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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@東京大学情報学環・福武ホール ラーニングスタジオ


CollableCAMP、ピッケ(グッド・グリーフ) の3団体協働での障害のある子もない子も一緒に学ぶ場作りのプロジェクト、第6回目を実施しました。

10月4日日曜日、晴れ。
IMG151004s_00_入口看板
開始前のアクティビティは、おはなし絵カードで遊んでみました。
IMG151004s_01_おはなし絵カード
カードを引いて、即興でお話を繋げていきます。到着して名札を書き終えた子が、次々と輪に加わってきます。
IMG151004s_02_おはなしカード繋げる
全員が揃ったので、挨拶からスタート。
IMG151004s_00_最初あいさつ
「車椅子での参加あり」の事前情報に、スタッフで動線確保(通常は地下2階まで階段利用の会場なので)などして備えていました。「あれっ、知ったお顔」と思ったら、今夏の経産省こどもデーに参加してくれた7歳の女の子でした。嬉しいことに、ずっと「また行きたい」と言ってくれていたそうで、応援の妹さんも一緒にご家族で来てくださいました。

レオ・レオニさんの「あおくんときいろちゃん」を紹介して、絵本のお話を少し。
IMG151004s_03_レオレオニ絵本
この絵本は、作者がお孫さんのためにつくったお話で、絵本作家としてのデビュー作です。(ちなみに2作目が「スイミー」。教科書に掲載されているので子どもたちもよく知っています)

アプリの使い方を皆で練習したあと、おはなしづくりに入る助走的な活動として、3グループに分かれて、チームで一場面を作って発表してもらいました。ここで、あの試作していたマグネットを使いました。
IMG151004s_04_おはなしボードG2選ぶ
共通ルールは、ピッケ、がーこ、木は必ず使うこと。加えて、ひとり3つ好きなマグネットを選び、グループで相談してひとつの場面を作っていきます。
IMG151004s_06_おはなしボードG3貼る
このチームは「さかさまの世界」。
IMG151004s_07_おはなしボードG1貼る
こちらのチームは「あやうしピッケ」、できあがった場面について説明中。
IMG151004s_08_おはなしボードG2説明
ここまではとても賑やかでしたが、それぞれ席につき絵本づくりに入った途端、まさに水を打ったように静まりかえりました。皆すごい集中力でつくっていきます。
IMG151004s_09_制作中_全体
今日10月4日がお父さんの誕生日ということで、お父さんに贈るハッピーバースディ絵本を構想中。7歳。
IMG151004s_13_制作中4
録音をして製本。
IMG151004s_14_録音中1

「友」10歳女児作。祖父母に贈る絵本だそうです。
気に入っている場面を教えてもらいました。
「くりんはとっても喜びました。それを見ていたお月様は満月になりました。めでたしめでたし。私はこのように友だちと仲良くやっているよ。安心してね」
IMG151004s_16_できた2お気に入りシーン
続く裏表紙には「おじいちゃんとおばあちゃんも元気でね」とメッセージを録音していました。

いよいよ発表会。
IMG151004s_18_発表会_聴く1
七夕の短冊に「絵本作家になりたい」と書いたという7歳女の子は、お話づくりも録音も、とても丁寧に一所懸命に取り組んでいました。
IMG151004s_19_発表会_Hちゃん
大勢の中に入るのが苦手な8歳男の子。ずっと椅子(車輪付きなので乗ったまま移動できる)から離れることができずにいたのですが、さいごの発表の時は、椅子から離れて発表できました。
IMG151004s_20_発表会_Tくん
さいごに、皆で写真を見ながら今日の活動のふりかえりをして、おしまい。
IMG151004s_21_ふりかえり

発達障害がある等のお子さんに、毎回、3割程度の割合でご参加いただいています。
困りごとや個性の出方は、ひとりひとりそれぞれに違っています。スタッフ皆で注意深く見守り、何をしたいのか何に困っているのかを見ながら、必要な手助けをしようと心がけています。くれぐれも、手を出しすぎないよう気をつけつつ。自分の希望した通りにならずダダッコ状態になってしまったとき、理由を尋ね、しかし返答している内容が真の理由でないことも多いので、代替案も提示しながら、辛抱強く話し合います。この根気強さやぶれない態度は、CAMP、Collableどちらの皆さんも素晴らしくて、横で見ていて感心します。

ワークショップの終了後は、片づけの終わった会場で、毎回、じっくり時間をかけてスタッフ全員でのふりかえりミーティングをします。ひとりひとりの子どものエピソードを追うので、自分が見れていなかった部分も補えて全体像が見えてきます。上手くいっていなかった箇所があれば、改善のために次回どんなトライができるかを皆で考えたり、とても興味深い学びの時間です。

今年度は、あと1回(1/10)実施予定です。会場は、ピッケはじめての晴海のトリトンとなります。どうぞご参加ください。(参加希望者が多くて毎回抽選になっています。開催の数週間前にCAMPさんのWebサイトに募集告知が出ます)

写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。

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