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おでかけピッケ@京都市立病院


京都市立病院の分教室(院内学級)へ、チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)の於保さん(アートディレクター)、川井さん(自立支援員)と出かけてきました。府立医科大学附属病院に続き、はじめて訪問させていただく病院です。市立病院の院内学級はこれまでで最も小規模で、少ない人数でゆっくり落ち着いて取り組むことができました。

小1男児は、授業が始まる20分も前に来てくれました。ボランティアの大学生さんにも加わってもらい、おはなし絵カードで遊びながら開始時間を待ちました。機関車の絵カードは「トーマス」、街並みは「マック」、ラッパは「ハッピーセット」、リレーでお話を紡ぎました。

テレビ会議システムを使いベッドサイドと教室のそれぞれが自己紹介をしてから、おはなしづくりに入りました。

贈る相手を誰にしましょうと問うと、「あ、もうすぐお誕生日の人がいる!」「りいさちゃん!」長く会えていない妹さんとのこと。途中、看護師さんが横について治療も受けつつ、夢中でつくり完成させました。

全員が録音までできました。
病室から参加の小学3年生男児も、妹さんへ贈る絵本。こんなお話です。
買ってもらった動くカメのロボット。うらやましがる友だちに、貸して!と追いかけられて、山を越え谷を越え、さいごは気球に乗って空へ。タイトルは「脱出成功!」。日頃からオリジナルの漫画も描いていて(素晴らしい描き込みの力作なのです)、ストーリーも絵作りも録音も抜群でした。

同じく病室から参加の中学1年生男子は「旅する演奏会」。歌が得意なおたまじゃくしの兄弟の夢はコンサートを開くこと。何年か経ってカエルに成長。一方、リスの兄弟は声に自信がなかったので楽器を弾くのを頑張りました。ある日カエルの兄弟とリスの兄弟が出会い、夢が同じだったのでグループを作り旅に出て、親子コンサートを開き大成功。7見開きもの長編となりました。

2コマ90分の授業が終了。小1男児くんは「(長い時間椅子に座りすぎて)お尻が痛くなっちゃったよ」と言いながら、完成した絵本を持って病室へ戻っていきました。

分教室の先生が何より喜んでいらしたのは、制作中の子どもたちの表情が素晴らしいこと。訪問した私たちも嬉しかったです。

子どもたちにとって、お話を作ること自体が楽しいのはもちろん、絵や言葉でお話をつくることで、長い入院生活でがんばっている様々な気持ちを解放することができます。ご家族や医療者にとっても、作品から子どもさんの心の内を垣間見ることができます。
「おでかけピッケ」入院中の子どもたちのところへチャイケモの方と一緒に伺います。ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。

※ 本活動に、広島の教材販売会社の社長さん(有限会社ワキタ 脇田秀夫様、有限会社ヒロキョー 箱田博司様、有限会社サラダ文教社 皿田弘美様)がチャイケモへ寄付してくださった3台のiPadも活用させていただいております。
チャイルド・ケモ・ハウス(チャイケモ)
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族のための施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

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使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
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