Category: ピッケのつくるえほん

ピッケ@経済産業省子どもデー2016


7月27日28日、今年も経済産業省子どもデーで絵本づくりをしてきました。3年連続で呼んでいただけて光栄です。(おととし去年の様子)

この「パスポート」を手に、日頃はセキュリティゲートで守られている官公庁の建物へ堂々と入れます。
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事前申込み>抽選で選ばれた各日10名の小学1~6年生が参加してくれました。
開場と同時に来てくれた小学3年生。おはなし絵カードを見せると、またたく間に繋げてお話を語ってくれました。
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全員がそろったところで、いつものように贈る相手を決めてから、お話づくりに入ります。

小学2年生、「ずっと作っていたーい」「夏休みの宿題これでしたーい」と言いながら。
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録音は思い思いの場所で。子どもって隅っこが好きですね。
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保護者の方にも、録音操作を手伝っていただきました。
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お母さんが声で出演なさっています。(演出監督はお子さん)

録音が終わった子から製本にかかります。12見開きもある大作をつくった1年生は、iPad上の表示で順番を確認しながら、真剣に並べていました。
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できあがった紙の絵本は、最初に決めた相手にプレゼントする約束です。
この4年生Kくんは、自分の作品づくりはもとより、初対面の年下の子たちのこともみてくれて、大活躍でした。
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今回はめずらしく、男児が多かったです。
そんな中、2日目の紅一点による作品は、お母さんにプレゼントする絵本「おつかい」
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 あっ 傘がある。お母さんに傘を買ってってあげよう。

もう2点ほどmovieで紹介します。1年生男児作。元気な声です。

3年生男児作。

見えてないけれど、ロケットにはちゃんと全員が乗っているのですよ。
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今年も、かつて未踏ソフトウェア創造事業でお世話になったIPA(情報処理推進機構)の皆さんにお世話になりました。
ファシリテータは、毎年手伝ってもらっている中井香里さんと、今年はじめてのピスタチオの小村歩さん。絵本作家でもある中井さんは、スッと子どもに寄り添うことができて、子どもの気持ちやお話を聴きとる耳が良いです。子ども向け造形教室を主宰している小村さんは、行き詰っている子どもがいたとき、「指導」ではなく、適任の子どもを引きあわせ、子ども同士の自治で解決していました。おふたりとも安心して任せることができます。

霞が関の官庁街を子どもたちがジャックする、夏休み恒例の愉快な2日間、今年も楽しかった~!

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オープンキャンパスとゲスト講義 @環太平洋大学


6月19日日曜日、岡山のIPU・環太平洋大学(INTERNATIONAL PACIFIC UNIVERSITY)のオープンキャンパスにお招きいただきました。
1990年まずニュージーランドに開校、2007年には岡山でも開学。今年で9年目の若さあふれる大学です。緑に囲まれた広いキャンパスに安藤建築が3棟も点在しています。

メイン会場となった学舎
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アスリートホール(入口)
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カフェテリア
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八田さんというチャーミングな女子学生さんが終日アテンドに付いてくれました。
ダンス部のエキシビションで華やかに幕を開け、学生さんの司会進行で進んでいきます。学校紹介のムービー上映、それに続く大橋博理事長の講話は心に響きました。用意した原稿を読むとは対極の、来校した子どもたちへの心をこめた言葉がけでした。「教える側がその気になれば子どもは付いてくる。やり直したいことがあればIPUへおいで。自分のやりたいことを形にするのがIPU。やる気になるかの違いだけ。自分の夢をかなえよう」子どもたちへの愛や教育への熱い想いが伝わってきました。大橋節子学長からも「折れない、やめないIPU」とお話がありました。教育成果のひとつの指標である就職率も驚きの高さです(正確な数字は忘れましたが、ほぼ100%に近い高率)。客席に姿の見えたOBOGを檀上に招き、即興でスピーチを依頼、ふたりともが堂々と話したことにも感心しました。ひとりは東京で大手生命会社に勤務、もうひとりはインドの学校で先生をしているそうです。
マーチングバンドやチアリーディングのパフォーマンスもハイレベルで、来校の目的を忘れてしまうほど楽しみました。
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ランチのあと、こども発達学科の模擬授業として高校生対象にピッケ絵本づくりをしました。贈る相手を決めて、あとは自由につくってもらいました。小さい妹や弟へ、歳が近くてつい喧嘩しがちになる妹への「けっきょくなかよしなふたり」もこの年頃らしいです。女子高生2人組でつくった担任の先生へ贈る絵本も素敵でした。「いつも困らせてばかりでごめんね」「あとちょっとだけど こんな私たちをどうぞよろしく」ふたりで声をそろえて録音していました。(太陽が先生です)
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翌20日(月曜)は、こども発達学科2年生の授業でゲスト講義をしました。
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物語づくり活動についての活用事例(きらめき保育園での活用、女子大での活用 作例movieなど)や子ども作品紹介のあと、40分ほどを絵本作りと作品発表に充てました。ほとんとが保育や幼児教育へとすすむ学生さんたちとのことでしたので、幼稚園児に贈る絵本をグループ制作してもらいました。食べ物の好き嫌いの克服、集団遊びの中での喧嘩→ごめんね、困り場面に助けてくれる人登場→ありがとう、現代版竜宮城へ行く、はじめてのおつかい(がフェイントで)ユーモア絵本、あたまじゃくし→かえるの成長絵本、もりのくまさんを絵本にした歌絵本など。
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講義室後方で黙々とつくっていた男子学生グループの作品を紹介します。
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「アッ!あぶない!!」 IPUけいさつ作


