Category: ワークショップ・展示

「ピッケのつくるえほん」発表会@豊橋市中央図書館


3月15日土曜日は、豊橋で毎月実施されたワークショップの2024年度合同発表会でした。各会場で参加した子どもたちが、それぞれの年間ベスト作品を持ち寄りました。
録音をやり直すなど発表作をブラシュアップしたい子たちが、三々五々、別室に集まってきました。手直しだけのはずが、場面を追加したり入れ替えたり、つい熱が入って大がかりに始めている子もいます。さて定刻、皆で集会室へ移り、図書館の遠藤専門員による開会の辞でスタートしました。

この1年の振り返り動画を見たあと、いよいよ作品上映です。1作ずつを皆で観て、質問や感想を言いあいっこしました。羽田保育園の子どもたちも何人か参加してくれて賑やかな会となりました。

たくさんの自作の中から、どうして本作を選んだのかも教えてもらいました。新作から選ぶ子が多いなか旧作を選んだふたりの理由はそれぞれ、「(隠れキャラのように時々登場させていたオリジナルキャタラクターの)ベーとニョロちゃんを取り上げた作品だから」「(独自の競技がいっぱいで)面白いお話だから」でした。

このワークショップの起源は、2018年度に豊橋市が文部科学省「地域の教育資源を活用した教育格差解消プラン」の委託を受け始まった事業「絵本やICTを活用した外国人親子への支援プログラム」に遡ります。豊橋市中央図書館の伊藤孝良館長(当時)を中心に企画・実施されました。あいにく文科省が事業自体を終了したため、2019年度以降は、伊藤元館長を中心とした市民ボランティアの手弁当で続けられています。それを私もお手伝いしています。途中、新型コロナウィルス感染症による中断もありながら、外国人集住地区で継続実施されてきました。

ここまでの約6年半を動画で振り返ってみますね。(各1分半ほどです)

最初期 2018、2019年度の様子です。月1回の午前/午後、外国人集住地区である2つの団地内の集会所で行ってきました。文科省からの予算があった2018年度は母語の通訳者をお願いでき、図書館職員さんが入ってくださる日も多く、名古屋大学大学院小川明子研究室の協力も得て留学生の大学院生が参加してくれたり、手厚い人員で取り組めていた時期です。2019年度の3月に合同発表会を予定していましたが、残念ながら、新型コロナウィルス感染症の流行により中止せざるをえなくなりました。:

その後もコロナ禍の中断が続きました。流行の波をみながら2020年度は3回実施。2021年11月から再開。動画は2022年度の様子です。:

2023年度。これまでご尽力くださった団地自治会の方が高齢になられた等の事情で団地の集会所が利用できなくなり、協力を得て岩田校区市民館と図書館に会場を変更しました。あわせて、図書館での開催回は国籍に関わりなく参加OKとなりました。:

最新の2024年度、この1年間の様子です。:

こうやって通してみると明らかですが、当初の目的であった外国ルーツの子どもたちは徐々に減り、国籍限定を外した図書館での開催回は日本人ばかりとなっています。2018年度の計画時には、外国人親子での参加を想定していました。ところが現実は、両親ともが「ハケン」や「ライン」として働いている家庭が多く、親の同席は望めませんでした。任期付き雇用が多い彼らの生活基盤は脆弱で、コロナ禍の雇止めでやむなく帰国した家族もありました。会場についても、最初の計画では、居住区まで出向くアウトリーチから始めたとしても、いずれは図書館へと繋ぎ図書館で実施するつもりでいました。これも見通しが甘かったです。実際に始めてみると、「図書館」は彼らの生活テリトリーの外であり、親が車で連れて行かねばならないアクセスも、心情としての距離感も、どちらも遠すぎるのだと知りました。対して、団地内の集会所であれば生活圏内、保護者にとっても安心の場で、我が子が出かけてよい場所なのでした。
さらに2023年度以降、会場が岩田校区市民館と図書館に変更になりました。校区市民館は、団地の子どもたちが通う小学校に隣接している上に設備も使いやすく、団地内の集会所から徒歩10分と理想的で、ありがたい、よかったと安堵していました。ところが団地住まいの子どもたちが来ないのです。たとえ物理的距離が近くても遠いのだと、彼らのコミュニティである団地の外へ出るハードルの高さ、心理的距離をつくづく思い知りました。
外国ルーツの子どもたちが、子どもだけでも来れる場所あるいは方法が必要です。他にも、母語ができるサポーターが欲しい、機材の寿命、資金が無い、コアスタッフが伊藤さんと私の2人だけで不安定など課題は山積で、継続できるよう何とかせねばと思っています。
お知恵ありましたらどうか貸してください。豊橋近郊の方でお手伝いくださる方、いつでも大歓迎です。子どもたちが物語を生み出す場に立ちあうのは楽しいですよ。

