマホ上では動作しません。
● ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


7月20日土曜日、豊橋市中央図書館の自主事業として、外国ルーツのご家族が多く暮らす地区へ出かけてきました。今年度になって2回目、通算で5回目です。

前回6月8日には参加者ゼロだった午前の市営西部住宅は今回3人。ひとりは初参加。午後の県営岩田住宅は前回5人が今回は9人に。とはいえ、開始時間までに来てくれたリピーターは4人で、あとは外でサッカーしていた男児3人とバレーボールしていた女児2人への声がけです。3か月のブランクの後は、またイチから気長にぼちぼちという感じです。

今回のテーマは「○○のたからもの」としました。伊藤元館長による読み聞かせは「うずらちゃんのたからもの」、司書の田中さんがテーマに合わせて用意してくださった絵本です。ちなみに、豊橋市はうずら卵の生産量日本一なのだそうです。成鳥を見たことがある子も何人かいますし、親しみを感じるようでした。

母語で生活し学校もブラジル人学校の兄妹、参加は3回目。いつも自治会の舛木さんが通訳についてくださいます。サッカー少年の3人も日本語は不得手で、ポルトガル語の絵本になりました。内ひとりはまだ日本へ来て日が浅く、見学を希望。少しやりかけてはみたけれど、途中で止めてしまいました。でも帰ってはしまわず最後まで参加していたので、もし次も来てくれたら、母語でかまわないので1作つくれるよう、丁寧にみてあげたいです。

6年生のふたりは、お昼ごはんを食べに戻ってから(ということが、ここではよくあります)30分遅れての参加。ふたりとも「家族が宝物」という絵本を完成させました。日本語に加えて、お母さんも読めるようにしたいからとタガログ語も併記しています。

母語のみの絵本になっている子に対しては、無理強いはしないけれど、その子にとっての良い時期に、キーワードだけでも日本語を入れるとしたいところです。放課後子ども教室や、参加者が少なかった前回はかろうじてできたのですが、今回は図書館の多忙期でもあり午後は私たちボランティアのみでの実施。手が足りず、細かな個別対応まではできませんでした。

さいごの発表会で、前へ出て自分で発表したいという申し出が、前回も今回もありました。10年以上ピッケのワークショプをしてきた中で、録音の再生ではなく自分の声で発表したいと子どもの側から申し出があったのは、この豊橋の外国ルーツの子どもたちだけです。しかも実に楽しそうに発表するのです。それを冷かしたり揶揄する声もおきません。自作の上映が始まると恥ずかしくて丸まってる子もいるし、自分で発表したい!という子もいる。どちらへも拍手。とてもいいなーと思います。

やんちゃな一群がいる一方、日本の同年代の子に比べて、とてもしっかり考えている子が何人かいます。名大の留学生 李さんが、参加の子どもたちにインタビューをしているのですが、それによると、彼女たちは、例えば食事の時間に家族でよく話し合うのだそうです。両親も今日仕事でこんなことがあった、子どもたちも学校でこんなことがあった、と家族全員がそれぞれ、良かったことも失敗したことも含めてたくさん話すそうです。日本では、食卓での会話といえば話すのはもっぱら子どもで、親が日々の仕事の話を子どもにするなどあまりなく、ずいぶん違うなと感じます。そういった環境が、自分の役目を果たそうとか、進学しようとか、両親への深い感謝といった心のもちようを育てる要因のひとつになっているのかもしれません。

初参加の子も、完成した絵本を大事に持ち帰りました。

次回は8月24日土曜日、午前は西部住宅、午後は岩田住宅です。翌25日日曜日の午後は「夏休みスペシャル!」として、岩田住宅でデジタル・ストーリーテリングのワークショップもします。

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放課後子ども教室でピッケ@豊橋市立岩田小学校


外国ルーツの児童対象放課後子ども教室で絵本づくりをお手伝いしてきました。豊橋市中央図書館のアウトリーチです。

短い日本語の入力に挑戦。なぜだかカタカナで入力したい子が多くて、「オウチヘカエリタイ」までもがカタカナ。土曜は集住地区で今年度2回目のワークショップします。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


