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オープンキャンパスとゲスト講義 @環太平洋大学


6月19日日曜日、岡山のIPU・環太平洋大学(INTERNATIONAL PACIFIC UNIVERSITY)のオープンキャンパスにお招きいただきました。
1990年まずニュージーランドに開校、2007年には岡山でも開学。今年で9年目の若さあふれる大学です。緑に囲まれた広いキャンパスに安藤建築が3棟も点在しています。

メイン会場となった学舎
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アスリートホール(入口)
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カフェテリア
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八田さんというチャーミングな女子学生さんが終日アテンドに付いてくれました。
ダンス部のエキシビションで華やかに幕を開け、学生さんの司会進行で進んでいきます。学校紹介のムービー上映、それに続く大橋博理事長の講話は心に響きました。用意した原稿を読むとは対極の、来校した子どもたちへの心をこめた言葉がけでした。「教える側がその気になれば子どもは付いてくる。やり直したかったことがあればIPUへおいで。自分のやりたいことを形にするのがIPU。やる気になるかの違いだけ。自分の夢をかなえよう」子どもたちへの愛や教育への熱い想いが伝わってきました。私が保護者なら、開始から30分のこの時点で「我が子をこの学校へ」と決めることでしょう。大橋節子学長からも「折れない、やめないIPU」とお話がありました。教育成果のひとつの指標である就職率も驚きの高さです(正確な数字は忘れましたが、ほぼ100%に近い高率)。客席に姿の見えたOBOGを檀上に招き、即興でスピーチを依頼、ふたりともが堂々と話したことにも感心しました。ひとりは東京で大手生命会社に勤務、もうひとりはインドの学校で先生をしているそうです。
マーチングバンドやチアリーディングのパフォーマンスもハイレベルで、来校の目的を忘れてしまうほど楽しみました。
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ランチのあと、こども発達学科の模擬授業として高校生対象にピッケ絵本づくりをしました。贈る相手を決めて、あとは自由につくってもらいました。小さい妹や弟へ、歳が近くてつい喧嘩しがちになる妹への「けっきょくなかよしなふたり」もこの年頃らしいです。女子高生2人組でつくった担任の先生へ贈る絵本も素敵でした。「いつも困らせてばかりでごめんね」「あとちょっとだけど こんな私たちをどうぞよろしく」ふたりで声をそろえて録音していました。(太陽が先生です)
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翌20日(月曜)は、こども発達学科2年生の授業でゲスト講義をしました。
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物語づくり活動についての活用事例(きらめき保育園での活用、女子大での活用 作例movieなど)や子ども作品紹介のあと、40分ほどを絵本作りと作品発表に充てました。ほとんとが保育や幼児教育へとすすむ学生さんたちとのことでしたので、幼稚園児に贈る絵本をグループ制作してもらいました。食べ物の好き嫌いの克服、集団遊びの中での喧嘩→ごめんね、困り場面に助けてくれる人登場→ありがとう、現代版竜宮城へ行く、はじめてのおつかい(がフェイントで)ユーモア絵本、あたまじゃくし→かえるの成長絵本、もりのくまさんを絵本にした歌絵本など。
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講義室後方で黙々とつくっていた男子学生グループの作品を紹介します。
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「アッ!あぶない!!」 IPUけいさつ作


繰り返し3回の構成、声の演出(役割分担、声色使い分け、リズム)、表紙は危険を示す赤色、惹きつける題名、テーマに合せたチーム名、恐い3場面のあとの裏表紙にみみちゃん(うさぎ)が甘いドーナツを食べるシーンをもってくることで読み手に安心感を与える配慮、出演者を総出演させ、悪役だったうっきー(猿)を端っこに涙目で配置するさりげないユーモア。この短時間で、よくここまで練り、作りこんだものです。
他どのチームも、声がよく出て録音がしっかりできていて感心しました。

