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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@山梨県立科学館


眼下に富士山が見えてきました。この裾野へ向かうのだなと思わず目を凝らします。
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1月17日土曜日、山梨県甲府市にある山梨県立科学館で「星空の下、オリジナルの絵本をつくろう」と題してワークショップが行われました。

数日前に降った雪がまだ残ってはいるものの晴天。痛いほどに冷たい空気が気持ちよいです。
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通常のプラネタリウムのあとに、ワークショップ参加者のためだけに特別な1回が上映されました。そして皆で星空を楽しんだあと、ピッケのおはなしづくりです。

今回のワークショップを企画・進行してくださったのは、星空工房アルリシャの「宙先案内人」高橋真理子さんです。それを裏方で支えているのは跡部浩一さん。
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広いドームを少人数で貸切ゆえ、どこでも好きな席に座ってよし、ドーム前に寝転がっての鑑賞もOKです。
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大の字に寝そべって見上げる男の子。
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高橋さんの落ち着いた語り口で、星空へ宇宙へといざなわれます。
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続いておはなしづくり。簡単な説明のあとは、思い思いの場所で制作します。
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下は3歳から、幼稚園、小学生、中学生、大人まで、ここまで幅広い年齢層で作るのははじめてです。
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閉館まぎわの17時半にスタートして20時すぎまでという遅い時間での長丁場となりました。小さい子も多く、しかも最初30分は場内真っ暗なのに、みんな眠たくならないのでしょうか。お腹は空かないのかしら。驚くほど元気に夢中でつくっていました。
約束事は、いつもの「贈る相手を決める」ということだけで、テーマを星や宇宙に縛ることも特にしなかったのですが、15作品のうち、星や宇宙テーマが4作、作中で星や宇宙が出てくる作品が2作となりました。

「白い星は若い星、赤い星はおじいちゃん。あ、ぼくの目がお星さまになっちゃった。」 
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「お月さまにのってるまあくんを むかえに行きました」
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この雪だるまのおはなしも甲府ならではですね。「ゆきだるまのおんがえし」
雪だるまが、自分たちを作ってくれた動物たちのために料理をつくります。
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ピッケが散歩するおはなし。釣りのシーンに続く裏表紙には、上からのアングルで、魚のはいったバケツが描かれています。
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発表会は、ドームの巨大なスクリーンに投影してまるで映画館のようです。
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仲良しのふたり組。
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終わってからのふりかえりで、「感想を言いたい人」と跡部さんが呼びかけると、小さな子たちが自らすすんで「絵本が作れて楽しかった」とマイクを手に発言してくれました。なかでもゆうきくんは、1回では言い足らないそうで、もう1回、さらにもう1回、と合計3回も「嬉しかった」「いいおはなしができた」とぼくとつに語ってくれました。

1月17日という日に、神戸を離れてはいても、子どもたちとこうして過ごせるということは、ほんとに幸せでありました。
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招いてくださった高橋さん跡部さん、ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。おかげで忘れられぬ日となりました。

写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@東京大学情報学環・福武ホール ラーニングスタジオ


CollableCAMP、ピッケ(グッド・グリーフ) の3団体協働での障害のある子もない子も一緒に学ぶ場作りのプロジェクト、第4回目を実施しました。

12月7日日曜日、快晴。まずは、設営とスタッフミーティングからスタート。
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いつも来てくださる社会人ボランティアの松村昂明さん、水谷大さんは、どの役割も安心してお任せできます。初参加の大学生ボランティア3人、大城美空さん、木間大貴さん、荒木葉織さんも、設営からすでによく動いてくれます。(ワークの制作中は、子どもの人数に対して大人が多すぎると良くないので、中に入るのは順番にひとりずつとしてもらいました。ちょっと申し訳なかったですが、快く応じてくれてありがとう。)
流れや役割分担を確認、Collable山田小百合さんがまとめてくれたニーズのある子どもたちへの留意点を皆で共有して、準備完了。さぁ、あとは子どもたちを待つばかり。Img_s___

輪になって自己紹介のあと、今回のメインファシリテータの中村公美さんから「今日すること」の説明。見通しが立つことは大事で、安心に繋がります。
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おはなしづくりに入る助走的な活動として、2チームに分かれて、カードを引きお話を繋げていく遊び。
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できあがったお話をチーム全員で読み上げて発表する頃には、初参加の子どもたちも表情が柔らかになっています。
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いつも冒頭で何かしら絵本の話をしています。今回は、エズラ・ジャック・キーツさんの「ゆきのひ」と、同じピーターシリーズの「ピーターのいす」「ピーターのくちぶえ」の3冊にしました。
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制作に入る前に、贈る相手を決めてもらいます。小3男の子は「病気のおじいちゃん」と即答、さいごまでぶれませんでした。

4見開きを作り、表紙裏表紙もつくります。
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録った音を確認しています。1年生。
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出力した展開図から製本します。
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発表会では、ひとりひとり、発表シートを手に前へ出てきて、贈る相手や気に入ったところ/工夫したところを発表します。

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時間を超過してしまったので、鑑賞会(ポストイットに感想を書いて皆の作品に貼る)はあきらめて、ふりかえりをしておしまい。