繰り返し3回の構成、声の演出(役割分担、声色使い分け、リズム)、表紙は危険を示す赤色、惹きつける題名、テーマに合せたチーム名、恐い3場面のあとの裏表紙にみみちゃん(うさぎ)が甘いドーナツを食べるシーンをもってくることで読み手に安心感を与える配慮、出演者を総出演させ、悪役だったうっきー(猿)を端っこに涙目で配置するさりげないユーモア。この短時間で、よくここまで練り、作りこんだものです。
他どのチームも、声がよく出て録音がしっかりできていて感心しました。

「人間力を育む」教育における「ICTを活用した保育を学ぼう」という趣旨でお声がけいただき光栄でした。ICTを子どもの創造表現活動に活かせる保育者や幼児教育者が、IPUから巣立つことが心強いです。
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ @枚方T-SITE


6月12日日曜日、5月にTSUTAYA創業の地にオープンした『枚方 T-SITE』(大阪府)でワークショップをしました。(企画・コーディネイト:科学コミュニケーター 本田隆行さん)
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代官山のT-SITEよりさらに広い印象で、子どもやファミリー向けスペースも充実しています。開店30分前に入れていただくと「さて、どこがいいですか?」と問われました。一瞬「??」。5階蔦屋書店内「どこでも使っていいですよ」という意味で、わーい!とテンションあがります。
このカフェも、大人向けをできる日がくればぜひ使わせてほしい空間です。
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今回は、靴を脱いで入る絨毯敷きのスペースを使わせてもらいました。
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ご参加の親子それぞれでデジタル絵本をつくってもらいました。
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ぐんぐん作る小3男児がふと手をとめてお母さんの進み具合を気遣ったり、録音操作を母娘で一緒にする等の様子は見られたものの、どの母子ペアも互いの創作には口はさまず、それぞれが夢中で作っていました。
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いつものように贈る相手を決めてもらったところ、子どもたちは、父の日が近いためかお父さんが多く、お母さん方は全員が、お子さんでした。

お母さん作、子ども作、それぞれ1作品ずつ紹介しますね。

「太陽と一緒」 まいこさん作
息子の太陽くんへ贈る絵本です。
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大切な宝物、太陽くんを愛おしむ気持ちが伝わってきます。

「アヒルの戦い」 蓮くん(6年生)作
お兄ちゃんへ贈る絵本です。(蓮君は3兄弟の末っ子だそうです。蓮君が上のお兄ちゃんへ贈るので、お母さんは2番目のお兄ちゃんへ贈る絵本をつくられていました)
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ストーリーも絵もすぐ浮かんでくるらしく、眼にもとまらぬ速さでつくっていました。斜めの構図や積木やバッドでつくったモンスター(?)に感心しました。一件落着した裏表紙で、雨があがっているのも上手いです。

立地や場の雰囲気も分かったので、次回は特性を生かして臨みたいです。あと大画面での発表はできればしたいので、何か方法ないかなーと考え中です。

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大学でゲスト講義


6月1日。青山学院大学 教育人間科学部3年生、杉本卓先生のゼミでゲスト講義させていただきました。
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毎年この時期を心待ちにしていて、特に去年からは ピッケが入ったiPad mini 30台が導入され、1人1台環境で実際に作ってもらえるので、ますます楽しみなのです。
皆さんに見せたくて、絵カードやお話マグネット(ボードも)「ピッケのおうち」の紙工作類など大荷物で出かけました。
今年のゼミ生は全員女子学生。各自の関心領域で、物語作成が課題解決に有効であると思われる具体的な事例と対象者を想定して、絵本を作ってもらいました。
仲間はずれをテーマに、教科学習の深い理解に、食育をテーマに、幼稚園への通園で泣いていたかつての自分のような子どもを励ますために etc. たった30分でそれぞれまとめてくれました。
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以下、講義後に学生さんが杉本先生へ送った感想や気付きから抜粋。

