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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


4月9日土曜日、外国人集住地区へ出かけてきました。体調不良で来れなくなったご家族もあり、午前は子ども3人(内、1人は親子参加)、午後は1家族のみとなりました。この日の読み聞かせ絵本は「地震がおきたら」。2日前に愛知県東部を震源とする地震があったことをふまえ司書さんが選書してくださったのでした。子どもたちにとって初めて体験する地震で、学校や園で机の下に隠れたよと教えてくれました。

元中央図書館長の伊藤孝良さんの読みに聴き入っています。

絵本づくりのテーマは「新しいスタート」。前回3月にクラス替えへの期待や不安を描いた女児は、仲良し3人組のうち自分ひとりだけが離れてしまったクラス替えについて揺れる気持ちをお話にしました。


録音には5歳の弟も参加。今まではお姉さんに手伝ってもらう一方であったのが、はじめてお姉さんの作品に声で出演。分担されたセリフを真剣に復唱し期待に応えていました。

つい先日、この姉弟に弟が生まれたそうで「お兄ちゃん」になった5歳さんは、お父さん、僕、弟の3人で公園へ遊びに行くお話をつくりました。

ブラジル籍の新1年生は、絵本づくりを楽しみにしていて、新型コロナによる中断からの再開以降、毎回参加してくれています。4回目のこの日は、お父さん、お母さん、弟さんと一緒に家族総出で来てくれました。家庭では母語のみ、保育園や幼稚園にも通わなかったので、日本語に触れる機会はこれまでほとんど無かったそうです。今春から公立小学校へ通い始め、いま日本語をとてもがんばっています。つくったお話は「いちねんせい」。録音は、アプリでお母さんが訳した日本語(ひらがな)を本人が読み上げています。この辺りはもう少し方法を工夫したいです。

冒頭の教室シーン。くまのまあくんは自分、ピッケは友だちとのこと。「りすは?」と問うと、私を指してニコッとしてくれたのは、不意打ちの嬉しさでした。

子どもたちや子どもたちの作品と出会うこと、彼らの成長を見守れることが楽しみです。次回は5月14日土曜、10時~西部住宅、14時~岩田住宅です(主催:市民ボランティア、協力:中央図書館)。もしお手伝いくださる方ありましたら、いつでも大歓迎!気軽にご連絡ください。>>連絡先(問い合わせ種類欄の選択は「その他」で)

追記 2022年5月8日(日曜)中日新聞の紙面とWebで岩田団地でのワークショップの様子が紹介されました。
「外国人児童らと絵本作り 豊橋市図書館」 >> 中日新聞Web

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お花見2022@夙川


 今年も友人とお花見に出かけてきました。とはいえ、昨年に続き川べりをそぞろ歩くだけ。ランチの楽しみは来春までお預けです。友人とは箸が転んでも可笑しい年頃に出会い早うん10年のつきあいとなり、今や話題も介護や自身の健康。あと他には、やるせないディストピア感について。と、まるでお花見に似つかわしくない話題ばかり。

 毎年の定点観察。去年は場所を間違えてしまったけれど。

 真新しいランドセルを背負った新一年生と、愛犬と。記念撮影を楽しむ姿があちこちにありました。阪急甲陽線、空には飛行機雲。

 同じ青空の下、ウクライナの方たちに一日も早く平穏な日々が戻りますように。

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


 3月12日土曜日、外国人集住地区へ出かけてきました。この日の絵本は「ぐりとぐら」。市営西部住宅集会所での午前回は、読み聞かせボランティアの経験もある保護者さんに読みをお任せしました。日本人には馴染みのある絵本ですが、外国ルーツの子どもたちにとっては初めてで、熱心に聴き入っていました。

 テーマを「春のおでかけ」「新生活」としたところ、皆で公園に行ったり、小人が食べすぎて大きくなったり、お花見へ出かけるお話等が生まれました。高学年女子たちはクラス替えのお話。いま最大の関心事であるようです。


 15分ばかり過ぎた頃、賑やかな声とともに4年生男児トリオが登場。なかに見覚えのある顔も。2018年に1回とコロナ前にも1度参加してくれた子が、友だちを伴って久しぶりに来てくれたのでした。フィリピン、ブラジル、中国とルーツは三人三様だけれど、小突きあいしながら仲良くて、来日2年で日本語のおぼつかない子の世話も焼きながら、3人ともが録音をして製本までできました。完成したのはバットを振り回す泥棒やケンカのお話。発表会は照れながらも嬉しそうで、自分たちの作品はもちろん皆の作品に拍手してくれました。