6月8日土曜日、豊橋市中央図書館の自主事業として、外国ルーツのご家族が多く暮らす地区へ出かけてきました。どちらも今年度になってからは初めて、通算で4回目です。前回3回目にしてようやく賑わってきたのに、大人の勝手な事情で3か月も空いてしまい、はたして来てくれるだろうか…と心配でした。残念ながら不安は的中。午前の市営西部住宅では、子どもたち現れず。

自治会長さんから「ここでは、とにかく続けること。誰も来なくても、週1回月に1回、必ず同じ場所でやっていることが大事。それを続けて信用される」と教えられました。

午後は県営岩田住宅の集会所へ。開始時間が近づくと、子どもたちがぽつぽつやって来てくれて、ほっ。とはいえ人数は前回の1/3まで減って5人。参加3回目の女児は「長いあいだ、まだかなぁと思った」と話してくれました。申し訳ない気持ちと、待っていてくれてありがとうの気持ちと。

今年度は、毎回テーマを決めてお話をつくってもらう予定です。今回は、日本人の子どもたち対象の5月と同じ「○○のぼうけん」としました。まずは「かいじゅうたちのいるところ」の読みきかせから。伊藤元館長の読みが、とても良いのです。

アプリの使い方は結構みんな覚えていて、初参加の子にも開始を待つ間に教えてくれたので、私からの操作説明は簡単に済みました。

以前「3月に生まれる赤ちゃん」をつくった5年生女児。無事に妹さんが生まれたそうです。今回は文字がメインの絵本でした。

他にも文字入力までする子もいて、録音、製本、発表会。

たとえ日本で生まれても、家庭で母語のみで育ち、小学校へ上がって日本語を使い始めた場合、読み書き全般と少し込み入った聞く話すが不得手となりがちです。自分の名前は書けても「いわたしょうがっこう」と手書きするのは難しかったり、生活の基本用語以外の語彙が少なくて思ったことを表現できなかったり。
初参加の4年生は、理解がとても早くてスイスイ完成。物語のキーワード「まほうのたんばりん」のテキスト入力もしました。ただ、日本語の長い文章を話すとなると思うようにはいかず、妹さんと一緒に録音しました。タンバリンをたたくと未来へワープ、もう一度たたくと無事もどってこれました。

1年生の妹さんは、海へ冒険に行くお話。長い文章は、お兄ちゃんと分担して録音しました。「ごろごろ~ ごろごろ~!」雷の音はお兄ちゃん。

2年生女児も家庭では母語のみ。「お話のアイディアはどこからきたの?」と尋ねると、お姉ちゃんの通訳を介して「七人のこびと」(『白雪ひめと七人のこびと』)と教えてくれました。

はじめて集住地区で実施したときの「だれも来ない」を、再び味わいました。
3歩進んで2歩下がる。信用をつくるところから再度やり直しです。
図書館職員の方が多忙で難しい時は、ボランティアのみでの実施も可としていただけたので、今回は図書館職員さんが準備してくださった一式を持って、伊藤元館長と私、名大の李さんの3人で出かけました。今後は、子どもたちにちゃんと次の実施日を約束できるようします。
次回は7月20日土曜日、午前は西部住宅、午後は岩田住宅です。

今後の開催など決まれば、豊橋市図書館のFBページ に情報が出ます。 豊橋市図書館のFacebookページ>>

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放課後子ども教室でピッケ@豊橋市立岩田小学校


放課後子ども教室でのピッケ絵本づくりに同行させていただき、お手伝いしてきました。昨年度も数回実施なさっている豊橋市中央図書館によるアウトリーチ。見学させていただくのは初めてです。