ちょうど「図書館雑誌 2025年3月号」(発行:公益社団法人日本図書館協会)に伊藤孝良さん執筆の原稿が掲載されています。

次回は4月12日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階会議室、午後14時~は岩田校区市民館です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。

これまでの作品は、こちらのYouTubeページでご覧いただけます。(全部ではなく一部)
https://www.youtube.com/c/TamieAsakura/videos

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使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
ピッケに関するお知らせやレポート:  Facebookページ「ピッケ」
instagram:  https://www.instagram.com/tamie.asakura/

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


2月15日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとのワークショップ。今回は、いつにも増して楽しみにしていました。というのは、外国ルーツの子どもたち対象の午後回に、初参加者の事前申込が4組、計6名もあったのです。でも残念ながら、いずれも欠席でした。1組は欠席のご連絡があり、他は忘れていたり、連絡がつかなかったり。でも、まぁ、行ってみようと思い面倒な事前申込までしてくれた人がそんなにあったのだから、前進ですね。
もうひとつ、楽しみにしていたのは、ブラジル籍の青年ブルーノさんとの再会でした。岩田団地の集会所で開催していた頃、いつも手伝ってくれていたブルーノさん、2週間ほど前に突然電話があって、会場は変わったけれど今も続けていると伝えると、こんど行くと約束してくれたのです。約束通り、同僚のお子さんを連れて来てくれました。早朝からの8時間超勤務を終え昼食もそこそこに。そして、ブラジル人学校へ通っていて日本語を解さないその9歳さんのために、以前のように操作方法を教えたり、通訳をしてくれました。

常連の小3さんが『あなたがとってもかわいい』( みやにし たつや 作・絵、金の星社)を読んでくれたあと、かわいい、または自由をテーマに絵本をつくりました。選書は図書館司書さんです。
よく子どもたちから「流行」や「推し」を教わります。この日の「えっ知らないのー??」は、ピラフ星人。小3さんによると、TikTokerでラッパーなのだそう。
小5さん作は、推しのクロミでの言葉探し。小2くんが、背景に紛れている文字を懸命に探しています。

午前回に参加した小2くんが、もっとつくりたいと午後回にも来てくれたのです。午後も見事な集中力で2作目を作り、お母さん作の録音にも参加、さらに、お姉さんたちが繰り出す理不尽ともいえるクイズにまで奮闘したのでした。

常連さんたちに前回1月の急な中止を詫びると「(代わりに)家で画用紙で絵本をつくったよ。レオン(飼犬)が噛んで破っちゃったけど」と話してくれました。

ブルーノさん、ありがとうございました。また来てくださいね!

一方、国籍限定を外した午前回は、全員日本人となりました。実は午前回にも初参加の外国籍児の事前申込が複数あったのですが、残念、現れず。彼らを断りたくなくて、定員大幅超えで受付けていたので、もし全員そろっていたらカオスになるかもだったのですが、キャンセルも多く、結果おさまる人数となりました。
初参加の子どもたちもどんどんつくっています。

あらかじめつくりたいテーマを決めてきている子も多く、小1くんは調べるための本も持参して国旗のお話をつくりました。カービーからポケモンへ移行しつつある年長くんも資料本を持参、兄貴分の小2くんと見せ合いっこしながらつくっていました。

思い思いの場所で録音。6歳さんは、いつも周囲の喧噪をものともせずお話の世界へ入り込んでいて、録音も楽しんでいます。録音ボタンを押すお母さんも、はたしてどんなお話なのか、できあがってみるまでご存知ないのです。なので毎回さいしょの読者として、驚いたり笑ったりなさっています。

今回はカニが吹っ飛んでいきますよ。

小2くんがホワイトボードに描き始めると6歳さんも出てきて隣で描きました。後ろの席では、見学にいらした祖父さんが、孫ではない別のお子さんと共作なさっていたり(と言っても、さいごはほぼ祖父さんにお任せ状態)。ふと見ると、並んで座っていたはずの家族の組み合わせが入れ替わっていることもよくあって、そんな混ぜこぜになっている光景はいいなぁと思います。