このプロジェクトは、様々な発達状態にある子どもたちが一緒に混じっての活動です。
ふるまいなどからひとりで閉じこもることを好むと思われる場合がありますが、必ずしもそうではなく、コミュニケーションをとりたいけれど、単にそのアクセスがうまくいかないだけなのではと感じる場面が多々あります。そして、本人が一番それをもどかしく思い困っているように感じます。

彼らはとてもよく周りを観察しています。記憶力も抜群。人の気持ちの読取りが苦手と一般に言われますが、友だちを気遣い、繊細で優しいです。
ただ、知らない慣れていない人からの視線は辛いだろうと思うので、私たちも、ベッタリでなく、かまい過ぎず、ときどきサラッと声がけをして、いつでも入ってきやすいようにと心がけています。
参加3回目のTくんは、参加初回の6月には、通りがかったファシリテータの手をつかんで要望を伝えることが多かったのですが、今回は「タミエさん、(バスケットの)ゴールってどうするんですか?」と、席を立ってやってきて言葉で質問してくれました。こちらから伝えるのも言葉でできました。(見に行くと、教えるまでもなく自分で積木を組合わせてできていて、ひとめでバスケットゴールとわかりました)
そして、おはなしも一番早くにできあがり、次に何をするかもよくわかっていて「表紙をつくっていいですか」と聞いてきます。「皆で一緒に始めるから待ってね」と言うと、わかってくれて、廊下で制作中の友だちの様子を見に行ったり、お母さんに途中経過を見せたりしながら待ちました。その表紙もすぐにできあがって「録音をしてもいいですか」。3ヶ月も前のことを実によく覚えています。

Tくんの作品を紹介しますね。

「ピッケとまあくんがたいへんなことになった」
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ピッケとまあくんがシュートにきまりました(ピッケとまあくんのシュートがきまりました)
みみちゃんとうっきーは泣いてしまいました

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「ピッケとまあくんが居ない!? どうしよう」
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「俺の本物をタッチしろ」
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「俺様の本物をさわってみろ」
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「ピッケとまあくんが居なくなったり、いっぱいになっちゃうんだ」
かえるくんとおたまちゃんが「大変じゃないか」

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実は、2見開き目の白い卵の裏には、それぞれに、ちゃんとピッケとまあくんが隠れています。(はみださずに上手く隠れるよう、両腕を下げてあります)
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Tくんとしては、この卵の存在には気づいてほしくないのです。見なかったことにして、読み手にも「あ、ピッケとまあくんが居ない、消えちゃった!?」と驚いてほしい。そうであるなら、もし大人なら、ピッケもまあくんもそれらを隠す2つの卵も置かずに、びっくりしているみみちゃんとうっきーだけにして表現するところですよね。でも、それでは違うのです。ピッケとまあくんは確かにそこに「居る」のだけれど「見えない」としたい。白い卵は、透明マント的なアイディアなのですね。
続く3見開き目では、分身の術のように複数体になります。「本物はいるの?」と尋ねると「居る」。2つハズしたあとに「本物を教えて」と言うと、それは内緒とのこと。
「透明」「分身」という思いついたアイディアが自分で気に入って、最初のバスケットボールという設定は薄れてしまっていますが、でも、それくらい面白いアイディアですよね。
題名も「ピッケとまあくんがたいへんなことになった」と、Tくんにとっていちばん大事なことが楽しい題名になりました。

発表会でこのお話が上映されたとき、これらのアイディアを皆にお披露目したかったのですが、観た人が「消えた!?」と騙されるほうがTくんにとっては嬉しいわけで、私の口から言うわけにはいきません。子どもたちからの質問で「後ろの白い卵は何ですか」が出て、種明かしとなりました。皆はアイディアに感心したけれど、Tくんは、ちぇーっと思ったかもしれませんね。「4人の中に本物はいるのですか?」とも質問されて、やはりここでも一貫して「居る」。でも「ないしょ」と答えていました。

今回初参加の6年生の男の子。自分の胸を叩き続けたり、大きな声を出したりするのは、おそらく自分を落ち着かせるためにしています。気持ちをコントロールするために出る常同運動が個性的すぎて、大人は驚くことありますが、子どもたちは大して気にしていません。録音の時だけは静かにしてほしそうですけれど。
とはいえ、特定のファシリテータにベッタリになってしまったり、スキンシップが多すぎるときは、「それはしないでね」を静かにきっぱり告げたり、さりげなくファシリテータが交代したりしていました。CAMPの皆もCollableの皆も、その辺りのあんばいが流石です。今回は裏方に回った村田香子さん、新谷美和さん、久保田舞さんたちが連携して快適な場を整えてくれます。まるで360度に眼とアンテナがついてるんじゃないかと思うような動きです。

音に敏感で 会場内に入って来るのはむずかしい男の子は2回目の参加です。前回同様、中の様子がガラス越しに見える廊下で、お母さんに見守られて制作してくれました。今回は、始まる前に少し、制作途中にもぐるりと一周、製本の間はずっと(!)会場内に入ってきてくれました。発表会は上映の音も拍手の音も大きいので中に入ってくるのは難しいものの、発表シートもしっかり書き録音も明瞭な声でやりとげ、お母さんを通して「発表お願いします」とiPadをスタッフに託してくれたので、トリにふさわしい発表となりました。廊下はあまりに寒すぎましたね。次回はストーブか何か用意しますね。