週末に集住地区で行ってきたワークショップと同様に、外国ルーツの子どもたちが対象です。違うのは例えば次のようなこと。
平日の放課後教室内での実施ゆえ、親子ではなく子どもたちのみ、したい子だけの任意参加です。導入や発表会など皆でそろってする進行ではなく、個別対応となります。理由は、授業の終わり時間が学年によって異なる上に、最初にする宿題に要する時間も、保護者がお迎えに来る時間もまちまちなため。なので、仕上がらない子も多くて、前回の続きからつくる子もありました。

まず1年生がやって来ます。わいわい宿題をしている頃に中学年が、終り頃に高学年の子たちがやって来て、この日は20人前後の外国ルーツの子どもたちが訪れ、その中で、絵本づくりをした子は16人、印刷、製本までした子は6人でした。宿題を終えると、校庭を走り回って遊ぶ子も多いです。

以前岩田住宅の集会所で参加してくれた子もいて、日本に来たばかりの同級生のために、ビサヤ語で通訳してくれました。特に低学年では、未だ日本語がおぼつかない子が多くて、同じルーツの子が通訳しながら教えてあげていました。岩田小学校の外国ルーツの子どもたちは10年前にはブラジル出身の子が大半であったのが、今はフィリピン、なかでもミンダナオ島出身者が多くなっているそうです。

週末のワークショップでは一律45分程度の短い制作時間となるのでお話は文字よりも録音を優先しています。対してこの放課後教室ではそれぞれのペースでできますし、簡単な日本語での文字入力までできるとよさそうです。繰り返しなぞり書きする日本語ドリルが辛い子も、覚えたひらがなをすぐ使って絵本がつくれればドリルにも張り合いが出るかも。

指導員の先生が4名いらして、勉強もみながら、多言語で通訳をし、生活の基本ルール、例えば 挨拶する、人を指差さない、他の人と話しているときは待つ、なども気づいたその場で伝えています。てんてこ舞いの忙しさの中での熱心な指導は、母のような愛情にあふれていました。迎えにきた保護者ともよくコミュニケーションをとっていらして、保護者(母親)にとっては情報を得ながら母語で話せるひとときとなっている様子です。

岩田小学校を含む2校には、来日したばかりの子どもたちのための国際学級(プレクラス)があり、基本的な生活習慣や必要最小限の日本語を教えているそうです。就学前の幼児向けにも同様の目的の保育園(プレスクール)があります。中学生に対しては、昨年4月に日本語初期支援校「みらい」が、岩田小学校のすぐ近くの市立豊岡中学校に開校したそうです。指導員の方やボランティア参加の伊藤元館長から、様々な支援の仕組みがあることを教えて頂けて、良い機会となりました。

集住地区(西部住宅、岩田住宅)へ出かける次回は、6月8日土曜、ワークショップ形式で行います。3か月ぶり、子どもたち来てくれますように(間があきすぎてて かなり不安…)。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


外国にルーツのある子どもたちを対象とした愛知県豊橋市でのワークショップ、今年度の初回は5月5日こどもの日。諸事情で今回は居住区まで出かけることができず、中央図書館での開催となりました。

いつものように、学校経由で西部住宅に住む外国ルーツの子どもたちへ告知してくださったのですが、残念ながら参加はゼロ。予想はしていましたが、図書館へ自分たちで来てもらうのは未だ早かったとわかりました。

そんなわけで日本人ばかりとなったものの、4~15歳の幅ひろい年齢層の子どもたちと絵本づくりを楽しみました。

今年度は、毎回テーマを決めてお話をつくってもらう予定です。初回は「○○のぼうけん」。小学1年生女児は空へ飛んで行きました。

自習室での勉強を終えた中学生たち。途中からの参加ゆえ半分ほどの制作時間にもかかわらず、追い上げました(録音は無し)。さすがの集中力。

外国ルーツの子どもたちにとって、図書館はまだまだ遠い。さてどうするか。
今しばらくは彼らのコミュニティへ出かけ、次のステップでは、迎えに行って一緒に図書館まで来て館内を探検するなど、子どもたちの様子を見ながら段階的に図書館に親しんでもらえるよう、関わる皆で考えます。
物語を読んでもらう+物語をつくる で言葉の楽しみを知り、子どもたちだけでなく保護者にも図書館まで足を運んでもらって、いずれは図書館が外国人支援の一拠点となれるように。

