相模女子大学でゲスト講義でした。いつもの幼児教育の授業ではなく、今回は、司書を目指す学生さんたちのクラス。来月末、情報発信としての絵本を図書館でつくるという試みを相模女子大×図書館のコラボでする予定で、そのためのステップとしての授業でした。ワークショップ当日は、子育て中の家族にご参加いただき地域の子育て情報を紹介するピッケ絵本をつくってもらいます。ファシリテータを務めてくれるのは学生さんたち。どんな絵本が生まれるか楽しみです。
Category: 講演・講義・学会・論文
9月1、2日、Code4Lib JAPAN カンファレンスで、ピッケの活動紹介をしてきました。
懇親会後の二次会まで参加して2日間を満喫。難解すぎて「??」も多々ありましたが、寺社所蔵の文字資料から当時の人の移動(情報の伝達拡散)が見えたり、面白かった。URA( リサーチ・アドミニストレータ )とか LOD( Linked Open Data )とか 悉皆(しっかい)調査とか、新しい言葉も覚えました。
「長野×図書館」との最初のご縁は、2016年5月に伊那で開催された「信州発・これからの図書館フォーラム」(そのとき書いたブログ)。これがわくわく楽しすぎて、次は「地域のデジタルコモンズ」テーマ回に、松本市中央図書館まで日帰りしたり。そして、今回は発表。情報が行き交う地域のコミュニティとなる図書館で、言葉と物語の創る活動が行われるといいな、そこにITは有効、というお話をしました。写真の黒いのはインパクト大のカンファレンスバッグです。
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Code4Lib JAPANとは
日本の図書館における情報技術活用の停滞という現実を踏まえ、エキスパートに限らず、一般のライブラリアンに広く門戸を開放することで図書館における情報技術活用を促進し、図書館の機能向上と利用者の図書館に対する満足度向上を目指します。 http://www.code4lib.jp/about-2/ よりの抜粋
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愛知県の2つの大学で、ゲスト講義をしました。
愛知淑徳大学 人間情報学部(佐藤朝美先生)では、アプリ開発をなさる3年生の学生さんを対象に、ピッケをデザインの視点から語りました。
事前のオーダーは「学生さんたちが開発する際、自己満足や自己実現の閉じたものにとどめずに、社会へ眼を向け、子どもを育む環境をつくる担い手となる意識をもてるように」とのこと。それを受けて、活動の動機やねらいに加え、次のように話しました。「ピッケのアプローチは、先にITありきではない。実現したいこと → そのための活動デザイン → ITが『創る』をエンパワーしてくれるので適所に取り入れる」。この順序が逆さになっている事例を時折みかけるもので、今さらとは思いつつ。あとは実践面。自身が開発したアプリを、頭を初期化して、使う人目線で試すことの大切さや、日頃の生活の中でもデザインの眼や心を鍛えることできますよ、といった話をしました。
4年生の授業では、卒業制作の中間発表プレゼンに対して、コメントさせていただきました。
豊橋創造大学短期大学部 幼児教育・保育科(佐野真一郎先生)では、将来、保育士や幼稚園教諭になる学生さんたちが学ばれています。企業でお勤めされてから、保育士になりたくて大学へ戻られたという方もありました。創造大では、Winソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション」を導入してくださっているので、ひとり1台環境です。時間もたっぷり3時間頂けたので、講話だけでなく、おはなし絵カードで遊んでみたり、子どものアクションを引き出す物語づくりも、全員が発表するところまでできました。
授業後は、パワーポイントを駆使して作成した絵本作品を見せてもらったり、自分史をつくる課題が出ているらしく、持参の子ども時代の写真を示しつつ小学校での素敵な体験を話してくれたり(始業などの合図は、村の木で作ったという身長の何倍もある長ーいホルンを6年生が吹く、卒業証書は自分たちで紙漉きから等)、交流も楽しかったです。
創造大の佐野先生や学生さんは、昨年2月に開催した市制施行110周年記念事業市民提案イベントの時にも、準備~当日~撤収と大活躍してくれました。先輩たちの活躍を伝えながら、また何かのときは皆も手伝ってね、とちゃっかりお願いもしてきました。
大学でのゲスト講義が終わって、次は子どもたちとの絵本づくり。今夏も、東京を皮切りに、徳島、鳥取、長野、神奈川などへ出かけます! 一覧はコチラ>>