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お話を聞いて、紙の絵本にはないICTを使った絵本の多様性に驚きました。実際にやって思いましたが、子ども達自身がiPad上で自分の頭のなかにある物語を、手を動かしたり、いろいろ試行錯誤することで目に見えるものとして創り出すことは、子ども達にとってとても充実した経験になると思いました。また便利すぎないようにアプリを作る際に工夫されたというお話を聞いて、従来からの教育現場の良さとICTを使うことの良さを程よく掛け合わせていて素晴らしいと思いました。
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・絵本アプリと聞いた時、子どもの遊びだろうというのが第一印象でしたが、実際にやってみると大人の私でもとても面白く、もっとやりたいと思いました。
・機能を最小限にするなど、しっかり子どもの視線に立っているのが分かりました。子どもが自ら成長できる場を考えるというのは、幼小の授業でよく聞きますが、その実現を見た気がしました。
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ITがどんどん発展していく中でアプリもどんどん発達していますが、そのアプリから実際の紙にうつしていくという考えが私の中ではありそうでなかったので驚きました。
私は、教育現場でもそうですが、ITのみを利用することにはあまり賛成ではなかったのですが、この絵本のアプリのようにデジタルとアナログがつながるようなものがあると、うまく連携して活動の目的ごとに使い分けることができて、さまざまな現場で応用して使うことができたら良いと思いました。
絵本作りは大学生になっても楽しいと感じました!!
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絵本は子供たちが読んで楽しむものであると考えていましたが、今回のお話を聞いて、子供たちにとって絵本は言葉以上に自分の心や考えを雄弁に語れるツールであり、想像をアウトプットしてかたち創っていけるものでもあるのだと思いました。
自分が作った絵本を誇らしげに自慢している子供たちの姿や、真剣にお話を作っている姿が印象的でしたが、特に子供たちが本当に楽しそうに取り組む姿が心に残っています。
スポーツや音楽、今回のようなものづくりなどを通して、時間を忘れて夢中になるという体験を子どもたちがすることは大切だと思っていて、ピッケのつくるえほんはその手助けになるのではないかなと思いました。
ICTを利用した製品というと少し難しくて、でも便利というイメージでしたが、逆にシンプルで誰でもつかえて、それでいて便利すぎないというのが味噌になっているところがとても興味深かったです。実際に絵本を作ってみて、私も熱中してしまいました。
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手書きを写真で撮って送った学生さんも。柔軟でいいなと思いました。
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「ピッケのつくるえほん」大人対象講習会@武蔵野プレイス


5月30日夜、武蔵野プレイス(東京都武蔵野市)で「ピッケのつくるえほん」講習会をしました。(主催:一般社団法人タップタップラボ
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図書館の司書さん、美術館・博物館の人、海洋研究の人、自然保護活動の人、動物園の副園長さん、幼児造形教育の研究者、教育関係の人などがご参加くださいました。ご自身の専門をもちながらそこに閉じこもらず、動く人ばかりです。

おはなし絵カードを使った自己紹介のあと
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私から活動の概要や事例をお話しました。

そのあと1時間ほど実際に絵本づくりを体験いただきました。贈る相手を決めるだけでテーマは自由、専門領域から離れパーソナルな絵本でOKとしました。気を張らずに楽しんでほしいので。
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ご自身を癒す絵本、愛する姪っ子さんやお子さんへ贈る絵本、自分さがしの哲学的冒険物語など様々なテーマで黙々と制作中です。
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全員が録音もしました。
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完成作品を上映したあと、残り時間が少なく駆け足となりましたが、グループ内で気づきを共有し、ご自身の領域での物語作成を活かすアイディアも出し合ってもらいました。

