Category: 公教育

おでかけピッケ@京都市立病院


京都市立病院の分教室(院内学級)へ、チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)の於保さん(アートディレクター)、川井さん(自立支援員)と出かけてきました。府立医科大学附属病院に続き、はじめて訪問させていただく病院です。市立病院の院内学級はこれまでで最も小規模で、少ない人数でゆっくり落ち着いて取り組むことができました。

小1男児は、授業が始まる20分も前に来てくれました。ボランティアの大学生さんにも加わってもらい、おはなし絵カードで遊びながら開始時間を待ちました。機関車の絵カードは「トーマス」、街並みは「マック」、ラッパは「ハッピーセット」、リレーでお話を紡ぎました。

テレビ会議システムを使いベッドサイドと教室のそれぞれが自己紹介をしてから、おはなしづくりに入りました。

贈る相手を誰にしましょうと問うと、「あ、もうすぐお誕生日の人がいる!」「りいさちゃん!」長く会えていない妹さんとのこと。途中、看護師さんが横について治療も受けつつ、夢中でつくり完成させました。

全員が録音までできました。
病室から参加の小学3年生男児も、妹さんへ贈る絵本。こんなお話です。
買ってもらった動くカメのロボット。うらやましがる友だちに、貸して!と追いかけられて、山を越え谷を越え、さいごは気球に乗って空へ。タイトルは「脱出成功!」。日頃からオリジナルの漫画も描いていて(素晴らしい描き込みの力作なのです)、ストーリーも絵作りも録音も抜群でした。

同じく病室から参加の中学1年生男子は「旅する演奏会」。歌が得意なおたまじゃくしの兄弟の夢はコンサートを開くこと。何年か経ってカエルに成長。一方、リスの兄弟は声に自信がなかったので楽器を弾くのを頑張りました。ある日カエルの兄弟とリスの兄弟が出会い、夢が同じだったのでグループを作り旅に出て、親子コンサートを開き大成功。7見開きもの長編となりました。

2コマ90分の授業が終了。小1男児くんは「(長い時間椅子に座りすぎて)お尻が痛くなっちゃったよ」と言いながら、完成した絵本を持って病室へ戻っていきました。

分教室の先生が何より喜んでいらしたのは、制作中の子どもたちの表情が素晴らしいこと。訪問した私たちも嬉しかったです。

子どもたちにとって、お話を作ること自体が楽しいのはもちろん、絵や言葉でお話をつくることで、長い入院生活でがんばっている様々な気持ちを解放することができます。ご家族や医療者にとっても、作品から子どもさんの心の内を垣間見ることができます。
「おでかけピッケ」入院中の子どもたちのところへチャイケモの方と一緒に伺います。ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。

※ 本活動に、広島の教材販売会社の社長さん(有限会社ワキタ 脇田秀夫様、有限会社ヒロキョー 箱田博司様、有限会社サラダ文教社 皿田弘美様)がチャイケモへ寄付してくださった3台のiPadも活用させていただいております。
チャイルド・ケモ・ハウス(チャイケモ)
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族のための施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

----------------
使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
----------------

おでかけピッケ@京都府立医科大学附属病院


京都府立医科大学附属病院の分教室(院内学級)へ、チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)の井上さん(保育士さん)、川井さん(自立支援員さん)と出かけてきました。はじめて訪問させていただく病院です。小学部と中学部の合同授業として、2コマ90分で絵本づくりをしました。

分教室内には、モニタ、PC+プリンタ等が揃っています。京大附属病院と同じテレビ会議システムもあるので、教室へ来ることが難しい3人の児童生徒さんは、それぞれのベッドサイドから参加できました。各人での制作中は教室全景を映し、操作説明をするときには手元を大きく映しながら伝えます。

看護師さんの出入りもありながら、子どもたちそれぞれの病状やその日の体調に合わせて進めます。お薬がきいて眠ってしまった男の子は、皆と一緒に居たくて病室には戻らず最後まで参加しました。先生から「好きな色は赤」と教えていただき、お名前入りの赤色表紙+中は白紙ままの絵本として製本しました。