「ツリーハウス」
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木を見つけたらツリーハウスをつくろう
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急に雨が降ってきた 水魚が現れた
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雨が止んで虹が出てきたよ 木を探しに出かけよう
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ふたりでツリーハウスをつくったよ

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絵本づくりワークショップを始めて6年あまり、「ツリーハウス」のお話ははじめてです。裏表紙の夜の情景も素敵。

お母さんたちの子どもたちへの関わり方が たくましくて、優しくて、辛抱強くて、ほがらかに笑っていて、素敵です。一朝一夕でまねできるものではないけれど、見習いたいです。そして、どの子もほんとにお母さんお父さんが大好きなのだと、ひしひしと伝わってきます。

3ヶ月に1度のこのワークショップが、回を重ねるごとに、ますます楽しみになっています。個性の振れ幅が大きい子どもたちのおかげで、思いもかけない時間の捉え方や、世界をみる視点に、新しく気付かせてもらえます、あるいは、子どもの時そうだったと思いださせてもらえたり、そっちのほうがずっといいなと驚き発見します。私にとって、表現の、人としての、豊かさに触れられる貴重な時間です。

今年度は、残り1回、2/1に実施予定です。ご参加をお待ちしています!
(参加希望者が多くて毎回抽選になっています。開催の数週間前にCAMPさんのWebサイトから募集告知が出ます)

写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。

CAMPさんのレポートページはこちら>>

「ピッケのつくるプレゼンテーション」個別級(特別支援級)で授業


先月、職業を考える授業の一環として、横浜の公立小学校4年生の子どもたちからオンラインインタビューを受けました。そのご縁で訪問することとなり、4年生のクラスでは次の課題であるというアニメーションの話を、個別級(特別支援)では1コマ授業をすることになりました。

前夜、宿泊ホテルで個別級の授業を考えます。人数や子どもたちの詳細など不明のため2案を用意しました。
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[ 問題 → ヒント → 答 ]の構成で2案:
A) 閉じたドア。鳴き声のヒント。さいごのシーンで種明かし=ドアが開いてカエル登場。
B) フタの閉まった箱。ヒント。中に入っていたのはバナナ。
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明けて当日。4年生の授業のあと個別級へ。
導入として、かぶっていた私の帽子に教室内の文房具を隠して、ヒントを出しながら皆で当てっこをしました。続いて、前の大画面で用意した2案を提示。子どもたちに答を考えてもらいながら、種明かしの場面まで進めます。次に、2グループに分けて、A)グループはドア、B)グループは箱、ひとり1台環境で各自1作品つくってもらいます。できあがったらグループ内で互いに発表。このあとグループ対決をするので、相手チームに聞こえないようにするのも楽しそうです。さいごに、A)グループ 対 B)グループ で、タブレット画面で提示しながら、問題の出し合いっこをしました。工夫に感心したりアイディアに大笑いしたりでにぎやかな全体発表になりました。

なかには、複数ドアを並べて正解はひとつという応用問題を作った子もありました。
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この学校では、当初ピッケをパソコンクラブで使ってみたところ、日頃はすすんで発言することの少ない個別級の子どもたちが、作った作品を「見て見て!」と積極的に発表したのだそうです。個別級での授業中も、パソコンクラブで先に使っている子が、操作に慣れない子に教えてあげる様子が見られました。

授業をさせていただいたどちらの学級の子どもたちも、とても意欲的でした。
学舎は改装時に壁を取り壊したそうでとても開放的な造りで、「メディアセンター」というパブリックスペースもありました。そして、子どもたちの授業を校長先生が気軽に覗きにこられます。そんなオープンマインドな学びの環境や校風が、この伸び伸び意欲的な子どもたちを育てるのだなと感じました。

授業後は、4年生の教室で一緒に給食もいただき、楽しい訪問となりました。
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「ピッケのつくるプレゼンテーション for Windows」については こちら>>
こちらから「児童のプレゼン力」コンテストに入賞した先生方の授業案もダウンロードしていただけます。