完成作品から2つご紹介しますね。

絵本関連の記事を書かれることも多いライターのちはるさんの作品は、毎朝ちはるさんを起こすことに苦労しているパートナーへ贈る絵本です。

「ぜんぜん起きない!」 ちはるさん作
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大きな音の ゲームじゃ起きない。
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ぶっ!と力を込めて おならをしても起きない。
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大声で歌っても ベッドの上で飛び跳ねても ぜんぜん起きない。
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ごはんだよ… だと、小さな声でも 起きるんだよなあ。
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鳥山さんは だいたいいつでも 起きてるよ。
※「鳥山さん」は飼っているセキセイインコの名前だそうです
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ミュージアムにお勤めのきんさんは、ミュージアム前のバス停でよく見かける男の子へ贈る絵本です。(テキストは語りから起こしたもの)

「大体開いてるよ」 きんさん作
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僕はいつもバスを見に来てるんだぁ。
ミュージアムの中にも入っておいでよ。
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でも、ミュージアムの人は怖い人ばっかりなんじゃない?
ドアを開けてみて。
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なんだろう?中を開けてみよう。
あれ?みんな笑ってるよ。
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ぼくの好きなメロンパンも食べられるよ。
うぅー これが芸術ってやつか。ぼくも描いてみるかねぇ~。
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大体開いてるねぇ。おわり。

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近頃ますます領域を渡ることが面白くて、さらに5月に参加した図書館フォーラムが楽しくて弾みがつき、どんな触発がうまれるか予想はつかないけれども、子どもの創造表現に関わるオープンマインドな人が会したらどうなるかをやってみたくなったのでした。開催まで3週間しかないという無茶ぶりを引き受けてくださった、タップタップラボの小松一世さん山森永さんに心から感謝しています。
夜2時間のみの開催で、参加者同士の交流時間が足りずもったいないことしました。図書館×美術館博物館、図書館×動物園、海洋研究×幼児造形教育、他どの組合わせからも何か生まれそうです。
緩やかにつながった社会全体で子どもを育てること、どんな環境にある子どもにも創造表現の場と機会を届けることを、子どもの育ちに関わるさまざまな領域の人と少しずつでも進めていきたいです。

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長野に伝わる妖怪?「モンモン」のピッケ絵本


「モンモン」は長野県の幼児語で妖怪だそうです。2歳の反抗期まっただ中の男の子にとって、見えない→想像でふくらむ→ますますコワイ存在。
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「モンモンは悪い子が大好き。悪い子はとってもいい匂いがするので、山から下りて悪い子を探しています」
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こちらから閲覧できます。※ iPhone、iPad上であれば音声も再生されます。
ママ作の絵本を読んでもらう、男の子のごにょごにょおしゃべりが可愛いです。

チャイケモでいり―プログラム実施中


チャイルド・ケモ・ハウスにて
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【チャイケモでいり―プログラム実施中】(特に神戸、関西の方へ)
さまざまな疾患(小児慢性特定疾患など)で定期的に通院中の子どもたちや、外出が可能な入院中の子どもたちを対象に、日中のプログラムを実施しています。
問い合わせ先:080-3837-5321(平日10:00-17:00)/mail:event@kemohouse.jp
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アートディレクターの於保さんが発表会用のステージをつくってくれていました。
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@江戸川区立松江図書館


「春の読書週間ワークショップ」イベントとして2日間、東京都江戸川区立松江図書館で絵本づくりをしてきました。29日は松江図書館の誕生日(現在の建物が完成した日)でもあるそうで、そんな日にお招きいただき光栄でした。
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初日の28日は、大人対象。子どもたちと行なっている絵本づくり活動の内容や意味について簡単にお話して、絵本づくりを体験いただきました。
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グループに分かれ、おはなし絵カードを使っての自己紹介から始めて、体験後には同じメンバーでふりかえりや共有をしてもらいました。
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最初どう作ればよいか悩まれていた方が、中盤から見事な追い上げで2人のお子さんへ贈る絵本を完成なさいました。ふりかえり時に次のようなコメントをくださいました。「贈る相手がきまったら沢山色々な事がでてきました」「子どもに一番何を伝えたいのかどういう風に育っていってほしいのか自分の考えが明確になった」「絵本で何を伝えたいか考える中で自分の気持ちに気がついた」

2日目29日の子ども回も、人数の関係もあって全体での大画面の発表はせずに、グループ内での発表としました。
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そのため最初にグループ内で自己紹介をしてもらいました。子どもたちにも同じ絵カードを使ってもらいましたが、こちらは難易度を下げ、大人回では3枚としてところを、好きなことや場所や食べもの、得意なことを1~2枚のカードを選んで話すとしました。
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高学年ほど超大作になる傾向があり録音時間が足りなくなる子もあったのですが、終了後に残って仕上げていました。