 午後は県営岩田住宅へ。6年生女児ふたりが30分以上も前から会場前で待っています。コロナの中断後から新参の家族連れがこの日も2組来てくれて、元中央図書館長の伊藤孝良さんによる読み聞かせからスタート。

 ブラジル籍の6歳さんは今回で3回目の参加。家庭では母語で保育園にも通っていないので日本語に触れる機会はほぼ無い中、4月からは校区の公立小学校へ通います。楽しみながら日本語にトライしていて、簡単な日本語で録音もしました。このまま母語も大切にしつつ日本語も身に付けてほしい、将来の選択肢が増え豊かに幸せに生きてほしいと願います。

 フィリピンルーツの6年生がつくったのは、卒業式のお話。中学校へのわくわく感もあふれています。(movieは音声無し)

 愛知県は蔓延防止期間中でもあり、開催するかを伊藤さんと直前まで迷いました。長く続く閉塞感に子どもたちのストレスも溜まっていて楽しみがほしいとの声もあり、参加を積極的には呼びかけないけれど開催するとしたのでした。
 新型コロナ等の影響は、外国籍の子どもたちの家庭により早く、より深刻に及びます。それ以前から転居は多かったのですが、さらにこのコロナ禍においては雇い止め等により帰国を余儀なくされるご家族もありました。ともない、ワークショップに参加してくれる顔ぶれもずいぶん替わったものの、楽しみに待っていてくれる子どもたちがまたぼつぼつ出てきました。活動を始めた当初、西部住宅の自治会長さんから言われたことがあります。「大学や団体いろんな人が来る。せっかく協力しても、2年くらいで自分たちの報告書が書けたらもう来ない。(参加者が)誰も来なくても何年も続けてやっと信用される」と。
 来年度も月1回のペースで続けます(主催:市民ボランティア、協力:中央図書館)。次回は4月9日土曜の予定です。子どもたちや子どもたちの作品と出会うこと、彼らの成長を見られることが楽しみです。


 お手伝いくださる方大歓迎です。ご連絡お待ちしております。>>連絡先(問い合わせ種類欄の選択は「その他」で)

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オンライン授業@京都市立総合支援学校


 京都市立総合支援学校の教室と繋げて、午前午後それぞれ2時間ずつ2クラスに分けて、オンライン授業をしました。チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)井上さん(保育士さん)も一緒です。

 午前のクラスは子どもたちの「休憩なくて大丈夫」の声にそのまま続けました。終わってみるとさすがに少し疲れた様子で、反省。午後は10分休憩を入れることに。子どもたちの集中力すばらしくて、制作中はとても静かです。文字入れも録音も済ませて大作を完成した子もありました。途中になった子どもたちも、今週いっぱいそのまま自由制作できます。ひとり何冊つくってもOK。
 来週こちらでデータ整理し、卒業式、終業式に間に合うよう送ります。どんな作品ができあがるか楽しみです。

 午前と午後で、背景のピッケ額を替えてみました。(誰も気づかないだろうと思いつつ)

※ 2019年度2020年度の「おでかけピッケ」「おへやでピッケ」は、公益財団法人ノエビアグリーン財団の助成を受けています。
NPO法人 チャイルド・ケモ・ハウス
重い病気をもつ子どもたちや家族をサポートする活動を行っている。

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芦屋市広報番組で絵本づくり活動が紹介


 芦屋市広報番組「あしやトライあんぐる」の特集「21世紀型スキルの育成~精道こども園でのICT活用~」で、「ピッケのつくるえほん」を使った活動が紹介されました。秋の森へ出かけどんぐりで遊んだあとに「秋の森」絵本づくりを楽しんだり、2人組で友だちと一緒に取り組むなど、園ならではの遊び方を工夫なさっています。

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「アートとこころのケア講座」でピッケ



 今年度も「兵庫県アートとこころのケア講座」(於:兵庫県こころのケアセンター)で講師を務めました。今年で4回目です。この講座では「病児や発達に困りごとのある子どもたちのサポート」に絞ってお話ししています。

 概要のあと、まずご自身でお話づくりの楽しみと可能性を感じてほしくて、実際につくってもらいました。これまで過去3回では4~5人のグループ制作としていましたが、感染リスク低減のため今回はおひとりまたはおふたりでの制作としました。