次回は、この1年の集大成、合同での発表会を行います。各自がこれまでつくった中から選んだベスト作品を上映します。ワークショップに参加したことがない方も、子どもも大人も、どうぞどなたでもお越しください。
3月15日土曜 14時~、豊橋市中央図書館3階の集会室です。

これまでの作品は、こちらのYouTubeページでご覧いただけます。(全部ではなく一部)
https://www.youtube.com/c/TamieAsakura/videos

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


2025年のワークショップは、1月11日土曜日の豊橋から。ところが、ご一緒している伊藤孝良さんがインフル発症!いきなりのピンチ到来です。いつも「伊藤さんとふたりで」などと言ってきましたが、実のところは 7:3 いや 9:1くらい、ほぼ全て伊藤さん頼りなのです。さて困った…。そこへ助っ人に駆けつけてくれたのは、古参の寺井さん母子。息子さんが土曜日に習い事を始めて以降ごぶさただったのを、急遽来てくださったのでした。怪我のため習い事をお休みしている息子さんも装具着用の足で来てくれました。おかげで百人力です。

寺井さんによる読み聞かせ『てぶくろ』( (ウクライナ民話) 作、エウゲーニー・M・ラチョフ 絵、内田 莉莎子 訳、福音館書店)からスタート。選書は図書館司書さんによります。「xxx、どうぞ」、または自由をテーマに絵本をつくりました。

鏡餅、おせち料理、「お年玉どうぞ」、こたつ、餅つき、お正月色あふれる作品がたくさん生まれました。

いつも冒頭の読み聞かせをしっかり聴いて楽しんでいる小3さんは、「ぼくも入れてよ」「どうぞ」とドーナツの中に入っていくお話。「気持ちいいなぁ」と皆で揃って眠っているのは、きっと甘い匂いがしてふかふかなのでしょうね。

小1さんは、海で一緒に泳ぐお話。「ぼくらも いっしょに およがして」「もちろん どうぞ」。言葉のリズムも良いです。

一方、シリーズ物をつくり続けている子たちも居ます。
5歳の頃から「ゴジラ」シリーズを続けてきた小2くん、昨年あたりまでは、2つの三角でゴジラを表現していました。

それが近頃は、シンゴジラの形態変化や対戦キャラを積木でつくっています。兄貴分の小5さんによる「ポケモン」シリーズに大いに刺激を受けてのことで、久しぶりに会えたこの日は、直々に指南を受けていました。


彼らの系譜上に位置するのは、「カービー」シリーズの年長くん。カービーの対戦相手に、小2くんの初期ゴジラが登場しています。

伊藤さん抜きでどうなることかと思いましたが、皆さんに助けられました。ありがとうございました。図書館職員さんがプロジェクタをすぐ使える状態に設定くださっていたり、多忙な中、混雑する受付を手伝ってくださったり。終了後の片づけは、寺井さん母子に加えて、同じく古参の安藤さん母子が残ってくれました。久しぶりに会った息子さん同士もまだまだ遊び足らなくて、このあとお昼を一緒にする約束を取り付けていました。

外国籍の子どもたち対象の午後回は、私ひとりでは機材の運搬もできずで中止とさせてもらいました。たいへん申し訳なかったです。

次回は2月15日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階会議室、午後14時~は岩田校区市民館です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」代表:伊藤孝良さん、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずご参加いただけます。そして、3月15日土曜日は合同での発表会です。子どもも大人もどうぞどなたもお越しください。

2024年度の発表会:3月15日土曜日 午後14時~15時半 豊橋市中央図書館3階集会室

これまでの作品は、こちらのYouTubeページでご覧いただけます。(全部ではなく一部)
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@吉野町 


12月21日土曜日、吉野と神戸のアーティスト・クリエイターとのコラボレーション第2弾としてのワークショップ「吉野昔ばなしと絵本づくり」が開催され、奈良県吉野町へ出かけてきました。