2日間の絵本作品は、5月以降、図書館内で展示されるそうで、楽しみです。

主催の図書館さんへ、何がきっかけでお声掛けくださったのかをお尋ねしたところ、数年前にご自宅でとっている新聞でピッケのワークショップの記事を読み、いつか職場の図書館でやってみたいと切り抜いて大事に取っていてくださったのが最初と知りました。機が熟して提案してくださり、そこから区の予算取り等の手続きもあるので、さらに1年以上をかけて準備、企画してくださったのでした。
子どもたちに、絵本を読んでもらう楽しみに加えて、自ら絵本をつくる楽しみも味わってもらいたいです。それを今回は、幅広い世代が集う地域の図書館で、図書館の方が動いて実現してくださったことがとても嬉しく心強いです。

追記:
図書館内で展示されたそうです。江戸川区立図書館のTwitter投稿より。
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@晴海トリトンCAMPスタジオ


CollableCAMP、ピッケ(グッド・グリーフ) の3団体協働での障害のある子もない子も一緒に学ぶ場作りのプロジェクト、第7回目を実施しました。

1月10日日曜日。過去6回の会場は東京大学情報学環・福武ホール ラーニングスタジオでしたが、今回は晴海トリトンにあるCAMPスタジオでの開催です。
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窓からスカイツリーも見えて、ちょっと近未来な景色。早目に到着した1年生のKくんは、海が見たくて何度も伸びあがって眼下を眺めていました(残念ながらこの方角には見えないのです)。
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開始前のアクティビティは、前回と同じくおはなし絵カードで遊びました。カードを引いて、即興でお話を繋げていきます。
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全員が揃ったところで、輪になってひとりひとり順番に簡単な自己紹介からスタート。
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いつも冒頭で絵本の話を少しします。この日用意したのは、「おおきなかぶ」と「てぶくろ」。どちらも民話の再話です。かぶを抜く人/手袋に入る動物がどんどん増えていくこと、繰り返しの面白さが共通しています。「うんとこしょ どっこいしょ」
「おおきなかぶ」の絵は、編集者の松居直さんが彫刻家の佐藤忠良さんに依頼をして描かれました。骨格を捉えた動きの描写は見事で、これより他の人選を思いつきません。
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おはなしづくりに入る助走的な活動として、3グループに分かれて、チームで一場面を作って発表してもらいました。共通ルールは、ピッケと木は必ず使うこと。加えて、ひとり3つ好きなマグネットを選び、グループで相談してひとつの場面を作っていきます。このチームは「ドアを開けると無重力な世界」。木をどの向き(逆さま、横向き、まっすぐ)に浮かせるかで意見を戦わせていました。話し合いの結果「まっすぐに浮いている」となりました。無重力なので、ピッケが片手で軽々とテーブルを持ち上げています。
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前回(10月開催)は大勢の中に入るのが苦手でマグネットを使ってのグループワークに参加できず、ほとんど椅子(車輪付きなので乗物のようになる)から離れることができずにいた2年生Nくんが、今回は、椅子から離れてグループワークにも参加していました。その分ファシリテータへのスキンシップがややありましたが、それでも大きな進歩です。

さて、ここからいよいよお話づくりです。最初に贈る相手を決めるのはいつもといっしょ、前回と違うのは、さっき自分たちがマグネットでつくった場面から、続けてお話を作ることです。
あんなに賑やかだったのが、お話づくりに入った途端に、水を打ったように静まり返ります。ひとりひとりが素晴らしい集中力でつくっていきます。
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Nくんも、背筋を伸ばしてぐんぐん作っています。頼もしい様子に嬉しくなりました。
開始まえ熱心に外を眺めていたKくんは、作話も「熱気球で、東京スカイツリーや海やお店や、それから動物園や遊園地や水族館で着陸しようね」として、次の見開きには海で友達と船に乗って一緒に魚をとる場面を描いていました。

続く録音は、それぞれ好きな場所で思い思いのポーズで取り組んでいます。
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5年生Tくんが仲良くなった3年生Kくんの様子を気遣い、アドバイスしています。
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製本のあとは、いよいよ発表会。発表シートを手に、贈る相手や気に入ったところ/工夫したところを発表します。
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「発表したい人~!」の呼びかけに、真っ先に手を挙げたのはNくん。堂々と発表を終えると、皆の作品へも積極的に感想を言ったり質問をしていました。
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鑑賞会。お気に入りの場面を開いたデジタル絵本と製本した紙の絵本を並べておいて、ポストイットでコメントを付けます。みんな真剣。すごい勢いで次々に書いて貼っていきます。
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さいごに、スライドショーを見ながら今日の活動のふりかえりをして、おしまい。