 講座後半では、発達に困りごとのある子どもたち対象、入院中の子どもたち対象の事例について、場づくりにおける留意点等も含めてお伝えし、子どもたちの動きや発言、作品について解説しました。事前にお送り頂いた情報(名前など個人情報のない属性のみのデータ)を見ると、介護士等福祉職に携る参加者が数名いらしたので、シニア対象の事例もひとつ入れました。

 ASD児など発達に困りごとのある子どもたちにとっては、人や社会と接続するための言葉による表現が、皆と同じを強いられる従来の方法では難しい場合があります。一方、彼らの内側にある言葉は、むしろ豊かに育っています。その豊かな言葉を聞けないのは、本人が困ったりもどかしく思うのはもちろんのこと、社会にとっても、とても残念で、もったいないです。誰もが自分に合った方法で表現できるよう、変わるべきは社会の側です。

 あわせて、ブルーナーの唱える語りの2つの様式、論理科学的モードとナラティブモードについてと、関連して三項関係の話もしました。療育や医療的ケアでナラティブ法をとる際、インタビューなど言語のみだと向き合う二項関係になりますが、メディアを介することで三項関係となります。セラピストとクライアント、親と子ども、教員と児童生徒。いずれにおいても、前者にそのつもりがなくとも後者にとっては圧を感じてしまう場合があるのです。両者が横並びとなる三項関係では二項関係に比べドミナントが弱まり、後者がリラックスしやすくなります。
 また、デジタルメディアを活用すると、文字のみによらず、絵や音声も総動員しての表現ができるので自由度があがり、これまでの手法では表出の難しかった思いを伝えることができます。インタラクティブに操作しながらの発話は物語の中に入っていきやすいです。全員に有効ではないかもしれませんが、良くデザインされたデジタルメディアは、発達に困りごとのある子どもたちの創造表現を助けます。

 言葉の喜びや楽しみは、子どもたちが生きていく上での大きな力となります。社会の中で不自由を感じている子どもたちには尚さら、言葉と物語の深い喜びを味わい、本領を発揮して、幸せに生きてほしいと願います。

 新型コロナ感染下での生活が2年にもおよび、きっとどなたにも、気持ちの曇る日があることでしょう。そんな思いもあって、今回は特に丁寧に準備しました。「ピッケのおうち」が終了したので、お見せできるものは減ってしまったのだけれど、受講くださる方に「届ける」気持ちで。

 終了後「この時間に癒されました」と伝えてくださる方がありました。残って、おはなし絵カードやおはなしマグネットを手にとり興味を示してくださる方も多々あり、準備の甲斐がありました。もし何かしら届いたものがあったなら、それを次の誰かへ届けて頂けると嬉しいです。ナラティブモードの語りをご自身の場に持ち帰り、試して下さる方がありますように。

 講話の中で紹介したいくつかの事例は、このブログにも書き残しています。カテゴリーで選ぶと探しやすいです。
Category:「小児医療」
Category:「発達障害・特別支援(チャレンジド)」

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


 1月15日土曜日は、外国人集住地区へ出かけてのワークショップでした。岩田住宅では3家族がご参加くださり、乳児も一緒のなごやかな場となったようです。「~ようです」と伝聞調なのは、今回私は行かなかったのです。というのは、関わりあった方に新型コロナ感染が疑われ、そのPCR検査結果が未であったため(その後「陰性」)、慎重を期したのでした。そんな訳で、はじめて全てを伊藤孝良元図書館長おひとりにお任せとなりました。当日は、見学予定であった方が急遽サポートに回ってくださり、窮地を知った知人も手伝いに駆けつけてくれました。ありがとうございました。
 来月以降は、2月12日、3月12日に開催予定です(主催:市民ボランティア、協力:中央図書館)。感染拡大状況によって中止や変更となる場合は、Facebookページ「ピッケ」でお知らせ致します。
 オミクロン株は感染力強いようで、皆さんもどうぞお気をつけてお過ごしください。

【追記】感染拡大が続いており、2月12日は中止となりました。


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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@まちなか図書館、中央図書館(豊橋)


 12月18日土曜日、先月末にオープンしたばかりの「まちなか図書館」でワークショップでした。(主催:豊橋市、受託団体:NPO法人フロンティアとよはし)