そもそもは、昨年度、豊橋市が文部科学省からの委託を受けて始まったプロジェクトでしたが(と言っても正式決定は夏前だったので始められたのは10月、実質は半年)、文科省がこの「地域の教育資源を活用した教育格差解消プラン」自体を終了したので、今年度からは豊橋市図書館の自主企画となりました。
図書館職員の田中さん冨田さんはじめ、スタート時からのメンバーも各人のリソースを持ち寄って手弁当で続けます。元館長の伊藤孝良さん、名古屋大学准教授の小川明子さん、もちろん私も。名古屋大院生の李旭華さんも頼もしいです。
次回は、市営西部住宅と県営岩田住宅へ出かけます。「次はいつ?」と楽しみにしてくれてた子どもたちと、またお話づくりができますように。

継続して来てくれる子が増えるといいなとスタンプカードをつくりました。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


3月3日ひなまつりの日曜、豊橋市中央図書館のアウトリーチとして、外国ルーツのご家族が多く暮らす地域へ出かけ、絵本の読み聞かせとピッケの絵本づくりをしました。午前は市営西部住宅の集会所で、午後は県営岩田住宅の集会所で。どちらの会場も前回に続き3回目です。

会場に着くと、子どもたちが歓声をあげて走り回っています。開始前、しかもこんなに大勢の子どもたちが集まってくれたのは初めてです。
ギャングエイジに入るか入らないかくらいのエネルギーあふれる男児たち。前回はトリオだったのがさらに人数増え、それはそれは(ごく控え目に言って)賑やか。おもちゃの銃でバキュン!しながら、跳ぶわ、走るわ。でも、伊藤館長の読み聞かせが始まると、最初はふざけていたのが、徐々に聞き入っています。

お話をつくり始めると、銃を置いて没頭していました。とはいえ、自分ができあがると、また大騒ぎに戻るのですが。男児はほぼ全員がそんな具合。でも、つくる時はどの子もぐっと集中します。

駆け回る男児のひとり、参加2回目フィリピン2年生男児の録音。見開きごとに「**が**しとる」(「しとる」は「している」の豊橋弁)S+Vの1文が基本。しかし徐々に表現を工夫し始めます。「どんぐり」といった単語が出てこないなど語彙に苦労したり助詞の選択ににとまどったりしながらも、S+V+Oとしたり「**で」と場所を補足してみたり。「雨が降っとる」といちど口にしたのを自分で言いなおし「くもりが雨になりました」と再録音したりもしました。描きたいシーンにぴたりとくる言葉や表現を探す様子に、良い作品にしたいというあふれる気持ちが感じられます。

言葉以外のところでも、気づくことがありました。例えば、「ハサミで切る」が難しい子がいます。ひとりの小2年生は、刃を大きく開き、そのままナイフのように握って、力で切ろうとしました。一方、外国ルーツの子であっても日本で幼稚園や保育園に通っていれば、園で習うのでハサミを扱えます。ちなみに、今回から入ってくれた名大大学院生の旭華さんによると、中国の家庭では、刃物は危ないので幼児には触らせず、小学校へあがってから学校で習うのだそうです。確かに考えてみれば、私を含め多くの日本人も、自然に覚えたわけではなくて、幼い頃に家庭や園で教えられ練習したからこそ、できるようになったのですよね。このハサミの件に限らず、自分の狭い「あたり前」に囚われたうかつさから気づけていない点が多々あるに違いなく、感度を上げねばと思います。

