12月21日土曜日、吉野と神戸のアーティスト・クリエイターとのコラボレーション第2弾としてのワークショップ「吉野昔ばなしと絵本づくり」が開催され、奈良県吉野町へ出かけてきました。
会場はYOSHINO GATEWAY。ゆったり流れる吉野川を一望できます。早く着いた子どもたちと一緒に、絵カードでお話つなぎをして遊びました。
まずは「おはなしらんどカンブリア」さんによる昔話から。
いくちゃん(村井さん)は、夜が明けなくなり村人が困ったとき、一羽のカラスが3回鳴くとお日様が顔を出してくれたという吉野三茶屋の山「カラスのとや」の名前の由来を語ってくれました。
続いて、ケッケさん(松谷さん)は「鳥がお日様を起こすお話が西アフリカにもあるのですよ」と、イグアナ、蚊、にしきへび うさぎ…と動物たちが次々登場するお話をパネル絵で紹介してくれました。フクロウが「ほーっほーっ」と鳴いてお日様が目覚めます。
さて次は子どもたちの番、キャラクタやアイテムを配しながらお話を紡ぎます。小学生さんたちは iPadの操作にも慣れていて、どんどんつくっていきます。4歳さんは、車にあひるを乗せて動かしたり、楽しくて楽しくて、お話の中に入り込んで遊んでいます。
録音に楽器も使いました。カリンバやマラカス、太鼓を鳴らして。
製本して、さいごは上映会。
皆が感嘆した中1さんの作品「ピヨキチと魔法石」を紹介しますね。
吉野で聴く昔話は「かつてあった遠い昔のできごと」ではなく、すぐ身近に感じられます。午後の回でカンブリアさんは、イタズラ好きな狐のリュウタのお話をしてくれたのですが、吉野に居て逢魔時(おうまがとき)になると、ほんとにリュウタが出てきそうに思えるのです。長い尾でぴょーんと飛ばされたくなります。
このワークショップの主催は「吉野アートラボ」さん。吉野に関わって6年、神戸から移住して3年となる澤木久美子さんが、吉野と神戸を結び、吉野の子ども達にアートの楽しさを体験してほしいと今年立ち上げた団体です。澤木さんは一級建築士として吉野町の地域再生に関わり、人と人を繋ぐ場所「国栖Core」のリノベも手がけ、とうとう自ら、その国栖Coreの「ゲストハウス空」の女将まで引き受けたのでした。
支える運営メンバーの吉野側は、「hoshifune」(影絵)わたなべなおかさんと「よしのっ子食堂」中島知帆さん、神戸側は森信子さんと髙橋怜子さんです。
澤木さんは神戸時代、C.A.P.(芸術と計画会議)の設立メンバーのひとりとして20年間活動してきました。ワークショップ当日に裏方として入ってくれた神戸側のふたりも、同じくC.A.P.の中心メンバーです。なので、アートイベントの企画や運営のプロフェッショナルであり、子どもをクリエイターとして尊重する態度も言わずもがななのでした。加えて、ヨシキくんが神戸から力強い助っ人として来てくれて、私としては大船に乗った心地でありました。
「吉野アートラボ」初年度は、マキコムズ×hoshifune「作って、映して、影であそぼう!」そして今回の計2回を、吉野町協働のまち推進事業交付金事業として行いました。次は私も裏方として入るつもり。再訪が楽しみです。
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