作品も一部紹介しますね。
「雨にぬれなくってよかった」はいろうちゃん(9歳小3)
この題名、好きです。さいごの見開きの、積木を組合わせて作った3人のお家も素敵。

「ピッケが、巨人になった」としひでくん(小2)
1見開き目から引きつけられます。裏表紙の「これで皆もうれしかったですね」のひとことも優しいなーと感じます。

「ともだち」すみれちゃん(8歳小3)
ひとりでキャラクタごとの声の出し分けをしています。お話は、雨の中で泣いているピッケから始まります。

「ピッケの怒り」泰心くん(11歳小5)
今回の最年長。笑いもとりつつ難しい言葉も出てきて「さすが高学年」と皆をうならせていました。

上記4作品を含む全12作品を連続で再生します。

上手く再生されない場合は、再生リストからご覧ください。

子どもたちが夢中でつくり活き活きと楽しんでいる様子が嬉しいです。CAMP×Collableというこれ以上望めないベストな布陣で臨めるこのワークショップでは、進行や機材のことはぜんぶお任せして、子どもたちとの時間を過ごすことができ、とても幸せです。(いや、少しは気にしなくちゃいけないのです。今回も「あ、ゴメン(段取りひとつ)とばしてた…」をやりました)

ワークショップの終了後は、毎回、じっくり時間をかけてスタッフ全員でのふりかえりミーティングをします。ひとりひとりの子どものエピソードを追うので、自分が見れていなかった部分も補えて全体像が見えてきます。とても興味深い学びの時間です。
今回は、初の晴海ということで、ミーティングが終わってから皆でもんじゃ焼きを食べに出かけました。美味しかったのなんのって!

来年度の運営体制などは未定ですが、なんらかのやり方で、障害のある子もない子も一緒にする絵本づくりを続けていきます。毎回、発達障害等のあるお子さんに、3割程度の割合でご参加いただいています。困りごとがあってサポートが必要だったり、多動気味だったり、友達の輪に入るのが苦手でこうしたワークショップへの参加をためらいがちだった子どもたち、歓迎です。一緒にお話づくりを楽しみましょう。

写真を、Facebookページ「ピッケ」でご覧いただけます。

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使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ @豊橋こども未来館ここにこ


お正月1月3日、愛知県豊橋市のこども未来館(愛称:ここにこ)でワークショップをしました。昨年3月に続いて2回目の開催です。「ここにこ」は2008年夏に開館した体験型の複合施設で、広大で設備も充実しています。館内案内図のpdf
下の写真はそのほんの一部、下見時に見学させていただいた1階「子育てプラザ」と、その中にある「おひさまのへや」です。ピッケは、2階の研修室A,B そして今回は録音用に防音のスタジオも使わせていただきました。
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参加者は、前回は未就学児ばかりの参加でしたが、今回は未就学児と小学生が半々となりました。3月にも参加してくれたリピーターが3人(3家族)もありました。内おひとりはすっかり絵本づくりにハマったそうで、私物のiPadに絵本作品がずらーっと並んでいるのを見せてくださり、嬉しい限りでした。

兄弟、姉妹での参加が多く見られました。
7歳と8歳。相談しながらもそれぞれ独自のストーリーです。
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前回はお姉ちゃんだけ、今回は妹さんも参加してくれました。初参加の妹さん5歳は、4見開きでは足りず5見開きのお話に。このあと製本します。
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録音、大きな声でどんどん話せていました。5歳。弟にプレゼントする絵本です。
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誰に贈るかを発表後、音声入り絵本を上映しました。
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兄9歳、妹6歳。2人とも実にユニークなお話で、録音時にはお父さんお母さんも声で出演するなど、親子4人で終始和気あいあいでした。
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作品をいくつか紹介しますね。

「くまちゃん 」ひよりちゃん(5歳)

「おばっちのおうちづくり」 はるかちゃん(6歳)

上記2作品を含む7作品を連続で再生します。

上手く再生されない場合は、再生リストからご覧ください。

ご参加してくださった皆さん、伊藤副館長はじめ「ここにこ」の皆さん、ありがとうございました。
夏休みくらいに3回目ができそうです。「広報とよはし」や「ここにこ通信」でチェックしてくださいね。

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