何人かの子たちは、事前にどんなお話をつくるか考えて来ていました。例えば初参加の姉弟のふたりが考えてきたのは、こんなお話でした。
小3姉「うさぎとくまを思いついて。崖から落ちるところから始めて、あとは作りながら考えた」
小2弟「フィリピンへ行ったとき考えた。1年のとき行って、それがお話になった」(本人弁まま)

午前の西部住宅は、初回に来てくれた小2女児を中心とした口コミ広がりなので、同じ2年生が大半を占め、親を伴なわず子どもたちだけで来ています。当初の計画では親子での参加を想定していたのですが、対小学生では、まず子ども、それから子どもが親を誘って一緒に参加とするほうが無理がなさそうです。

とくに男児は大騒ぎでヤンチャしている時と集中してつくっている時とのギャップが大きくて、そこに可能性を感じます。後者の時間割合が増えるように、「制する」のではなく、場のつくり方、カリキュラム、ファシリテートで工夫したいです。どの子も、前より良い作品をつくりたいと願い挑戦しているので、今後はテーマを設けるなど、次のステップへ進めてみます。録音時や発表時の「音」の質を上げることも課題です。

午後の岩田住宅は、午前と打って変わって落ち着いた進行に。

こちらも前回参加の子たちの口コミで増えました。フィリピンの4年生女児は数人の友だちを伴って

ブラジルの小5男児は5歳の妹さんと一緒に来てくれました。自治会の舛木さんが、日本語を解さない兄妹のためにポルトガル語の通訳をしてくださいました。

図書館の冨田さんが日本語の絵本を、ブラジル人のお母さんがポルトガル語の絵本を読んでくれました。

弟へ贈る絵本をつくったフィリピンの1年生男児は、ビサヤ語等が母語。日本語も話すけれど、録音は英語でしていました。理由を教えてもらったところ、お父さんは仕事で日本語を使うけれどお母さんは家の中だけなので日本語は話さない。日本語だと言いたいことが100%言えないこともあり、伝えたいことがいちばん言いやすく、家族全員が理解できる英語にしたとのこと。

子どもたちを取りまく母語や日本語の環境、習熟度、家庭の事情もそれぞれで、丁寧にみていかねばとあらためて思います。ワークショップを終えてからの図書館の皆さんとのふりかえり、名古屋大学の小川明子さんの明晰なアドバイスもありがたいです。

2つの会場とも「次はいつ?」と子どもたちから尋ねられました。「どんどん楽しくなってきた。またつくりたい!」と。
3回目にしてようやく定着してきた感。来年度もなんとか続けたいです。

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廃材リユース×ピッケ ワークショップ@玉島 IDEA R LAB(子ども回)


初日の大人対象回からの続き)
2日目の日曜日は子ども対象回「ちいさな妖精とちいさな絵本」。

黄色の風船を目印に、屋根裏の秘密部屋へ導かれるようにしました。ダンボールのピッケたちは、4年前「おはなしのもり」の時につくった子たち。梁に頭を打つので注意。

さて準備は万端。ラボへ戻り、早めに到着した兄弟くんたちとおはなし絵カードで遊びました。

全員そろったのでマテリアルライブラリーへ移動。足元に気をつけながらひとりずつ屋根裏部屋へ。グリムの「こびととくつや」をざっと読みました。(ちゃんと1冊通して読まなかったことをあとになって反省)

大月さんに廃材の由来を教えてもらいながら、それぞれの妖精をつくる材料を選びます。

手にとり眺め、大切にケースに集めてラボへ持ち帰りました。

子どもたちの早いこと早いこと。迷いがないのです。熱中。

赤い実を食べるのが好きな妖精。

森に住んでいるそう。(名前も教えてもらったのだけど忘れてしまいました、2文字)