4年生男児作「魚と船の物語」。メモを取りながら長文の録音もやり遂げました。壊れた船は積木で表現しています。


「雷がごうごう鳴っている時に、大きな魚は船を襲うそうです」「大きな魚は 船を襲うことに成功しました」「大きな魚は、次の壊す船を探す旅に出ようとした瞬間、壊れた船から 3匹の小魚が飛び出してきました。そして小魚たちは、大きな魚にこう言いました。『弟子にしてください!』」「こうして 大きな魚と小魚たちは 仲間になったのでした」

別の4年生男児作「くりんとまんねんのたいけつ」

「あるひ くりんくんとまんねんくんが けんかをしました。そして野球で対決をすることになりました」「そして対決が終わり、勝ったのはくりんくんでした」「勝ったくりんくんは、まんねんくんにやさしくしてあげました」「そしてふたりはベンチに行き、くりんくんがまんねんくんに『いっしょにいちごを食べよう』と言って、ふたりは仲良くなりました」「おしまい」
とても優しいお話で、ふたりの後ろに見える大きな夕日もこのシーンにぴったりです。

6年生女児さんたちも、絵もストーリーも凝った長編のお話をつくりました。タイトルもローマ字の「Kakurenbo」です。録音の段になって、「みつかっちゃったぁ~」のセリフが照れくさくて少し躊躇。見つけられる側のうさぎちゃんやりすくんのセリフをチャイケモの川井さんが引き受けて、楽しい作品に仕上がりました。裏表紙も素敵です。(一部を抜粋)

教室でつくった4人は、録音の声が互いにかぶらないよう、ひとり1見開きずつ順番にすることに。これが実に楽しかったです。

受け入れてくださった分教室の先生方に、とても感謝しています。普段の時間割の中に2コマ、しかも小学部と中学部の合同授業として入れることは、やりくりにご苦労かけているに違いなく、準備も当日も後日も、かなりのご負担かけてしまっていることと思います。にもかかわらず、ぎりぎりまで、紙をもっと良いのに変えようとか、プリンタのヘッダーをクリーニングするともっときれいに印刷できるかもしれないから後日やり直してみようとか。少しでも子どもたちに良い体験をとおひとりおひとりの先生が取り組んでくださり、ありがたく、とても嬉しいです。見習おう、といつも思います。
子どもたちに対しても「お話を聞かせてくれてありがとう」の気持ちです。

子どもたちにとって、お話を作ること自体が楽しいのはもちろん、絵や言葉でお話をつくることで、長い入院生活でがんばっている様々な気持ちを解放することができます。ご家族や医療者にとっても、作品から子どもさんの心の内を垣間見ることができます。
「おでかけピッケ」入院中の子どもたちのところへチャイケモの方と一緒に伺います。ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。

※ 本活動に、広島の教材販売会社の社長さん(有限会社ワキタ 脇田秀夫様、有限会社ヒロキョー 箱田博司様、有限会社サラダ文教社 皿田弘美様)がチャイケモへ寄付してくださった3台のiPadも活用させていただいております。
チャイルド・ケモ・ハウス(チャイケモ)
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族のための施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

----------------
使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
----------------

おでかけピッケ@京大附属病院院内学級


京大附属病院の分教室(院内学級)へ、チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)の於保さん(アートディレクター)、井上さん(保育士さん)と出かけてきました。
小児病棟のプレイルームへは4年前から伺っていて、分教室へは今回が2回目です。小学部と中学部の合同授業として、2コマ90分で絵本づくりをしました。

子どもたちそれぞれの病状や体調に合わせて、無理のないペースで進めます。中抜けしたり、途中から参加したり、途中までにして病室へ戻ったり。

テレビ会議システムがあるので、教室へ来ることが難しい児童生徒さんは、病室から参加できます。

各人での制作中は教室全景を映し、操作説明をするときには手元を大きく映しながら伝えます。それぞれのベッドサイドには先生が付いてくださり、最初の自己紹介もさいごの発表会も、病床からの参加ができました。