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ @エリアベネッセ青山


エリアベネッセ青山は、全国に500店舗展開予定の「会えるベネッセ」その拠点となる1号店、今月11月1日にオープンしたばかりです。
ゆったりしたオープンスペースで、ベネッセの各種教材を実際に試すことができ、専門スタッフに留学や進路の相談までできるそうです(事前予約要)。
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さまざまなワークショップやセミナーも開かれる予定で、今週は『親子アプリ大学』が開催されています。iPadアプリを使った「創造力、表現力、論理的思考力を高めるワークショップ」が日替わりで登場。ラインナップは、ScratchJr、空想どうぶつえん、Pyonkee、paintone、そして ピッケのつくるえほん。初日の昨日は、ピッケの絵本づくりをしてきました。
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4歳女の子は、お母さん、お祖母さんと3世代で、それぞれ1冊ずつ制作。
携帯電話も使ったことがなく、「(ICTは、固定の)電話しか知らないのですよ…」と言われていたお祖母様が、なんと真っ先にお話を思いつき、表現したいイメージがしっかりあって、どんどん作ってゆかれます。庭の花がきれいに咲いて、それを見に訪れる友だちがひとりずつ増え、さいごの見開きは、庭の花をつんでつくった花束のアップ。その花束は3歳のお孫さんへのプレゼントであったことが、そこではじめて明かされます。そして裏表紙には、お孫さんへのメッセージ。
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4歳の女の子も、自分のアイディアがあって、大人の手を借りずに、どんどん作っていきます。
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いろんな場所へ遊びに行くおはなし。題名は「あそぼうね」。裏表紙には、入院なさったもうひとりのお祖母様を励ますメッセージも入れました。録音では、それぞれの作品のメッセージ部分を3人で声をそろえて入れるなど、終始和気あいあいで楽しんでくださいました。感心したのは、おふたりとも女の子の作品に口を挟まれないこと。指示をしない。製本ののり付けなど難しいところは少し手伝ってあげるけれど、それだけ。隣でご自身も楽しんで作り、どちらが上でどちらが下という年齢に関わりなく、お互いのアイディアを心から称賛しあって。いいなぁーと思いました。
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4歳男の子も、表現したいイメージがあり、積木を駆使してオバケの話をつくってくれました。色や形の選び方、構成もセンス抜群で、オバケがごはんを食べたり飛行機に乗って惑星へ出かけたり、裏表紙は真っ暗にして「オバケが寝るところです」。
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「できた~!!」 製本した絵本を手に。

1年生の男の子も力作です。「ひこうきがおちそうになったはなし」紹介しますね。
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今日3人は、飛行機で旅行に行くことになりました。
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今日3人は、楽しい日ではありませんでした。海に落ちそうになって泣きだしました。
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次は雷がきてふたりは怒って傘をさしました。そのクマの子が、さっき(飛行機が)倒れそうになったとき、修理に行ってくれたので(飛行機が)上がってよかったです。
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3人は無事に飛行場について、3人は嬉しいなと思いました。
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3人が飛行機から降りて、飛行機は自分の飛行場に戻りました。
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3見開き目。最初は、この絵↓でした。3人ともが傘をさして雨と戦っています。
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ところが、すでに「完成」としていったん印刷に回っていたのを「あ、間違えた、やり直したい!」と、取り戻して、すごい勢いで消し始めたのです。「クマの子は修理してるから」と。
なるほど、墜落しかけた飛行機が立ち直ったのは、エンジントラブルをクマの子が修理したからなので、エンジンルームに居るはずのクマの子が客席のココに見えていてはおかしい。その矛盾に気づいたのですね。周りの大人があわてて制止しようとするのを、自分の言葉で理由を説明して振り切り、納得いくように完成させました。

さらに舌を巻いたのは、裏表紙。
普通なら、ここには飛行機を降りた3人の「めでたしめでたし」エピソードがきますよね。仲良くおうちへ帰りました、とか、ぐっすり寝ました とか。ところが、なんとここで、それまでは裏方であった飛行機へと物語の視点が移るのです。録音も絶妙で、必要かつ最小限「3人が飛行機から降りて、飛行機は自分の飛行場に戻りました」。夜もとっぷり更けていることは絵が充分に語っています。この簡潔な表現が飛行機の仕事ぶりともぴったりで、より伝わります。
3人の冒険物語としてハラハラ楽しんできて、裏表紙を閉じると、任務を終え、真っ暗な夜空を背景に星と月の光を受けて自分の飛行場に戻っていく飛行機。見事です。

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上映会のあと、「(絵本を)もう1回よく見せてー」と4歳男の子にお願いをしたら、「読んであげる!」と椅子によじのぼるように座ると、皆によく聞こえるようにと大きな声で読んでくれました。(文字では書いてはありませんから、ページをめくりながら語ってくれたのです)
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はるきくん本人がおはなしの説明もしてくれました。

どんな素敵な映画館で名画を観るよりも、贅沢な時間でした。

さて、今日は定休日で、あすは『親子アプリ大学』2日目です。pyonkeeの初ワークショップ。プログラミングでゲームをつくります。私もチラッと見学に行くつもり。金曜がしまじろうの空想どうぶつえん、土曜は音の鳴る絵を描くpaintone、日曜のScratchJrは「クリスマスカードアプリ」をつくります。いずれも当日受付もあるので、ぜひサイトでチェックしてみてくださいね。

エリアベネッセ青山へのアクセスは、表参道駅から徒歩5分。246沿い青山学院大学向かいのOVALビル1階。青山ブックセンターもすぐそこ。立地も抜群ですよ。
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しまじろうたちも待ってます!