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ピッケのつくるえほん for iPad:http://www.pekay.jp/pkla/ipad
ピッケのつくるプレゼンテーション(学校向けWinソフト):http://www.pekay.jp/pkp/
ピッケに関するお知らせやレポート: Facebookページ「ピッケ」
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首都圏の3つの大学で、ゲスト講義をしました。
鎌倉女子大学 児童学部(梨本加菜先生)では、将来、保育士や幼稚園教諭になる学生さんたちに、「ICTを活用したオリジナル教材の解説とワークショップ」として講義させていただきました。
10年くらい前につくったみどりさんとミラクル(リス。学内の里山にいるのです)が、学校案内パンフレットやグッズに登場していて嬉しくなりました。
青山学院大学 教育人間科学部(杉本卓先生)は、今年で6回目。 >> おととしの授業風景(学研キッズネット取材記事)
ピッケが入ったiPad mini 30台が導入されているので、1人1台環境で実際に作ってもらえます。子どものアクションを引き出す絵本を作ってもらいました。録音は、廊下のずーっと先で、ひとりコソッとしていました(笑)。
相模女子大学 子ども教育学科(七海陽先生)も、将来、保育士や幼稚園教諭になる学生さんたちです。相模女子大では、iPad版リリース当初から、毎年3年生の授業で、幼児のためのデジタル絵本づくりをしてくれています。今回は、その複数回予定された授業の初回に私の講義となったので、絵本作品にみる子どもの発達などの講義と、少し操作体験もしてもらいました。
今年の夏休みも、ゼミ生が中心となって、地域の子どもたちを対象にしたピッケの絵本づくりワークショップを図書館でなさるそうです。私も見学に伺います。
教育関係の大学へ出かけるのは、将来幼児・初等教育にすすむ学生さんたちに、デジタルは子どもの「創る」をエンパワーするよ、を伝えたいから。この年代は、デジタル機器の操作には慣れているものの、SNSなどの利用が多く創作にはあまり使っていない人も多いのです。なかには、幼児教育にデジタル機器を利用することにネガティブな思いを抱く学生さんもあります。活動やソフトウェアのデザイン次第であることを知ってほしくて。絵本づくりを実際に体験してもらうと、すっかり反応が変わります。学生さんたちとの授業は、毎回新鮮で楽しいです。
「アートとこころのケア講座」(於:兵庫県こころのケアセンター)で講師を務めました。いつもは物語づくり活動全般についての話題提供が多いのですが、今回はテーマを「障害のある子どもたちの自己表現」に絞ってのご依頼で、私にとってもあらためて考える良い機会となりました。当日は、時間もたっぷり3時間いただけたので、様々な事例を紹介し、場づくりにおける留意点をお伝えしたり、子どもたちの動きや発言、作品について解説しながら、お話しすることができました。
活動事例としては、プロップ・ステーションでの「中学・高校世代向けチャレンジドICTスキルアップ夏期講習会」、横浜市立港北小学校の個別級での授業、CAMPおよびCollableと三者協働したインクルーシブなワークショップ全7回などを紹介しました。( ピッケのブログ内でカテゴリー「発達障害・特別支援(チャレンジド)」を選んでいただくと、それぞれのレポートがあります。こちら>> )
ピッケをご利用くださった女の子のお母さんからのメッセージも紹介しました。頂戴した言葉に、今も励まされます。
そして数年後には、チーコちゃん作の俳句作品がNHKの番組で紹介されるまでになりました。今は5年生です。メッセージを公開させていただいてよいでしょうかとご連絡をさしあげた際、あわせて近況もお知らせくださいました。
ASD児など発達に困りごとのある子どもたちにとっては、人や社会と接続するための言葉による表現が、皆と同じを強いられる従来の方法では難しい場合があります。一方、彼らの内側にある言葉は、むしろ豊かに育っています。その豊かな言葉を聞けないのは、本人が困ったりもどかしく思うのはもちろんのこと、社会にとっても、とても残念で、もったいないです。
療育や医療的ケアでナラティブ法をとる際、言語のみだと向き合う二項関係になりますが、メディアを介することで三項関係となります。また、文字のみによらず、絵や音声も総動員しての表現ができるので自由度があがり、これまでの方法では表出の難しかった思いを伝えることができます。全員に有効ではないかもしれませんが、良くデザインされたデジタルメディアは、発達に困りごとのある子どもたちの創造表現を助けます。