全員が絵本を完成させました。
小学校1年生の男児は、北海道のおばあちゃんへ贈る絵本をつくりました。表紙から裏表紙まで食べ物がいっぱい。みたらし団子は積木を並べて表現しています。

検査の都合で遅れての参加になった4年生男児は、あっという間に皆に追いついて、わかる人にはひとめでわかるあのゲーム機のお話です。

中学1年生の男子生徒がつくったのは、1歳の従兄弟さんへ贈る「海で気を付ける事」を伝える絵本。病室から参加した小学校2年生の女児は、授業後も延長してつくり続け、文字入力までして仕上げました。

ナラティブは、がんばっている子どもたちの気持ちをひととき軽くし楽しみをもたらします。ご家族や医療者にとっても、作品から子どもさんの心の内を垣間見ることができます。
入院中の子どもたちのところへチャイケモの方と一緒に伺います。ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。

※ 本活動に、広島の教材販売会社の社長さん(有限会社ワキタ 脇田秀夫様、有限会社ヒロキョー 箱田博司様、有限会社サラダ文教社 皿田弘美様)がチャイケモへ寄付してくださった3台のiPadも活用させていただいております。
チャイルド・ケモ・ハウス(チャイケモ)
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族のための施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

----------------
使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
----------------

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@せんりひじり幼稚園


晴天の土曜日、せんりひじり幼稚園(大阪府豊中市)へ絵本づくりに出かけてきました。
全員がそろうのを待つ間、おはなし絵カードで、好きなことや得意なことを伝えてもらいます。最初はまだちょっと恥ずかしくて、お母さんの後ろに隠れている子も。

ピッケの顔表情を変えるあたりから、徐々に前のめりになってきました。

タブレット類を操作するのが初めての子も何人かいたので、まず練習。続いて、贈る相手を決めてから本番。絵本をつくるのが大好きで、事前にストーリーを考えてきてくれた子もありました。

弟作の絵本では救急車が、お兄ちゃん作の絵本では消防車が活躍しています。


お父さんが消防士さんであることを、あとで知りました。お父さんの仕事を、お父さんを、誇りに思う気持ちがあふれています。

録音、製本をして、発表会。

子どもたちはもちろんのこと、お母さんたちもお互いに仲良しで、終始和気あいあい。活発なPTAの皆さんのために、なんと、専用の部屋まであるのです。

せんりひじり幼稚園では日頃から「遊びは学び」を半端なく実践されていて、いつ訪れても、子どもたちも先生もPTAの方たちも実に活き活きしています。以前来たときには、育てていたナスを食い散らかした「犯人」をカミ痕から推察、アイディアを出しあって対策。話し合いの結果、かかし「かわしままもる」くんをつくったそうです。長年続けている「お店屋さんプロジェクト」では、例えば、店も商品も宣伝も自分たちで考えつくり上げて、レストランを運営します。何をするかも先生による設定や提案ではなく子どもたちからの発案です。子どもたちの間でオバケが流行った今年度は、1か月以上かけて「二度と帰れない恐怖の病院(おばけ屋敷)」をつくったそうです。

ワークショップを終え、副園長かえで先生と幼児教育の話をしながらのランチも楽しすぎて。おかげで、すっかり気持ちがなごみ元気がチャージされました。(せんりひじり幼稚園の教育理念

兄弟でピッケの絵を描いて持ってきてくれました。嬉しいなー。

----------------
使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
----------------

おでかけピッケ@阪大病院院内学級


チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)の保育士 井上さん、自立支援員 川井さんと一緒に、大阪大学医学部附属病院の院内教室(大阪府立刀根山支援学校の分教室)へ出かけて、2コマ90分で絵本づくりをしました。

「大阪大学医学部附属病院小児医療センター」施錠された扉の中へは、感染症の持ち込みや拡大防止のため、15歳以下の人は、たとえ兄弟姉妹であっても立ち入ることができません。扉を入ると長い廊下が左右に伸び、それぞれからさらにもう1本枝分かれの廊下が伸び、それらの両サイドに子どもたちの病室が並んでいます。右の廊下のいちばん奥、向かい合わせに小学部と中学部の教室があります。