会場はYOSHINO GATEWAY。ゆったり流れる吉野川を一望できます。早く着いた子どもたちと一緒に、絵カードでお話つなぎをして遊びました。

まずは「おはなしらんどカンブリア」さんによる昔話から。
いくちゃん(村井さん)は、夜が明けなくなり村人が困ったとき、一羽のカラスが3回鳴くとお日様が顔を出してくれたという吉野三茶屋の山「カラスのとや」の名前の由来を語ってくれました。
続いて、ケッケさん(松谷さん)は「鳥がお日様を起こすお話が西アフリカにもあるのですよ」と、イグアナ、蚊、にしきへび うさぎ…と動物たちが次々登場するお話をパネル絵で紹介してくれました。フクロウが「ほーっほーっ」と鳴いてお日様が目覚めます。

さて次は子どもたちの番、キャラクタやアイテムを配しながらお話を紡ぎます。小学生さんたちは iPadの操作にも慣れていて、どんどんつくっていきます。4歳さんは、車にあひるを乗せて動かしたり、楽しくて楽しくて、お話の中に入り込んで遊んでいます。

録音に楽器も使いました。カリンバやマラカス、太鼓を鳴らして。

製本して、さいごは上映会。

皆が感嘆した中1さんの作品「ピヨキチと魔法石」を紹介しますね。

吉野で聴く昔話は「かつてあった遠い昔のできごと」ではなく、すぐ身近に感じられます。午後の回でカンブリアさんは、イタズラ好きな狐のリュウタのお話をしてくれたのですが、吉野に居て逢魔時(おうまがとき)になると、ほんとにリュウタが出てきそうに思えるのです。長い尾でぴょーんと飛ばされたくなります。

このワークショップの主催は「吉野アートラボ」さん。吉野に関わって6年、神戸から移住して3年となる澤木久美子さんが、吉野と神戸を結び、吉野の子ども達にアートの楽しさを体験してほしいと今年立ち上げた団体です。澤木さんは一級建築士として吉野町の地域再生に関わり、人と人を繋ぐ場所「国栖Core」のリノベも手がけ、とうとう自ら、その国栖Coreの「ゲストハウス空」の女将まで引き受けたのでした。
支える運営メンバーの吉野側は、「hoshifune」(影絵)わたなべなおかさんと「よしのっ子食堂」中島知帆さん、神戸側は森信子さんと髙橋怜子さんです。
澤木さんは神戸時代、C.A.P.(芸術と計画会議)の設立メンバーのひとりとして20年間活動してきました。ワークショップ当日に裏方として入ってくれた神戸側のふたりも、同じくC.A.P.の中心メンバーです。なので、アートイベントの企画や運営のプロフェッショナルであり、子どもをクリエイターとして尊重する態度も言わずもがななのでした。加えて、ヨシキくんが神戸から力強い助っ人として来てくれて、私としては大船に乗った心地でありました。
「吉野アートラボ」初年度は、マキコムズ×hoshifune「作って、映して、影であそぼう!」そして今回の計2回を、吉野町協働のまち推進事業交付金事業として行いました。次は私も裏方として入るつもり。再訪が楽しみです。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


12月14日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとのワークショップ。常連の小3さんが『きたきつねのゆめ』( 手島 圭三郎 作、絵本塾出版)を読んでくれたあと、冬の日、または自由をテーマに絵本をつくりました。

小3さんは前回途中だった「推し」シナモンの作品を仕上げると「鉛筆ある?」。シナモングッズのそれぞれに価格を書き込んでから製本しました。
そして発表会では「後ろで踊ってていい?」、エネルギーに満ちていて、踊りながら作品上映を見ていました。

3歳で来日し、まもなく一家で帰国するという9歳さん。暑い夏、帰り路で拾った星から生まれた精(クマ)に「冬になってほしい」と願い、叶って雪遊びをするお話をつくりました。物語のさいご(裏表紙)に録ったひとことは「ブラジルには冬があるのかな」。

午前回に参加し、つくり足らなくて午後回にもやって来た8歳くんは、共作も含めなんと全4作品を完成。長年に渡りゴジラシリーズをつくり続けているのですが、この日は、いつもと趣向の異なる作品も手がけました。弟分のような年長児くんによってシリーズ化されているカービーと自身のゴジラを対決させたのです。まずふたりで第1話をつくり、続いて午後回にひとりで第2話をつくりました。果たし状を送って対決に挑むというストーリーも凝っています。

参加2回目の6歳くんは自作を仕上げた後さらに、お母さんの作品にも弟と共に録音で参加。和室なこともあってか、それぞれが思い思いの場所で寝転がったり伸び伸びつくっていました。