 中央図書館の冨田さんによる読み聞かせからスタート。絵本は、今の時期にぴったりな「まどからのおくりもの」です。

 参加者がどんどん増え、予定のスペースからはみ出してしまい、テーブルと椅子を次々に追加。外国ルーツのご家族と日本人のご家族が同じテーブルについて、傍らにはベビーカーの赤ちゃんも居て、飛び交う言語も様々。和やかで賑やかです。途中「あれっ見慣れた姿が!?」と思ったら、岩田団地自治会役員の青年ブルーノさんでした。通訳しながら周りの人たちの世話をしてくださっています。どうやら、近所のブラジル人ご家族を連れて来てくれたようです。終わってからの片付けまで手伝ってくれて、伊藤孝良さん(元中央図書館長)とふたりでてんてこ舞いになっていただけに、いかにもブルーノさんらしいさりげない親切が心に沁みました。

 人数が増えすぎた上に超大作もあって、発表会の時間が大幅に超過。子どもたちはきっとお腹ぺこぺこだったことでしょう。

 企画してくださったフロンティアの河村さんおよび多文化共生・国際課の皆さん、ご参加くださったご家族の皆さん、ありがとうございました。皆さんのおかげで、フロンティアさん多文化子育てサロンのめざす「国籍を越えてパパ・ママと子どもが楽しく遊ぶ」が叶う場となりました。

 午後からは、大急ぎで中央図書館へ移動して大人対象ワークショップ。こちらも定員を超えて大人10人、子ども6人の参加となりました。地元のNPOの方や看護師さん、お子さん連れのご家族、遠くは大阪から日帰り参加してくださった方もありました。伊藤さんと私だけではパンクしそうでしたが、中央図書館司書の田中さん(休務日)が応援に駆けつけてくださり助かりました。

 とてもクリエイティブだったり、凝った作品が多くあり、作品にまつわるエピソードをお聞かせいただけるのも楽しいことでした。サイカブトムシはフィリピンのカブトムシとのこと。気になって、帰宅後、画像検索しました。

 英語絵本をつくった母娘さんからお聞きした、イマージョン教育を導入した国内初の公立小学校「八町小学校」のお話も興味深かったです。たまたま校区なので通っていて、国語と道徳以外の教科は主に英語で教わるクラスがあるのだそう。こちらの記事が詳しいです。

 午前、午後それぞれ、いつもの集住地区へ出かけてのワークショップとはまた違った出会いや触発がありました。お話をつくり語るというのは、どの世代どんな属性の人にとっても楽しみであり、それがたとえ、よく知ったつもりでいる親子や親しい間柄であっても、新しい発見や繋がりを生むようです。雪がめずらしい豊橋で、朝のうちは小雪が舞う冷え込む日でしたが、この季節にふさわしい1日となりました。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@羽田保育園(豊橋)



 羽田八幡宮へと向かう緑豊かな参道沿いにある保育園で絵本づくりをしました。
外国人集住地区でのワークショップでいつも市民ボランティアとして奔走くださっている伊藤孝良さん(元中央図書館長)が、園長先生をなさっているご縁です。当初は昨年度の計画であったのがコロナ禍で延び延びとなり、ようやく実現の運びとなりました。
 年長さん2クラスを午前と午後それぞれ1時間半ずつ、全3日間の予定です。初日は、導入と練習、お話づくりを途中まで。園生活でどんなことがあったかを教えてもらう中で、運動会のリレーの話になりました。アプリ操作の説明も兼ね、走るポーズのピッケたちにバトンを持たせると「違う~!」と大ブーイング。バトンは棒状ではなくリング状なのだそうです。積木の中で近いカタチを子どもたちから指示を受けつつ選び、色も教えてもらって赤、黄、青の三色としたところ、ようやく納得してもらえました。
 そして今日は2日目、早い子たちは録音まで進みました。人数が多いので、録音操作を手伝える大人の人数が足りないと心配しましたが、説明を聞いただけで自分たちでできていて頼もしいです。自分の声を録って聞くのがずいぶん楽しかったようで、ボルテージは上がりっぱなしに。終了間際「皆に観てもらいたい人」と園長先生が呼びかけると「ハイ、ハイ、ハイ!!」とすごい勢いでたくさんの手が挙がりました。
 しあさって月曜を最終日とし仕上げます。せっかくの録音、できればノイズを少なくしてあげたいので、グループに分けて時間をずらすなど考えたいです。
 対面で一度に20人近くの大人数は久しぶりで、子どもたちの創るを楽しむ熱量、十人十色の取り組み姿勢、アイディアの伝播の早さ等など、自分の中で「あー、こうだった」と感覚が蘇るようでした。

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