「人間力を育む」教育における「ICTを活用した保育を学ぼう」という趣旨でお声がけいただき光栄でした。ICTを子どもの創造表現活動に活かせる保育者や幼児教育者が、IPUから巣立つことが心強いです。
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ピッケのつくるえほん」ワークショップ @枚方T-SITE


6月12日日曜日、5月にTSUTAYA創業の地にオープンした『枚方 T-SITE』(大阪府)でワークショップをしました。(企画・コーディネイト:科学コミュニケーター 本田隆行さん)
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代官山のT-SITEよりさらに広い印象で、子どもやファミリー向けスペースも充実しています。開店30分前に入れていただくと「さて、どこがいいですか?」と問われました。一瞬「??」。5階蔦屋書店内「どこでも使っていいですよ」という意味で、わーい!とテンションあがります。
このカフェも、大人向けをできる日がくればぜひ使わせてほしい空間です。
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今回は、靴を脱いで入る絨毯敷きのスペースを使わせてもらいました。
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ご参加の親子それぞれでデジタル絵本をつくってもらいました。
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ぐんぐん作る小3男児がふと手をとめてお母さんの進み具合を気遣ったり、録音操作を母娘で一緒にする等の様子は見られたものの、どの母子ペアも互いの創作には口はさまず、それぞれが夢中で作っていました。
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いつものように贈る相手を決めてもらったところ、子どもたちは、父の日が近いためかお父さんが多く、お母さん方は全員が、お子さんでした。

お母さん作、子ども作、それぞれ1作品ずつ紹介しますね。

「太陽と一緒」 まいこさん作
息子の太陽くんへ贈る絵本です。
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大切な宝物、太陽くんを愛おしむ気持ちが伝わってきます。

「アヒルの戦い」 蓮くん(6年生)作
お兄ちゃんへ贈る絵本です。(蓮君は3兄弟の末っ子だそうです。蓮君が上のお兄ちゃんへ贈るので、お母さんは2番目のお兄ちゃんへ贈る絵本をつくられていました)
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ストーリーも絵もすぐ浮かんでくるらしく、眼にもとまらぬ速さでつくっていました。斜めの構図や積木やバッドでつくったモンスター(?)に感心しました。一件落着した裏表紙で、雨があがっているのも上手いです。

立地や場の雰囲気も分かったので、次回は特性を生かして臨みたいです。あと大画面での発表はできればしたいので、何か方法ないかなーと考え中です。

写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。

小学2年生がプレゼン作成


放課後の課外教室で「ピッケのつくるプレゼンテーション」を活用してくださっているということで、見学&ゲスト講師として出かけてきました。迎えてくれたのは、はつしば学園小学校(大阪府堺市)の2年生と3年生の子どもたち。自分で作ったクレーン車について、1枚のスライド「作品紹介カード」にまとめます。

4月5月に、滑車やおもり、車について基礎学習をしたあと、おもりで動くクレーン車を1人1台作ったそうです。
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前時からスライドづくりに入り、クレーン車の写真を読み込み、自分のクレーン車を名づけてタイトルとするところまでが済んでいます。本時は、ゲストの私がソフトの操作を説明した後、自由に制作してもらうことになりました。
スタート時は、全員のスライドが、テンプレート通りのほぼ同じ見た目です。
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制作途中の様子から、いくつか紹介します。

タイトルも「タイヤにひっぱられるくん」ですから、「注目」してほしいのは、もちろんタイヤです。丸で囲んでありますね。クレーンがすごい馬力で家ごと引っ張りあげるので、ピッケがびっくりして飛び上がっています。
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構造としては、吊り上げられたおもりが落ちる時に、紐を通してその力が車軸に伝わり、巻かれた糸がほどけることにより車軸が回転するのだそうです。デジタル積木を使って解説しています。
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もしクレーン車が港で活躍したとしたら、いっぱいの荷物も軽々と荷揚げします。
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大半が2年生の子どもたち、自分のつくったクレーン車の良さを伝えるにはどうすればよいか、切り口や表現を工夫して、友だち同士わいわい楽しみながら作る様子に嬉しくなりました。
次回が最終回で、動き方や工夫したことを文字で入力して、作品紹介カードを完成させるそうです。残念ながら訪問はできませんが、完成した作品紹介カードを、後日見せていただくことが楽しみです。