言葉の喜びや楽しみは、子どもたちが生きていく上での大きな力となります。社会の中で不自由を感じている子どもたちには尚さら、言葉と物語の深い喜びを味わい、本領を発揮して、幸せに生きてほしいと願います。ピッケでわずかながらでもお手伝いできれば幸いです。
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iPadアプリ「ピッケのつくるえほん for iPad」:http://www.pekay.jp/pkla/ipad
学校向けWindowsソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション:http://www.pekay.jp/pkp/
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茨城県立竜ヶ崎第二高等学校を再訪しました。(昨夏訪問時の様子)
家庭科「子どもの発達と保育」2年生、3年生それぞれ2時間ずつの授業を担当しました。「ピッケのつくるプレゼンテーション」でつくった絵本をいよいよ完成させます。
素敵な絵本がたくさんできました。
将来は美術関係へすすみたいという生徒さんは、画面構成や配色も流石です。
魔法で森が空に浮いたり宇宙になったり。
どの作品も工夫にあふれています。
物語の絵本だけでなく、左右のページの違いを見つける絵本や、楽しみながら数を学ぶ絵本などもありました。
つくった絵本を、来月の保育実習で、子どもたちに読んであげるのだそうです。さらにその後「茨城アジア教育基金」を支える会の協力で翻訳をして、ラオスの子どもたちへも届けるそうです。
3年生の生徒さんと記念撮影。ほんとにみんな元気いっぱいで、それが作品にも表れていました。茨城やラオスの子どもたちの反応が楽しみですね。
茨城県教育委員会フォトニュース「ラオスの子どもたちに手作り絵本を届けたい!」 は こちら>>
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学校向けWindowsソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション:http://www.pekay.jp/pkp/
iPadアプリ「ピッケのつくるえほん for iPad」:http://www.pekay.jp/pkla/ipad
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11月23日(祝)、東京経営短期大学のオープンキャンパス「秋の大収穫祭」にお招きいただきました。おととしお伺いしたIPU・環太平洋大学と同じ 学校法人創志学園の学校です。
今年度より新たに開設されたこども教育学科の模擬授業として、高校生を対象に絵本づくりを行いました。
最初に、子ども作品、活用事例(きらめき保育園での活用)を紹介したあと、それぞれに贈る相手を決めてつくってもらいます。さすが、保育士や幼稚園教諭をめざす生徒さんたちです。短い時間にもかかわらず楽しい作品が生まれました。
授業後は学生さんたちが用意してくれたランチをご一緒にいただき、ラウンジに飾られたクリスマスツリーの点灯式にも参加させていただきました。
そのあと、学内をご案内いただきました。
模擬授業で利用した図画工作室の隣は、保育実習室。保育園のようなしつらえになっています。
図書館/AVルーム。広いジムスペース。
メインの音楽室の他に、電子ピアノ等が整備されたグループレッスン室も2部屋あり、音を気にせず練習できます。お茶室もありました。
帰りは、参加者用の送迎バスに同乗させていただきました。後ろの席から「楽しかったね」と言い合う声が聞こえてきます。降車後、絵本づくりに参加くださった学生さんが駅の改札口まで案内してくださり、嬉しい気持ちで帰路につきました。
大学のWebに当日のレポートがアップされています。
ここ1週間ほど、高校および3つの大学でゲスト講義が続きました。
愛知淑徳大学 人間情報学部(佐藤朝美先生)では、アプリ開発をなさる学生さんを対象に、ピッケをデザインの視点から語りました。
事前のオーダーは「学生さんたちが開発する際、自己満足や自己実現の閉じたものにとどまらずに、社会へ眼を向け、子どもを育む環境をつくる担い手となる意識をもてるように」とのこと。それを受けて、活動の動機やねらいに加え、次のように話しました。「ピッケのアプローチは、先にITありきではない。実現したいこと → そのための活動デザイン → ITが『創る』をエンパワーしてくれるので適所に取り入れる」この順序が逆さになっている事例を時折みかけるもので、今さらとは思いつつ。