写真を、「FacebookページPeKay」でご覧いただけます。

おでかけピッケ@大阪府立病院機構大阪母子医療センター


ピッケ(パペット)と一緒に、大阪府立病院機構大阪母子医療センターへ出かけてきました。
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今日も、チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)の於保さんと一緒。なんとiPad10台を手持ちで運んできてくれましたっ、力持ち!(帰りは宅急便)
入院中の子どもたち10人ほどと、付添のご父兄の方も何人かご参加くださり、絵本づくりをしました。楽しみに待っていてくれて、皆がそろうのを待ちきれないほど。少し練習したあと、お姉ちゃんへ、ママとパパへ、など、家族へ贈る絵本をそれぞれ作りました。夢中になりすぎて、つい、もう少しもう少しとなってしまうのですが、疲れてはいけないので1時間少々で区切りとしました。
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子どもたちにとって、お話を作ること自体が楽しいのはもちろん、絵や言葉でお話をつくることで、長い入院生活で知らず知らずたまった様々な気持ちを解放することができます。ご父兄にとっても、子どもさんの心の内を垣間見ることができます。
小児がんなど長期入院中の子どもたち。治療でたいへんな思いしている入院中だからこそ、楽しい体験をさせてあげたいと願っています。
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チャイケモだけでなく、他の小児病院へも出かけます。チャイケモのアートディレクター於保さんと私とでiPadを持って伺いますので、ご希望ありましたらお気軽にご連絡ください。

※ iPadの提供(2014年度)は、iOSコンソーシアムの文教チームによるものです。

チャイルド・ケモ・ハウス
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がん専門治療施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

未来の図書館「ピッケのつくるえほん」ワークショップ @デジタルえほんミュージアム


15日(月・祝)未来の図書館について考えるワークショップを、新宿区立中町図書館、ドットDNPさんとのコラボで行いました。
会場は、中町図書館から徒歩圏のデジタルえほんミュージアム。
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図書館は、個人的にも関心あるテーマで、このお話をいただいた時はちょうど、菅谷明子さんの「未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告―」を再読中でした。(10年以上前に書かれた本なのですが、今読んでもちっとも古くなくて面白いです)
そんなわけで大いにはりきったものの、いきなり 「さぁ今日は未来の図書館をテーマに絵本を作りましょう!」というわけにはもちろんいかず、いつものワークショップの時間にプラスして、導入の時間と考える時間をとる必要があります。お願いして、当初の計画より30分余分に時間を頂戴することにして、それでも2時間半。デジタル絵本と紙の絵本の両方をつくり発表会もというリクエストなので、かなりシビアに時間配分を考えねばなりません。そして、大きく漠然としたテーマを、もう少しイメージしやすいよう、子どもの生活に近いところから考え始められるものにしたい。かといって、現実的になりすぎても面白くないし。さて、どうしよう。資料を集め、構成を考えるのは、とても楽しい時間でした。

未来を考えるとき、まずは現在、そして過去について知ること。「起源」は大事です。
参加は、小学4~6年生(最終的には3年生がひとり混じりました)新宿区立の小学校在籍で、大半が中町図書館の地区の子どもたち。日頃から親しみある中町図書館の、でも会ったことはない鹿島館長から、図書館の日頃の業務や、世界/日本の図書館の歴史、図書館の役割について、最初にお話いただくことにしました。たった5分の中に、歴史にも触れてほしいという無理をお願いしましたが、中町図書館内の写真などを使いながらわかりやすく紹介してくださいました。
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続いて、私から世界のいろんな図書館を紹介。これも5分なので、イメージを広げやすいビジュアルあるもので繋げました。
・立地がユニーク(ツリーハウスイベントでの図書館、海底ホテル内の図書室)
・町の中のマイクロ図書館ネットワーク(little free library
・動く図書館(コロンビアのロバの図書館、オランダのBieb Bus、タイの水上図書館など)
・紙の本が無い図書館も(digital book mobile
・図書館ではないけれど、デジタルになることでプラットフォームが自由になる例(チームラボ×ダイキン工業 雲プロジェクト
・自分たちの町の図書館を、皆でアイデアを出し合ってつくる(愛知県豊橋市)

それから、アイディアシートに各自で書いてもらい、グループ内で発表。互いの質問やアドバイスをうけてブラッシュアップ。
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参加者の募集も、3人ずつのグループに分けることも、図書館の方がしてくださいました。兄弟姉妹や友だちで参加のペアはそれぞれ別のグループに分かれて、学校も違う「はじめまして」どおしのグループになりました。
3年生女児と6年生男児、すっかり仲良しになっていました。
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次に、「伝えるためにアイディアを物語にする」を考えるヒントに、絵本を紹介。モニカ・ブラウン作「こないかな、ロバのとしょかん
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書画カメラで映しながらあらすじを話したあと「この絵本は、最初にムービーで見てもらった コロンビアの小学校の先生ルイスさんのお話です」と種明かし。(途中で気づいていた子もいました)
この絵本では、ロバの図書館がやってくるのを心待ちにしている 本好きな女の子アナ側から見たお話として描かれていますが、もしアナの視点ではなく、ルイスさんの視点、2頭のロバ、アルファとベットの視点、あるいは、ルイスさんがやってくると その木陰がひととき図書館になる樹の視点など、他の視点から描くと同じ話がどう変わるかを想像してもらいました。(実際、市販されている絵本には、ルイスさん側から描いた1冊もあります)
「皆のアイディアを一番よく伝えるには、誰の視点からのどんな物語にするとより伝わるでしょう」と投げかけると、子どもたちの表情がパッと考える顔つきに変わるのがわかりました。で、そこで時間をとってあげられればよいのですが、進行の都合上無理なので、アプリの使い方の練習しながらのマルチタスクをお願い。子どもたち、ちゃんと付いてきてくれました。