大学でゲスト講義


6月1日。青山学院大学 教育人間科学部3年生、杉本卓先生のゼミでゲスト講義させていただきました。
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毎年この時期を心待ちにしていて、特に去年からは ピッケが入ったiPad mini 30台が導入され、1人1台環境で実際に作ってもらえるので、ますます楽しみなのです。
皆さんに見せたくて、絵カードやお話マグネット(ボードも)「ピッケのおうち」の紙工作類など大荷物で出かけました。
今年のゼミ生は全員女子学生。各自の関心領域で、物語作成が課題解決に有効であると思われる具体的な事例と対象者を想定して、絵本を作ってもらいました。
仲間はずれをテーマに、教科学習の深い理解に、食育をテーマに、幼稚園への通園で泣いていたかつての自分のような子どもを励ますために etc. たった30分でそれぞれまとめてくれました。
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以下、講義後に学生さんが杉本先生へ送った感想や気付きから抜粋。

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お話を聞いて、紙の絵本にはないICTを使った絵本の多様性に驚きました。実際にやって思いましたが、子ども達自身がiPad上で自分の頭のなかにある物語を、手を動かしたり、いろいろ試行錯誤することで目に見えるものとして創り出すことは、子ども達にとってとても充実した経験になると思いました。また便利すぎないようにアプリを作る際に工夫されたというお話を聞いて、従来からの教育現場の良さとICTを使うことの良さを程よく掛け合わせていて素晴らしいと思いました。
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・絵本アプリと聞いた時、子どもの遊びだろうというのが第一印象でしたが、実際にやってみると大人の私でもとても面白く、もっとやりたいと思いました。
・機能を最小限にするなど、しっかり子どもの視線に立っているのが分かりました。子どもが自ら成長できる場を考えるというのは、幼小の授業でよく聞きますが、その実現を見た気がしました。
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ITがどんどん発展していく中でアプリもどんどん発達していますが、そのアプリから実際の紙にうつしていくという考えが私の中ではありそうでなかったので驚きました。
私は、教育現場でもそうですが、ITのみを利用することにはあまり賛成ではなかったのですが、この絵本のアプリのようにデジタルとアナログがつながるようなものがあると、うまく連携して活動の目的ごとに使い分けることができて、さまざまな現場で応用して使うことができたら良いと思いました。
絵本作りは大学生になっても楽しいと感じました!!
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絵本は子供たちが読んで楽しむものであると考えていましたが、今回のお話を聞いて、子供たちにとって絵本は言葉以上に自分の心や考えを雄弁に語れるツールであり、想像をアウトプットしてかたち創っていけるものでもあるのだと思いました。
自分が作った絵本を誇らしげに自慢している子供たちの姿や、真剣にお話を作っている姿が印象的でしたが、特に子供たちが本当に楽しそうに取り組む姿が心に残っています。
スポーツや音楽、今回のようなものづくりなどを通して、時間を忘れて夢中になるという体験を子どもたちがすることは大切だと思っていて、ピッケのつくるえほんはその手助けになるのではないかなと思いました。
ICTを利用した製品というと少し難しくて、でも便利というイメージでしたが、逆にシンプルで誰でもつかえて、それでいて便利すぎないというのが味噌になっているところがとても興味深かったです。実際に絵本を作ってみて、私も熱中してしまいました。
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手書きを写真で撮って送った学生さんも。柔軟でいいなと思いました。
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「ピッケのつくるえほん」大人対象講習会@武蔵野プレイス