あとは実践面。開発したアプリを、頭を初期化して、使う人目線で試すこと、日頃の生活の中でもデザインの眼や心を鍛えることできますよ、といった話をしました。
続く2校では、教育の視点から話しました。
青山学院大学 教育人間科学部3年生ゼミ(杉本卓先生)でのゲスト講義は、ありがたいことに今回で5回目です。ピッケが入ったiPad mini 30台が導入されているので、1人1台環境で実際に作ってもらえます。 >> 昨年の授業風景(学研キッズネット取材記事)
昨年は全員女子学生さんでしたが、今年は男子学生が4割ほど。子どものアクションを引き出す絵本を作ってもらいました。
相模女子大学 子ども教育学科(七海陽先生)は、大半が将来、保育士や幼稚園教諭になる学生さんです。すでに授業でピッケ絵本を作成しているので、90分フルを未就学児の話題を中心とした講話にしました。子どもの物語世界の豊かさや、年齢別の作品から読み取る子どもの発達を、movieを交えながら紹介しました。
学生さんたちと話すことは新鮮で楽しく、ピッケを複数の切り口(社会の中のデザインだったり、教育だったり)から客観視して言語化することは、私にとっても学びとなります。
さて、ゲスト講義ウィークを終え、次は子どもたちとの絵本づくり!
公募のある夏休みワークショプの予定はこちらです。
茨城県立竜ヶ崎第二高等学校で、2年生、3年生それぞれ2時間の授業を担当させていただきました。
人間文化科の履修科目「子どもの発達と保育」の一環で、Winソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション」を使って幼児のための絵本をつくりました。
放課後、校長先生をはじめ様々な教科の先生がご参加くださって講習会もしました。
展開図が出力される「ピッケのつくるえほん」とは異なり、スライド単位で出力される「ピッケのつくるプレゼンテーション」では、製本は難しいかと思っていたのですが、工夫してこんなにしっかり仕上げられていました。(写真は先輩たちの作品。A4に出力して2つ折り。表紙は厚紙に貼り見返し紙も付けた本格製本)
2学期にさらにつくりこんで仕上げ、完成した絵本は、国内や海外の保育施設へ贈るのだそうです。
ピッケを介して素敵な計画に参加させていただけて、嬉しく、とても楽しみです!
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学校向けWindowsソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション:http://www.pekay.jp/pkp/
iPadアプリ「ピッケのつくるえほん for iPad」:http://www.pekay.jp/pkla/ipad
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4月22日土曜日お茶の水女子大で開催された第8回「子ども学カフェ」(主催:日本子ども学会)は、榊原洋一先生による講話「Good, Bad, and Unknown -子どもとメディア」でした。米国や国内の最新の科学的知見をご紹介くださるとともに、逸話的事象や単なる相関にすぎない調査結果から親や乳幼児のスマホ使用そのものを否定することに疑問を投げかけ、良い面/悪い面/未解明(Good, Bad, and Unknown)を科学的知見をもとに見極める姿勢が大切であると語られました。
その前日、ちひろ美術館へ イブ・スパング・オルセンの「つきのぼうや」に会いに行きました。
「もとは新聞の日曜版の付録であった。テレビが無い家庭の子どもにも動きのある絵を見せてあげたくて縦長の構図とした(棒に巻きつけて、ほどきながら見て楽しむ)」というエピソードは心ふるえる嬉しさで、ますますファンになりました。オルセンさん自身もきっと、どうすると子どもたちが驚くかな、喜ぶかなと工夫する時間が楽しかったのではと想像します。
いつの時代も、メディアはデザイン次第で、子どもたちに驚きや楽しみをもたらす「良いもの(Good)」になると思っています。
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日本子ども学会では、研究・開発委員会を中心として、1つのテーマをめぐり、カフェ・シンポジウム・チャイルドサイエンス特集等さまざまな形で知識と議論を深め、学会として知的資産としてまとめて社会に発信するプロジェクト活動を進めます。その第一弾のテーマが「子どもとメディア」(メディア・プロジェクト)です。
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