「日本には戻らないから1月はもう来れないよ」と話してくれた9歳さんは、皆の作品上映はかぶりつきで見ていたのに、いざ自作の順になると、照れて耳を覆ったり畳の上に丸まったり。そして製本した絵本のページを何度も開いては眺めたあと、小さな持ち手を付けて大切に持ち帰りました。

国籍限定を外した図書館での午前回は、全員が日本人。


ピッケのベテランの小2お兄さんと一緒にやってきた初参加5歳さんは、つくることも楽しんで、自分の作品が上映されるともう嬉しさ押さえきれずで、前へ飛び出してきて全身で喜んでいました。

別の5歳くんは、前回に続き、お母さんの作品にも声で参加しました。こちらも親子で楽しさあふれています。

次回は1月11日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階会議室、午後14時~は岩田校区市民館2階です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。

これまでの作品は、こちらのYouTubeページでご覧いただけます。(全部ではなく一部)
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ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


11月16日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとの絵本づくりワークショップでした。
インドネシアルーツの女児は来春から小学生。録音は日本語と母語で行い、来日して2年となるお父さんが通訳をしてくださいました。


父子とも図書館に来たのはこの日が初めてとのこと。豊橋市中央図書館には外国語の蔵書が多くあります。ワークショップ終了後に、図書館職員の村上まゆさんが、書庫を案内し貸出カード作成のお手伝い等をしてくださいました。

初参加の年長6歳さんは、ずっと参加したいと思いながら、土曜午前は野球の練習があり来れずにいたそう。とうとう野球をお休みして来てくれたのでした。1歳の弟くんも声で参加。とんとんとん♪


あいにく近隣小学校の発表会(文化祭的な行事)と重なってしまい参加者少なめでしたが、そのぶん子どもたちひとりひとりとゆっくり接することができました。

校区市民館での午後回も、発表会があった岩田小の子は少し遅れての参加となりました。
常連の小3さんが、しかけ絵本『おやさいどうぞ』(きのした けい 作、阿部 真由美 絵、コクヨ)を「アレンジして読む!」と、アンパンマンのキャラクタを主語に置きながら読んでくれて、5歳さんに大受けでした。

ブラジル籍の女子さんたちは、会うなり、それぞれの推しキャラについて大盛り上がり。学校区は別々なので、久しぶりに会えて母語で存分に話せるのが嬉しいのでしょう。その気持ちわかります。おしゃべりしながら制作に入ると「見ちゃダメ」「撮っちゃダメ」。かつて、トイレに行くのでさえ「付いて来て」「そこで待ってて」、「(チラシに)私の写真のせて」だった4歳さんが、そんなお年頃になったのですね。もちろん手も猛スピードで動いているのですが、残念ながら完成には至らず。ふたりとも、凝った作品をつくるので時間が足りなくなってしまうのです。お迎えのご家族もいらして、続きは持ち越しとなりました。

かたや5歳さんは全集中。わき目もふらず12見開きの大作をつくりました。録音時に、月曜から日曜へのお話になっていたのだと知りました。

次回は12月14日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階会議室、午後14時~は岩田校区市民館です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@楽(大阪旭区)


ご実家の内科医院をリノベし開設なさった私設公民館『楽』(代表:田中かおりさん、大阪旭区)での絵本づくりは、子ども〜大人、国籍も混じって大賑わいでした。ネパールの子どもたちの内ひとりは来日まだ2ヶ月。消防自動車はドモコル、火はアゴと教えてくれて、バイリンガル絵本をつくりました。(主催:桃山学院大学土屋祐子研究室)
『楽』:https://manabi-space-raku.hp.peraichi.com/

今日のワークショップの紹介も含め、11/23 メディフェス 2024 in 関西(於:立命館大学OIC)「多文化理解と表現の広場―みんなでつくる!デジタル絵本、DST、共生の居場所」枠で話します。会場はおおさか茨木キャンパス。参加費無料。9月のINSTeMに行きそびれたよという方もぜひお越しください。会場で語らいましょう。
詳細と事前登録はコチラ→ https://medifes2024.peatix.com/

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


10月12日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとの絵本づくりワークショップでした。
シナモン推し小3さんのこの日の持参品は、揺りかごに入ったシナモン。かたや、クロミ推し小5さんがリュックから取り出したのは、クロミのぬいぐるみ。フェルトの布団は小3さん手作りのプレゼントだそう。