5月30日夜、武蔵野プレイス(東京都武蔵野市)で「ピッケのつくるえほん」講習会をしました。(主催:一般社団法人タップタップラボ
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図書館の司書さん、美術館・博物館の人、海洋研究の人、自然保護活動の人、動物園の副園長さん、幼児造形教育の研究者、教育関係の人などがご参加くださいました。ご自身の専門をもちながらそこに閉じこもらず、動く人ばかりです。

おはなし絵カードを使った自己紹介のあと
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私から活動の概要や事例をお話しました。

そのあと1時間ほど実際に絵本づくりを体験いただきました。贈る相手を決めるだけでテーマは自由、専門領域から離れパーソナルな絵本でOKとしました。気を張らずに楽しんでほしいので。
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ご自身を癒す絵本、愛する姪っ子さんやお子さんへ贈る絵本、自分さがしの哲学的冒険物語など様々なテーマで黙々と制作中です。
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全員が録音もしました。
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完成作品を上映したあと、残り時間が少なく駆け足となりましたが、グループ内で気づきを共有し、ご自身の領域での物語作成を活かすアイディアも出し合ってもらいました。

完成作品から2つご紹介しますね。

絵本関連の記事を書かれることも多いライターのちはるさんの作品は、毎朝ちはるさんを起こすことに苦労しているパートナーへ贈る絵本です。

「ぜんぜん起きない!」 ちはるさん作
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大きな音の ゲームじゃ起きない。
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ぶっ!と力を込めて おならをしても起きない。
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大声で歌っても ベッドの上で飛び跳ねても ぜんぜん起きない。
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ごはんだよ… だと、小さな声でも 起きるんだよなあ。
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鳥山さんは だいたいいつでも 起きてるよ。
※「鳥山さん」は飼っているセキセイインコの名前だそうです
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ミュージアムにお勤めのきんさんは、ミュージアム前のバス停でよく見かける男の子へ贈る絵本です。(テキストは語りから起こしたもの)

「大体開いてるよ」 きんさん作
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僕はいつもバスを見に来てるんだぁ。
ミュージアムの中にも入っておいでよ。
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でも、ミュージアムの人は怖い人ばっかりなんじゃない?
ドアを開けてみて。
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なんだろう?中を開けてみよう。
あれ?みんな笑ってるよ。
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ぼくの好きなメロンパンも食べられるよ。
うぅー これが芸術ってやつか。ぼくも描いてみるかねぇ~。
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大体開いてるねぇ。おわり。

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近頃ますます領域を渡ることが面白くて、さらに5月に参加した図書館フォーラムが楽しくて弾みがつき、どんな触発がうまれるか予想はつかないけれども、子どもの創造表現に関わるオープンマインドな人が会したらどうなるかをやってみたくなったのでした。3週間しかないという無茶ぶりを引き受けてくださった、タップタップラボの小松一世さん山森永さんに心から感謝しています。
夜2時間のみの開催で、参加者同士の交流時間が足りずもったいないことしました。図書館×美術館博物館、図書館×動物園、海洋研究×幼児造形教育、他どの組合わせからも何か生まれそうです。
緩やかにつながった社会全体で子どもを育てること、どんな環境にある子どもにも創造表現の場と機会を届けることを、子どもの育ちに関わるさまざまな領域の人と少しずつでも進めていきたいです。

写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。

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使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」 (「いいね!」いただけると励みになります)
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長野に伝わる妖怪?「モンモン」のピッケ絵本


「モンモン」は長野県の幼児語で妖怪だそうです。2歳の反抗期まっただ中の男の子にとって、見えない→想像でふくらむ→ますますコワイ存在。
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「モンモンは悪い子が大好き。悪い子はとってもいい匂いがするので、山から下りて悪い子を探しています」
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こちらから閲覧できます。※ iPhone、iPad上であれば音声も再生されます。
ママ作の絵本を読んでもらう、男の子のごにょごにょおしゃべりが可愛いです。