お茶とお菓子で休憩したあと、絵本づくり。

つみきを組み合わせて忠実に妖精を表現しています。「ピッケとみみちゃんと妖精はバスを待っています」

録音。製本して完成。

発表会では順番に、まず妖精を紹介してもらい、それから絵本を上映しました。

「家まで届けよう」えにしくん(小6年)作

裏表紙に描いた食べたお皿で妖精の存在を感じさせつつ、姿は現さない新手法。まんねんさんが届けてくれたマスカットを食べたのは、こんな妖精です。

昨年度までは特に誘導しなくともつくった工作と絵本がつながったのだけれど、今回は繋がらない子がありました。原因に心あたりがいくつかあり、次回は活動のデザインをもっと丁寧に見直します。やろうとしているのは、身体(手を動かしてつくる)と空想、デジタルとアナログ、有形と無形がシームレスにつながった大きな物語世界の中で、子どもたちが創る楽しみに存分に浸れる場を用意すること。

前回も参加してくれた6歳の男の子。12歳のお兄ちゃんともども「次もまた来たい!」と言ってくれました。嬉しいな。

玉島では、大月さんはじめ界隈の皆さんにいつもほんとにお世話になります。ワークショップ当日のあわただしいお昼を、アゲモラ部屋(あげたりもらったり直したりする)でご馳走になり、500平米超の洋品店を住みながらリノベし続けてるサトミちゃんからは牡蠣のはさみ焼き(実演付き)や米粉のシフォンケーキが届き、あっこちゃん、岡ちゃん、なんちゃんからも差し入れ。多くがこのコミュニティに魅せられた移住者です。新しく滋賀から越してきた女性は、縫う人チクちゃん。すでにすっかり溶け込んでいました。
そして、4年前の初回から毎回手伝ってくれるヒサモこと久森有希さん。今回は神戸~玉島を運転まで。いつもありがとう。
今年も玉島のゆったりした時間の中で、ワークショップをすることができました。早くも次回が楽しみです!

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【 IDEA R LAB 】大月ヒロ子さんが、故郷玉島のご実家をリノベーションしてつくられたクリエイティブリユースの拠点かつ実験場。
http://www.idea-r-lab.jp/
https://www.facebook.com/IDEARLAB
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廃材リユース×ピッケ ワークショップ@玉島 IDEA R LAB(おとな回)


今年度も、クリエイティブリユース×ピッケの絵本づくりワークショップで、IDEA R LAB(岡山県倉敷市玉島)へ出かけてきました。これまでよりさらにゆったり時間をかけたくて、1日1回のみの開催、初日の土曜日はおとな対象回でした。

ラボから歩いて1分のマテリアルライブラリーに、地域から生まれた多種多様な端材や廃材がストックされています。集まったそれらを丁寧に整理分類することで、創りたい気持ちを触発してくれる材料(マテリアル)となります。リサイクルやアップサイクルと違う点は、単なる「再利用」ではなく、クリエイティビティを加えて新たな価値とともに素敵によみがえらせること。そうすることで、廃材とともに、人やコトが社会の中で繋がり循環してゆきます。このマテリアルライブラリーも、元熱帯魚センターだった建物を大月さんはじめ皆さんでリノベーションしたものです(私も5年くらい前の夏 古タイルを洗ったので、貢献度0.000001%くらい?)。その現在進行形の場で、大月ヒロ子さんから直にお話を聴けるなんて、とっても贅沢。

様々な材料に触発されながらイメージをふくらませ、ラボへ戻って制作開始。前半では、廃材を使って大切な人に贈る小さな贈り物を作ります。みなさん没頭中。

中盤で、お茶を飲みながらピッケの活用事例などをお話しさせていただき、後半は、贈り物に添える小さな絵本を作ります。
絵本をつくることが昔からの夢だったという女性。

メリーゴーランドと絵本「メリーゴーランドであそぼうよ」。録音も素晴らしかったです。

昨夏、被災した子どもたちの預かりをしている児童クラブへ出かけたとき知り合った真備町の方が、ご参加くださいました。ご自身も被災されて大変な中、子どもたちの支援を続けていらっしゃいます。今年の夏休みは海水浴へ連れて行ってあげる計画だそうです。