今回は小学部中学部の合同授業です。在籍中の児童生徒さん8人の内、教室へ来ることができたのは3人で、5人は病床からの参加となりました。あらかじめ先生が、ひとりひとりの病状や特性を考慮して考えておいてくださった方法や分担に基づき、皆で手分けして、教室+5つの病室に付きました。

病床からの5人の内2人は、テレビ会議システム(ハングアウト)で教室とやりとりしながら参加。写真の左は病床側、右は教室側です。

小学1年生の男児は、システムを使いこなして、教室へ質問もしながらつくっていました。小学2年生の女児は、「森のなかま」と題した楽しい作品を仕上げ、(先生がiPadを教室まで運んで来てくださって)教室のモニタで発表もできました。

一方 教室では、中学1年生の男子生徒が、長文をすいすい入力して7見開きもの大作を仕上げました。両親へ贈る、ひねりのきいたお話でした。別の男子生徒は、先生の助けを借りつつ録音まで完了。お姉さんへ贈る絵本をつくりました。

できあがった人から印刷し製本します。贈る用と自分用とで、ひとり計2冊ずつ。小学1年生の女児が先生と一緒につくったのは、おばあちゃんへ贈る絵本「わたしのすきなもの」です。

なんとかがんばって、表紙(積木を組み合わせて表現した象)をつくった男児の作品は、先生のアイディアで見開き12枚を追加して「メモ帖」となりました。

先生方にはプリンタやパソコンなど備品の準備だけでもお世話をかけますのに、ウェルカムボードを用意してくださり、御礼にと子どもたちとクリスマスオーナメントまで手づくりしてくださいました。お気持ち嬉しいです。ありがとうございます。

ナラティブは、がんばっている子どもたちの気持ちをひととき軽くし楽しみをもたらします。ご家族や医療者にとっても、作品から子どもさんの心の内を垣間見ることができます。入院中の子どもたちのところへ、チャイケモの方と一緒に絵本づくりに伺います。ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。

※ 本活動に、広島の教材販売会社の社長さん(有限会社ワキタ 脇田秀夫様、有限会社ヒロキョー 箱田博司様、有限会社サラダ文教社 皿田弘美様)がチャイケモへ寄付してくださった3台のiPadも活用させていただいております。
チャイルド・ケモ・ハウス(チャイケモ)
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族のための施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

----------------
使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
----------------

ピッケで英語絵本@同志社中学校


11月初旬、同志社中学校に、今年もゲスト講師としてお招きいただきました。8クラスあるので2日間、比叡山を望む素敵な学舎へ通いました。

同志社中では全生徒が1人1台iPad を所有していて、1年生の英語の授業に「ピッケのつくるえほん」が導入されています。英語の先生は14人もいらして、ネイティブスピーカーによる授業、外国人講師と1対1で話すSkypeを使ったオンライン授業、国際交流プログラムなど、学校をあげて長年英語教育に力を注いでおられます。
反田任先生をはじめとする先生方による独自のカリキュラムは、教科書の枠にとらわれず(もちろん教科書の内容はおさえた上で、それと組み合わせて)、1年生ではピッケで英語絵本づくり、2年生では「My Dream」英語プレゼン、3年生ではキング牧師のスピーチの暗唱など、アウトプットも大事にされた学びのデザインとなっています。

クラスは36人の少人数編成です。通常の英語の授業はハーフサイズクラス(18人)ですが、今回のピッケの授業は1クラス単位で行われました。この授業では、フリーライティング+絵コンテ+ピッケ絵本がリンクしています。提出物としては、フリーライティングのテキストとピッケ絵本となり、ピッケ絵本は各人で動画に書き出してロイロに貼り付けて提出します。