チャイケモでいり―プログラム実施中


チャイルド・ケモ・ハウスにて
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【チャイケモでいり―プログラム実施中】(特に神戸、関西の方へ)
さまざまな疾患(小児慢性特定疾患など)で定期的に通院中の子どもたちや、外出が可能な入院中の子どもたちを対象に、日中のプログラムを実施しています。
問い合わせ先:080-3837-5321(平日10:00-17:00)/mail:event@kemohouse.jp
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アートディレクターの於保さんが発表会用のステージをつくってくれていました。
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高遠と伊那の図書館 ~江戸の図書館、昭和の図書館~


長野県の伊那市で開催された「信州発・これからの図書館フォーラム」に参加しました。
記憶うすれていくのがもったいなくて、以下まとまらないまま覚書きメモ。

高遠図書館(現 高遠町図書館)は、明治41年に地元有志による会員制の私立図書館として始まった。
中村不折(「吾輩は猫である」挿絵、新宿中村屋の商品表記などで知られる)による書。
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江戸時代の貴重な資料の数々。
印刷技術誕生の前なので当然なこととはいえ、手で書き写した書物の質と量に圧倒された。「知」の蓄積そのもの。
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天文学は農業にも必須。
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医師の馬嶋家が何代かに渡り、書き写した文庫。膨大な量。
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浅間山の噴火の被災地図。立体になっていて、煙が流れた方向もわかる。被害がどこまで及んだかが細かに記載されている。
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洪水の被災記録。(同様の震災版もあり) 複数人が四方から取り囲み読むことを想定した文字の向き。
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高遠藩藩校「進徳館」も見学。
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「ひとりの落伍者も出さない」互いに学びあう場。それは、新しい時代を迎えようとする幕末において藩にとっての死活問題であったから。儒学にとどまらず、和学、漢学、兵学、砲術、後には洋学も講するなど、実践学を重んじた。
ここで学んだ多くの人が、維新後に教育者となった。この精神はDNAとなり信州の近代教育に今も引き継がれている。

上伊那図書館(現 伊那市創造館)、昭和5年に地元の製糸家の寄付で竣工。
建物の外観も内装も素敵。鉄筋コンクリート建築、外壁に高遠焼(タイル)が貼られている。
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往時の書庫がそのまま残る空間。
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戦前戦中の貴重な資料もアーカイブされている。
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戦火から守るために東京から送られた資料を預かったり、戦後、進駐軍に接収されるとなったとき、資料を守るため大急ぎで他所へ送ったりした。

どちらの館でも、これらを残そうとした人々、保管し後世へ手渡そう伝えようとした人々が居て、長い年月経て今ここにあると思うと、胸が熱くなるよなグッとくるものありました。

アプリ「高遠ぶらり」 。高遠、伊那、内藤新宿の古地図がアーカイブされている。GPSをオンにしたスマホを片手に、江戸時代の地図上の場所を表示しながら街歩きができる。

<自分の関心に引きつけての自分メモ>———-

情報がのるプラットフォームが紙の本である時代が長く続いたために「図書館」と呼ばれているが、集積したいのは「情報」である。プラットフォームは、紙の本とは限らない。
プラットフォームがデジタルになることで、より自由になる。紙は定着し腰を据える感じ、デジタルはフットワーク軽くなる感じ。
むろん、紙の本が魅力あるプラットフォームであることは変わらない。今回のツアーでも大いに魅了された。同じ資料をWebのブラウザ上で見ても、この感動はないだろう。強さがある。
人や物や場所もまた、情報のプラットフォームである。(例えば、ランチタイムに伊那の名物「ローメン」を頂きながら伺った長谷部さんの話。林業から猟師へ。仕留めた鹿を活かしたくて、料理人に転向。マトンでなく鹿を使ったローメンを考案。地産地消になるようごま油を菜種油に、七味も地元のものを使用。「人」に、地域課題、経済、食などリアルな情報がのっている)

デジタルアーカイブは、視聴覚の魅力が強まる、共有や発信がしやすい。一方、再生するための機器も合せて持ち続けなければならないという弱点もある。(平成の今、江戸時代の書物を手にとり読めることを思うと、息が長いのは、むしろ紙の本だったりするわけで…)