皆さんの作品。それぞれ絵本とリンクしていました。

玉島で過ごす日々は、私のとって心身の滋養です。アパートをリノベしたレジデンスに宿泊し、ご飯は皆でつくって皆で食べます。玉島は魚介類も野菜も果物も美味しい~。

今年のおとな回用おやつは、キャラメルナッツタルトを焼きました。

あしたは子ども回。「マテリアルライブラリーの屋根を直したので、屋根裏の秘密部屋に上がれるよー」と大月さんからの事前情報。急な階段を上ってみると… こんなに素敵な空間!これはぜひ子どもたちにも上がらせてあげたい。

子ども回に続く

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【 IDEA R LAB 】大月ヒロ子さんが、故郷玉島のご実家をリノベーションしてつくられたクリエイティブリユースの拠点かつ実験場。
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


豊橋市中央図書館のアウトリーチとして、外国ルーツのご家族が多く暮らす地域へ出かけ絵本の読み聞かせとピッケの絵本づくりをしました。午前は県営岩田住宅の集会所で、午後は市営西部住宅の集会所で。どちらの会場も前回に続き2回目です。

午前回。フィリピンにルーツのある4年生の女の子が、学校でもらったチラシを手に来てくれました。完成したのは、来月生まれてくる赤ちゃんへ贈る絵本。

上にお姉ちゃんがいるので、弟だといいなぁと楽しみにしているそう。

ブラジル人学校に通う9歳の男の子は、お母さんへ贈る絵本をポルトガル語で。

「素敵」をタガログ語とポルトガル語でそれぞれ何と言うかを、教えてもらいました。
ブラジルルーツの2歳の女の子も、お母さんと一緒に好きな物をいっぱい並べてお話をつくりました。

午後回。前回参加のフィリピンルーツの女の子が友だち3人と転がるように駆けて来てくれました。ところが、定刻になっても集会所の鍵が届きません。男の子たちは、すぐにもつくりたくて、とても待てず、しばし青空ワークショップとなりました。寒さが厳しくない日でよかった。

エネルギーあふれる男児トリオは、ブラジルルーツ、フィリピンルーツ、日本人。女の子がよく気がついて操作を教えてあげていました。

日本語が得意でない外国ルーツの子にとって、絵や音声も使えるデジタル絵本は表現の自由度を上げます。とはいえ日本語必須というわけではなく母語の絵本でもOK。自由に表現し、言葉の楽しみに浸ることが優先です。
課題は、いかに外国ルーツの子どもたちに知ってもらい参加してもらうか。できればお母さんお父さんも一緒に来てほしい。そこも含めてのトライアルなので、図書館の皆さんが様々なルートでの声がけを試みてくださっています。なんと言っても子ども同士の口コミは確実に効果あり、徐々に増えていきそうです。
自治会の方たちも快く場を貸してくださりご親切です。団地の敷地内で日向ぼっこしてる人に話しかけたら、たまたま世話役の方で、子どもさんのある住民に声をかけ連れて来てくださいました。手伝いに入ってくれるブラジルルーツの2人の若者、ブルーノさんとさゆりさん(春から米国の大学へ進学するそう)は、通訳をしたり絵本を訳してくれたりで大助かりです。中央図書館の皆さんも、すっかり慣れたもので、大きな荷物を運び、絵本を読み、フル稼働。開催日がご自身の休日にあたるとお子さんを連れて参加してくれます。
気持ち良い場が育ちつつあり、タブレットがフル稼働となる日を夢見つつ、これからも続けます。

「3月に生まれる赤ちゃん」ルティさん(小4年)作

「A Aventura de Flufy」Thiagoくん(9歳)作 音声はポルトガル語

表紙)「フラッフィーの冒険」
① サーカスにあそびに行きました
② サーカスのあと、友だちのガブリエルと公園へあそびに行ってきました
③ 疲れたので家に帰りました
④ そしてとても疲れていたので寝ました
裏表紙)おしまい

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