今年度は、複数人でテーブルを囲める新しい教室となり、互いの画面が見えるので、教えあいやアイディアの伝播が起こりやすくなっていると感じました。

導入に絵本の話を少しして、イメージをつかんでもらうために昨年度の先輩の作品も紹介しました。

「My good friend」Fukaさん(中学1年生)作  昨年度の生徒さん作品

先生からの約束事としては、1学期に習った三人称単数をどこかで使う、のみ。時制は(既習の)現在形でよく、過去形や未来形を調べて挑戦することも、もちろんOKです。反田先生が用意してくださった絵コンテ用紙を各自が利用したい方法で使いながら、4~8見開きでまとめます。

最初はアプリ上で絵で情景を描いていきます。

続いて、まずは知っている英語で表現します。

わからない単語やつづりを調べたり(常時ネット接続なので、検索も自由にできます)、習っていないことは先生に尋ねながら、自分の伝えたいことを絵と言葉(英語)で物語にしてゆきます。
後半で、表紙のつくり方、録音方法、動画書き出しの方法を伝えました。45分の授業ですので、途中までとなり、続きは宿題として各自で仕上げ、後日、担当の先生へ提出します。

賑やかに互いに話し合いながらつくるクラス、静かに集中するクラス、様々ですが、どのクラスも熱心に取り組んでいます。ちょっとやんちゃな男子生徒の一群まで、お昼休みが始まっても未だつくっていました。「創りたい」がまず先にあるとき、意欲をもって学びに向かえることをあらためて感じました。

あるクラスで授業前、女生徒さんから「これ使ってください」と小さな機器を渡されました。オンにすると、その生徒さんのイヤホンに音声が届きます。耳の聞こえにくい生徒さんへの配慮があたりまえになされていて、よいなぁと思いました。

生徒が主体となって取り組むオープンエンドな「創る」には、多くの学びがつまっています。とはいえ、先生の立場からみると、時間中は生徒さん個々に応じたファシリテートが必要となりますし、自由制作作品の評価はさぞ手間がかかることでしょう。質問してみたところ「ルーブリック評価でするからさして大変ではない」とのこと。とはいえ、正誤の明らかな採点に比べれば簡単ではないはずで、さらりと言えるのは先生方の度量の大きさです。

英語の授業の中で、キング牧師やアレン・ネルソン氏などの著書も読むそうです。語学力を伸ばすにとどまらず、平和の大切さを理解し、異文化や社会に対して柔軟で広い視野を備えた国際人の養成を図ろうとする教育指針に、新島襄氏の建学の精神が今も息づいていることを感じました。

廊下を歩く2年生たちから「あ、ピッケ」の声が聞こえました。覚えていてくれて嬉しい。今年度の生徒さんたちの完成作品も、とても楽しみにしています!

番外)なんと、構内で発掘調査中。さすが京都です。

追記)今年度の完成作品から2つ紹介。ストーリー、絵作り、英文、録音、いずれも素晴らしくて、嬉しい驚きでした!

「Let’s go adventure!」Mihiroさん作

「Strange Halloween」Chisakoさん作

----------------
iPadアプリ「ピッケのつくるえほん for iPad」← 同志社中学校で導入
学校向けWindowsソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション」
----------------

高校でゲスト講義


茨城県立竜ヶ崎第二高等学校で、2年生、3年生それぞれ2時間の授業を担当させていただきました。お招きいただくのは3度目です。いずれも人間文化科の授業で、Winソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション」を使って絵本をつくりました。

昨年度体験済みの3年生は、今年はコロッケをテーマに作りたいとのこと。なぜにコロッケ?と問うと、龍ケ崎市はコロッケで町おこしをしていて、生徒さんたちも企画を出し、自分たちでコロッケを作っているんだそう。コロッケのつくり方や冒険物語など、コロッケ愛にあふれた絵本ができました。

2年生は初めてのピッケ。事前にアイディアラフを描いてくれていたので、基本操作を伝えて、さっそく制作開始となりました。


完成した絵本は、地域の子どもたちに読んであげます。(写真↓は製本された昨年度作品)