インターネットの普及により、個人が膨大なデータベースにアクセスして必要な情報を得ることがとても手軽になった。(得られる情報の質はさておき)
そんな中で図書館へ足を向かわせるには、情報の見せ方(キュレーション)や、人が居る、人と繋がることのライブ感を活かす。明治の高遠図書館では、レコード鑑賞会や、実験や研究など、多様な活動が行われていた。
ネットで手に入る平均化された一般情報よりも、その地域に密着した課題や情報が強い。図書館は、情報が行き交う地域のコミュニティとなりうる。

デジタルの良さは、「創造」への敷居を大きく下げ、「創る」をエンパワーすることにもある。
「創る」ことには、あらゆる学びがつまっている。私自身は、そこに関わっていきたい。
関連ブログ: 子どもたちの考える「未来の図書館」

家庭、学校など教育機関、地域社会。3つが緩やかにつながった多様な社会全体で子どもたちを育てたいと常々考えている。図書館は、その3つともにまたがるではないか、と、今回ハタと気付いた。
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生活知と乖離しない、真の知や学びは、楽しい。

未来に思いを馳せるとき、過去の知の集積にあたり起源を知ることは役立つ。
例えば「進徳館」での実践の学び、学びあいは、いま盛んに言われてるアクティブラーニング。

——— 以上

実に、わくわくする1日でした。眺めも素晴らしかった!
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写真をFacebookのアルバムにアップしました。>>こちら
主催、仕かけ人である県立長野図書館 平賀研也館長によるまとめ>>こちら

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@江戸川区立松江図書館


「春の読書週間ワークショップ」イベントとして2日間、東京都江戸川区立松江図書館で絵本づくりをしてきました。29日は松江図書館の誕生日(現在の建物が完成した日)でもあるそうで、そんな日にお招きいただき光栄でした。
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初日の28日は、大人対象。子どもたちと行なっている絵本づくり活動の内容や意味について簡単にお話して、絵本づくりを体験いただきました。
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グループに分かれ、おはなし絵カードを使っての自己紹介から始めて、体験後には同じメンバーでふりかえりや共有をしてもらいました。
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最初どう作ればよいか悩まれていた方が、中盤から見事な追い上げで2人のお子さんへ贈る絵本を完成なさいました。ふりかえり時に次のようなコメントをくださいました。「送る相手がきまったら沢山色々な事がでてきました」「子どもに一番何を伝えたいのかどういう風に育っていってほしいのか自分の考えが明確になった」「絵本で何を伝えたいか考える中で自分の気持ちに気がついた」

2日目29日の子ども回も、人数の関係もあって全体での大画面の発表はせずに、グループ内での発表としました。
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そのため最初にグループ内で自己紹介をしてもらいました。子どもたちにも同じ絵カードを使ってもらいましたが、こちらは難易度を下げ、好きなことや場所や食べもの、得意なことなどを、1~2枚のカードを選んで話すとしました。
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高学年ほど超大作になる傾向があり録音時間が足りなくなる子もあったのですが、終了後に残って仕上げていました。

2日間の絵本作品は、5月以降、図書館内で展示されるそうで、楽しみです。

何がきっかけでお声掛けくださったのかを、主催の図書館さんへお尋ねしたところ、数年前に、ご自宅でとっている新聞でピッケのワークショップの記事を読み、いつか職場である図書館でやってみたいと切り抜いて大事に取っていてくださったのが最初と知りました。機が熟して提案してくださり、区の予算取りからなので、そこからまた1年以上をかけて準備、企画してくださったのでした。
子どもたちに、絵本を読んでもらう楽しみに加えて、自ら絵本をつくる楽しみも味わってもらいたいです。それを今回は、幅広い世代が集う地域の図書館で、図書館の方が動いて実現してくださったことがとても嬉しく心強いです。

追記:
図書館内で展示されたそうです。江戸川区立図書館のTwitter投稿より。
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