書院の特別公開展へ行ってきました。
会期中最終の日曜で、混雑覚悟だったのですが、
朝のうちはどこも空いていました。
(団体バスが着く10時頃からは大混雑)
朝8時の参道は、人影もまばら。
大門をくぐったところに、茶席のような日傘&床机が5つ、
女性がべっこう飴「加美代飴」を売っています。
「五人百姓」境内での営業許可を代々もつ特別な5家。
書院へ直行。
応挙の虎のちょっとユーモラスな顔、
山水の間の襖絵~庭への連なり、
白地に描かれた白い富士、次の間の裾野で狩をする絵との遠近、
若冲の緻密に美しい花たち…。
襖絵は襖絵として、天井画は天井画として、
庭を眺め、畳にすわって、ゆっくり観てきました。
切り取られ運ばれガラスケースに並べられた「展示」ではなく
そのもののあるべき場所で味わえる贅沢、
思い切って出かけてヨカッタです。
(撮影できないので画像がなくて、ごめんなさい)
白書院では、田窪恭治氏によって、椿の襖絵と障壁画が製作中。
3年後に完成予定。
しっくいの白壁と真っ白の襖で長く使われてきた白書院。
そこに、赤&緑の大胆な椿の絵を描くと決めた金刀比羅さんの勇気。
スゴイです。
庭先の椿はまだでしたが、椿らしからぬ大きな樹に育っていて
見事な花をつけるそうです。
その椿のタイルを内装に使ったのが、カフェ。
なんと、資生堂パーラーです。
庭の椿~白書院~この新茶所、大きな「椿」リンクの仕掛け。
洗面所には、金刀比羅さんと資生堂のコラボ商品(香水)の
テスターまで置いてありました。 その名も「琴娘」。
左は、WC入り口のサイン。
いきなり休憩してしまいましたが、いざ出発。
1368段を登りきりました。奥社着。まだ雪も残っています。
讃岐平野を一望できます。
おみくじ。
その昔、首に、お金や名前を書いたお札や入れた袋を下げて
飼い主の代理で旅したという犬がデザインされていて、可愛いです。
金壹百萬円、金弐百萬円、金参百萬円、、、。
並ぶ寄進の石碑を横目に、ひたすら下ります。
さすがに海運や漁業関連が多いです。あと個人。
幸福の黄色い3守りは、普通サイズとミニサイズとミニミニサイズのセット。
あらゆるポップは黄色で統一されています。
斬新な新社務所は村野藤吾賞受賞だそう。
高橋由一館の油彩画のコレクションも充実でした。
書院といい、収蔵品といい、お金にものをいわせやたらに
というのではなく、肥えた眼で斬新な取り組みをしてきた集積
という印象です。
江戸時代の応挙や若冲も、その時代の最先端、
現代の田窪氏の椿にしても、果敢な取り組み。
歴代の宮司さんの文化への造詣がとても深かったのでしょう。
金刀比羅さん、おそるべし!です。