ここからはiPadを使って、まず絵だけで4見開き。次に表紙と裏表紙を作成。アイディアの特徴を伝える絵本の題名も考えます。
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早く終わった人のみ本文に文字を入力。それから録音。
居心地よい場所を見つけて、それぞれで録音中。
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録音内容を綿密に書く子もいます。
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続いて、紙の絵本を製本。
進捗に差がついてしまったので、揃うのを待つと発表会はあまり時間がとれなくて、かなりの駆け足になってしまいました。
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鹿島館長から講評をいただき、ふりかえりをしてお開き。
子どもたちの作品から、いくつか紹介しますね。

6年生男児「本が読みたい」——————
場所:飛こう機の中
ひと:飛こう機でほかのところへいく人
特徴:シートベルトが消えているときだけ利用でき、きんきゅうのときのために いすにはシートベルトがついている(食べ物は食べれない)
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5年生女児「大きな木のある小さな図書館」——————
場所:森の中の大きな木の中
ひと:子どもからおとしよりまで→ペットも!
こと:本の貸しかり、カフェ、マッサージ(チェア)、おかし(お茶会)、ねる
特徴:真ん中に木、木でできた図書館、上(天じょう)ガラス、人工しば
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3年生女児「海の中の図書館」——————
場所:海の中
ひと:ダイバーとかもぐってくる人
こと:本をよんで自動でのみものとかたべものとかがでてくる
特徴:海の中をおよぎながら本をよめる
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5年生男児「土の中の図書館」——————
場所:地下(土の中)
ひと:人・動物
こと:本の貸し出し 土の中を見たり どこにあるかわからなくなる(たまに動く)
   入る時は、どこかに穴があり、そこからすべって入る。
   午後1時から午前3時まで
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5年生女児「いつでも、どこでも!想像で行ける図書館」——–
場所:みんなの頭の中
ひと:だれでもこれる(動物も!)
こと:だれかが頭の中で「いきたいな…」と思ったときにこれる。
   好きな本を選んでプレートにおくと かりることができる。
   本は(こんな本が借りたい)と思うと、それに関連した本が たなにでてくる。
特徴:電子本もある。動物の大きさ、高させいげんは10kg以内と1.5m以内。
   その図書館に来ても、1人だけだということは絶対にないのでさびしくならない!!!
   物 かえす期げんをすぎると その人のなにかをうばわれる
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「土の中の図書館」作者の5年生男児は、録音が照れくさくて、上映の時点では表紙以外は無音でした。ほんとは音も入れたかったのではと思い、終了後に声をかけてみたところ、残って最後まで仕上げてくれました。嬉しいことに、アンケートの感想に「すごくたのしかった」、図書館でこれからしたいことは「自分の本をいっぱいつくる」と書いてくれていました。

今回は、①未来の図書館のアイディア出し、②そのアイディアを物語に変換する、という大きな2つの山を入れねばならず、2時間半では無謀かも、という懸念もありました。でもいつも、子どもたちの柔軟性、発想、創造力はこちらの予想を上回るので、ワークショップの回数を重ねるほど、そこは子どもたちなんとかしてくれるだろうと思えるようになり、実際、今回も期待以上に応えてくれました。

ピッケの絵本づくりワークショップでしたいことは、3つあります。
1)言葉や物語の楽しさや喜びを味わう。
2)自分のつくったお話を語り聴いてもらう楽しさを知る。それは、自分を認めること、人を信じることにつながる。
3)つくる側になる。衣食住どれにおいても消費者であることが多い子どもたちに、いつだってつくる側に回っていいんだと感じてほしい。

たまにご父兄から、お話の作り方、起承転結などの指導がほしかったなどの声もあるのですが、たった2時間ほどの中、まずお話づくりの楽しさを味わうことを優先しています。楽しければ、もっと良くしたくて、勝手に友だちの作品から学び、工夫する、自走式になります。正統な手法や文法の習得よりも、むしろ、実は創造も表現も得意なのに、正しい文法が使えなかったり規定枠に合せることが難しいため学校で低い評価を受け自分でも低く自己評価してしまっている子どもにこそ、本来の力を自由に発揮してほしいのです。

「未来の図書館」テーマの今回特にしたかったのは、上記の1)~3)に加え3)をさらに発展させ、図書館など社会のインフラも、与えられた箱を使うだけではなくて、自分たちでアイディアを出して自分たちでつくっていくと感じてほしいということでした。
当初は支配者層や知識階級のものであった図書館が、欧米でも160年ほど前、日本ではたかだか60年ほど前にようやく市民誰にでも開かれた場になったことを知り、その連なりの先に、次は自分たちが作っていくのだと楽しみに思ってくれたらいいなと。

準備も当日も、今こうして子どもたちの作品を振り返ることも、ほんとに楽しいワークショップでした。鹿島館長をはじめ図書館の皆さん、毎回お世話になるドットDNPの皆さん、参加してくれた子どもたち、ありがとうございました!