田んぼのがっこうでの田植えや収穫のイベント用には、超大型に製本するそうです(テーブル上のiPhoneと比較してみてください)。

さらに「茨城アジア教育基金」を支える会の協力で翻訳をして、ラオスの子どもたちへ届けられました。同日午後、支える会の皆さんによる活動報告の講演があり、記録映像を視聴しました。ようやく職員室にだけ電気が通ったという山奥の村の学校まで大荷物を手持ちして出かけ、現地のNPOとも協力して、子どもたちへモン語で絵本を読んであげていました。ラオスでは都市部と地方の格差が大きく、地方では子どもの本が手に入りにくいそうです。あっても、絵が怖かったり紙が粗悪だったり読める言語ではなかったりで、生徒さんたち作の絵本を子どもたちも先生も心待ちにしてくださるそうです。
今年の2年生の絵本作品もラオスへ届けてくださいます。ありがたいです。

茨城県教育委員会フォトニュース「ラオスの子どもたちに手作り絵本を届けたい!」(昨年度) は こちら>>

昨年度まではPC教室でデスクトップPCでの制作でしたが、今回から普通教室でHPのタブレットPC(キーボード着脱タイプ)を使っての制作となりました。マウスと画面タッチどちらもできるので、指やペンでの自由描画がしやすい様子でした。

ピッケを導入いただいて3年、先生方もすっかり操作や手順(復元ソフトが入っているので、学内LAN上のフォルダに保存する等)に慣れてくださり、安定運用です。国語科や英語科の先生たちもお忙しい合間をぬって授業見学に来てくださいました。他の学科へも活用が広がるとうれしいなと思います。

----------------
学校向けWindowsソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション:https://www.pekay.jp/pkp/
----------------

女子大でゲスト講義


相模女子大学でゲスト講義。今年度、相模女子大さんでの講義は3回目。これまでは幼児教育、司書課程、今日は小学校の教員免許取得を目指す学生さんたちが対象でした。

途中2〜30分ほど短時間設けた体験タイムでは、国語、算数、時計の読み取りなど教科に沿った絵本のほか、ひとりで読むことに加え大画面で皆いっしょに声を出しても楽しめる絵本や、方言の絵本、韓国語/日本語のバイリンガル絵本といった音声があることを活かしたアイディアも出ました。

皆さん、ちょうど教育実習や保育実習を終えたばかりとのこと。意欲的に取り組んでくれました。この中から多くの学生さんが教育の道へ進んでくれますように。

女子大でゲスト講義


相模女子大学でゲスト講義でした。いつもの幼児教育の授業ではなく、今回は、司書を目指す学生さんたちのクラス。来月末、情報発信としての絵本を図書館でつくるという試みを相模女子大×図書館のコラボでする予定で、そのためのステップとしての授業でした。ワークショップ当日は、子育て中の家族にご参加いただき地域の子育て情報を紹介するピッケ絵本をつくってもらいます。ファシリテータを務めてくれるのは学生さんたち。どんな絵本が生まれるか楽しみです。

ピッケで数のお話づくり@島田小学校(島根県安来市)


安来市立島田小学校を訪問しました。島田小では昨年度より「ピッケのつくるプレゼンテーション」を導入してくださっています。
今回は岩田健志教頭先生ご指導のもと、1年生のクラスで授業をさせていただきました。このクラスでは、1学期にもいちどピッケを使っていて、今日は2度目にあたるそうです。算数でたし算とひき算を習ったということなので、数が増えたり減ったりするお話をつくってもらいました。

例えば「うっきーが風船をひとつもっていました。まんねんさんからひとつもらいました。そのあと、風でひとつ飛んで行ってしまいました。今いくつ?」といった具合です。

PC教室には、岩田先生の手作りも含め、子どもたちが楽しく学びにむかえる教材がたくさん用意されていて、アイディアと熱意に感心しました。学内で調理されているという給食も美味しかったです。


----------------
利用ソフト: 「ピッケのつくるプレゼンテーション」
※ 学校向けWindowsソフトです。
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
----------------