写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。
DNPさん(プロのカメラマンさん)撮影の写真はコチラです。
みらいドットDNPさん公式レポート「未来の図書館は土の中!?」

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@東京大学情報学環・福武ホール ラーニングスタジオ


CollableCAMP、ピッケ(グッド・グリーフ) の3団体協働での障害のある子もない子も一緒に学ぶ場作りのプロジェクト、第3回目を実施しました。

9月7日日曜日、小雨ふる秋の気配の福武ホール。
img_140909_s_小雨の福武ホール
今回も、開始前のアクティビティは、あえて、ピッケともお話づくりとも関係ない絵カードつなぎゲームをしました。
img_140909_s_へびカード
最初の自己紹介では、名前と「夏たのしかったこと」を、それぞれ紹介してもらいました。
次に、おはなしづくりに入る助走的な活動として、2チームに分かれて、カードを引きお話を繋げていく遊び。
img_140909_s_導入アクティビティ_カードを引く
できあがったお話をチーム全員で読み上げて発表する頃には、すっかり気持ちがほぐれています。

はたこうしろうさんの「なつのいちにち」と、ジオンさんの「はちうえはぼくにまかせて」の2冊で、絵本のおはなしを少し。
img_140909_s_夏の絵本
「ピッケ、おうちでもしてる!」と言ってくれる子もいて、練習はそこそこに本番へ。
前回10見開き前後の長いお話をつくる子が増えすぎてしまい、時間が足りなくなってしまったこともあり、今回は基本は4見開きと決めました。
贈る相手は、お母さんやお父さん、もうすぐ敬老の日ということで、おじいさんおばあさんとした子も多かったです。
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絵ができあがったら録音。
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出力した展開図を切って製本します。
img_140909_s_展開図1
img_140909_s_製本
「発表したいひと~!」と手を挙げてもらい、順番に発表していきました。
作品を観たあとに質問や感想を募ると、お話のすみずみ細かな点もよく見ていることがわかります。
img_140909_s_発表男児3(全身)
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ここで予定の3時間が経過。前回 時間切れであきらめた鑑賞会を、駆け足でしました。ポストイット片手に皆の作品を見直し、次々感想を貼っていきます。
img_140909_s_鑑賞会_感想
今日の活動を写真でふりかえり、アンケートを書いてもらって、お開き。

このプロジェクトは、様々な発達状態にあるお子さんが一緒に混じっての活動です。途中多少走り回る子がいてもOK、教室へ入れなくてもOK。創りたい気持ちはあって、その子なりの調整をしているので。
聴覚過敏のある子はうるさい声や拍手の音なども苦手だそうで、教室の外で皆から離れて作成。後半、本を工作するときには、教室の中へ入ってきてくれました。がんばって録音もして(録音は特に、ひと一倍たいへんだったことでしょう)、長丁場を最後までやり遂げました。お母さんの支援のなさり方が見事でした。

友だちどおしで参加している子たちは、互いの様子が気になり気遣って様子を見に行ったり、彼らなりのやり方で励ましています。最初お母さんと離れるのが心細くて泣いてしまった女の子も、さいごまでがんばり、アンケートに「たのしかった」と書いてくれていました。いろんな子がいることで、子どもたちどおしの関わりあいが生まれ、場もリラックスするように感じます。
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これまでの3月と6月の開催時には、午前午後2回実施しましたが、今回はワークショップは1回のみにして、終了後のオールスタッフでのふりかえりミーティングに時間をかけました。ひとりひとりの子どもについてエピソードを書きだして壁面に貼り付けて皆で共有。これが、想像していた以上に興味深かったです。ひとりの子についての時間経過の垂直方向、周辺の子どもとの関わりという水平方向、加えて、それぞれの子どもたちへのファシリテータからの働きかけとそれに対するリアクションという多層多視点になって、子どもひとりひとりの活動を浮き彫りに立ちあがらせてくれる感じ。
img_140909_s_リフレクション2
ファシリテーションの立場からも、自分がその子と接した点が、その子のトライのどの段階だったのかが見えたり、有効でなかったと感じていた自分の言葉がけが、その後、ちゃんと子どもにアクション起こさせていたことがわかったり。
嬉しいのは、どの子も、上手くいかないことや自分の中での葛藤があったとしても、そのせいで立ち止まっても、とにかく工夫し時にはファシリテータに助けを求めて、なんとかやりくりして作品完成のゴールへたどりついていること。私たち大人は、カッコ悪くなったら、何か理由づけしてやめてしまうこと多々ありますが、子どもにはそれがない(短期で見てあったとしても、なんとかしようとしている)。子どもの精神のみずみずしさ、進んでいくひたむきさは素晴らしいです。
そして速度や方法に個人差はあったとしても、どの子からも語ろう創ろうとする意欲や他人を認める肯定感が強く感じられて、人間は誰しも本来はそうなのだと思えて、なんだか励まされるようでした。

また、ファシリテータひとりひとりが、とてもよく子どもたちを見て考えて、さらに互いの動きも見て動いているので、そこからも学べること多くて、ほんとに深いです。

神戸へ戻ってきて全作品を見直しながらひとりでふりかえりをしていると、子どもたちの、つくっているときの真剣な顔、発表の順番がまわってくるまでの心配で不安な顔、みんなの拍手にほっとした顔、友だちの作品のユーモアに大笑いしてる顔、書いてもらった感想が嬉しくてほころんでる顔…、いろんな顔が思い出されて、その時間を一緒に過ごせる幸せを感じます。ありがとう。
img_140909_s_女児顔アップ3
たった3ヶ月に1度、参加してもらえる人数も少なくて、小さな試みにすぎないけれど、この「場づくり」をしっかり積み上げていくことで見えてくることがきっとあると思っています。

今年度は、あと2回(12/7、2/1)実施予定です。どうぞご参加ください。
(参加希望者が多くて毎回抽選になっています。開催の数週間前にCAMPさんのWebサイトから募集告知が出ます)

写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。

「ピッケのつくるえほん」in English @デジタルえほんミュージアム


ピッケ初!英語えほんのワークショップをしました。
会場は、ピッケのワークショップ4回目となるデジタルえほんミュージアム

"What do you want to be?" をテーマに、自分の声で録音してデジタル絵本をつくってもらいました。英語の講師は、ハビック真由香さん(株式会社 MH International education 代表)です。

身体を動かして、一緒に歌って、流れるように英語で話します。
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ハビックさんによると、英語は流れが大事。発音練習は、一語一語区切ってよりも、一息に話すほうが良いそうです。確かに、英語がはじめてで先入観なく歌のメロディのように話す子どもたちは、たった2時間で驚きの上達ぶりでした。
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英語の感覚がつかめたら、次はおはなしの絵。ひと場面を自分で作ります。
学校の先生、お花屋さん、トラックの運転手、女優さん、デザイナー、お医者さん… 将来の夢は実にさまざまです。

5歳の男の子が目指すのは、すし職人"sushi master"。英語でどう言うのかはハビック先生に教わります。 デジタルつみきで握りずしを表現、背景を海にしたのは良いアイディアですね。
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5歳の男の子は、ルンバの研究者になるのが夢だそう。カラフルな実験室の光景を描いてくれました。
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英語の小説家をめざしている女の子は、ペンネームの由来などをハビックさんと英語で楽しく語りあっていました。絵本の表紙には、ニューベリー賞のメダルが輝いています。
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絵ができたら自分の声で録音。
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なんども聞いて確かめて。納得いくまで繰り返します。
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発表会のあと、みんなで Good Bye!~ の歌を歌って、おしまい。

初の PeKay in English どうなるかしら? と思いましたが、子どもたちの意欲、吸収力、発想の柔らかさで、皆の夢がそれぞれ素敵な英語デジタル絵本になりました。
ピッケ×英語、まだまだ色々できそうな予感です。
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写真(by 私のiPhone)を、 Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。
DNPさんで撮ってくださった写真(by プロのカメラマンさん)は、こちら
主催のDNPさんによるレポートは こちら

ピッケ@経済産業省子どもデー


8月6日7日は、経済産業省子どもデー「ミライーノひろば」で「ピッケのつくるえほん」ワークショップでした。
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会場は経済産業省本館。
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厳重セキュリティチェックを通った先の講堂で、ドラエモンがお迎え。
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事前申込み>抽選で選ばれた午前午後各回12名の子どもたちと絵本づくりをしました。
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1時間50分と決められた枠の中、紙の絵本とデジタル絵本のどちらもあきらめられず両方。
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発表会までする時間は無いかもと思っていましたが、初日は数作だけになったものの、段取りに慣れてきた2日目はなんとか全員の作品を上映できました。
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大半の子がiPadやiPhoneの操作にすでに慣れているのは、東京っ子だからかもしれませんね。それにしても飲み込みの早いこと。操作練習はそこそこで済ませ、どんどんつくってもらいました。
参加してくれたのは、5歳~中学生まで幅広い年齢の子どもたち。中学生は、同じテーブルになった年少の子たちの製本や録音のサポートをしてくれました。
時節柄、お盆休みに会うおじいちゃんおばあちゃん、いとこに贈るとした子どもたちが多く、ここ霞が関でつくられた絵本が、山梨や埼玉、愛媛へまで大事に運ばれていき、それぞれの行く先でどんな会話が生まれるのかなと思うと楽しみです。

かつて未踏ソフトウェア創造事業でお世話になったIPA(情報処理推進機構)の皆さんが、機材設定はじめ事前準備、当日運営まで万全にしてくださり、安心して講師に専念できました。各日、中井香里さん、山田リイコさんという場を明るくする2人に応援に入っていただけたのも心強いことでした。

自分のワークショップで精一杯で、他は同じ建物内のイベントをさっと見学しただけですが、霞が関の多くの省庁がなんらかのかたちで参加していたようです。
夏の2日間、霞が関を子どもたちがジャックした!と俯瞰で思い浮かべると、なんとも愉快な気分になります。

写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。