いつものように絵本を読んでくれたあと、ふたりとも、それぞれの推しの絵本をつくりました。細部まで凝っています。


作品的に「不要」とのことで録音はせず、発表はライブで。各シーンに隠れている文字を見つけるという趣向ゆえ、確かに不要でした。ふたりが繰り出すクイズに、5歳さんが一所懸命に答えていました。みごと全問正解。
付き添いの妹さんもあと1年くらいしたら一緒につくれるでしょうか。

国籍限定を外した図書館での回は、今回も全員が日本人でした。『へんしんトイレ』(あきやま ただし 作・絵、金の星社)を読み、変身、または自由をテーマに絵本をつくりました。選書は図書館司書さんです。

インコを飼い始めた小3さんがつくったのは「へんしんインコ」

初参加の4歳さんは、よそのお母さんにすっかり懐いて、一緒にテラスで録音していました。
4歳さんも声で参加して完成。

ご自身のお子さんはもとより、どの子どものことも尊重なさり柔らかに接していらして、見習いたいなといつも思います。

今回は参加者少なめでした。来週末は豊橋祭り、その次の週末は校区市民館祭りなので、この土日は園の運動会や行事が多く、加えて、各地区の氏神様のお祭も多いのだそう。来てくれた子どもたちも、午後からは地元のお祭へ行く、神輿のお役目あるので早抜けする等、それを教えてくれる声まで弾んでいます。秋晴れの運動会日和、それぞれ楽しい一日となったことでしょう。

次回は11月16日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階会議室、午後14時~は岩田校区市民館です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋



9月7日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとの絵本づくりワークショップでした。
前回シナモンのぬいぐるみを抱えて全身シナモンの装いでやってきたブラジル籍の常連さん、この日はマスケラーナ(浜名湖パルパルのキャラクタ)と一緒に登場。入ってくるなり「今日は野菜の話にする!」たまたま、図書館司書さん選書の読み聞かせ絵本も『おやおや、おやさい』(石津 ちひろ 文、山村 浩二 絵、福音館書店)で、ご機嫌で読んでくれました。この絵本の見返しにあしらわれているのが本文のテキストであることにも、すぐに気付きました。
絵本づくりのテーマは、語呂あわせ・ダジャレ・韻を踏む、または自由。「見ちゃダメ!」と制作途中は一切見せてくれないものの、手は動いていて、話し、歌い続け、ときどき踊って、完成。ページごとに配した食べ物が、それぞれの得意な曲を歌うというつくりになっていて、録音時は、10ページ分の全10曲を歌い、さらに裏表紙では『おやおや、おやさい』の本文を早口に読み上げました。題名を「歌(うた)が上手(うま)い食べ物」としたことから、テーマも意識しているとわかります。

参加3回目の小5さんは、「クロミを知らないと言っていたから」とぬいぐるみを持って来て見せてくれました。これまでの2回は「録音はしない(したくない)」だったのが、初めて、ふたりで一緒に録音もしました。お迎えにいらしたご家族にも観てもらい発表会。上映の間も歌に合わせて踊っていました。

国籍限定を外した図書館での回は、今回も全員が日本人でした。

最近飼い始めたというインコのお話をつくってくれたのは小3さん。「いい子のインコ」とテーマも押さえられています。ママがベッドの中で「おはよー」と言っている裏表紙は、「おかあさんおきて。」2年前のこのエピソードを知っている参加者にとっては、思わず ふふふ… となるのでした。

お母さんたちの作品にも いつも舌を巻きます。

ワークショップ終了後、小2さんが持ってきてくれた夏休みの工作で遊びました。ワニをハンマーでたたくゲームは去年の作品、新作は「たこやきゲーム」。どちらも見た目のデザインも機構も優れていて、しかも子どもたちの激しい使い方にも耐えるしっかりした造りです。

図書館での回はすっかり日本人ばかりになってはいますが、様々な個性、異年齢の子たちが混じり、つくることにおいて大人も子どもも対等の良い場になっていると感じます。思いもよらぬ一大事が発生するご家庭もあります。そんなとき、特に古参の方たちは、立ち入り過ぎない程よい距離感で、互いを気にかけていて、ご事情で来れずにいた家族が久しぶりに参加予定と知ると、自身のお子さんは来れない日であっても会いに来てくれる。そんなお母さんたちのおかげで、この場が成り立っています。中心にある活動が「お話」であることも、場を性格付けているのかもしれません。お話を読んでもらう、自分のお話をつくり語る、熱心に聴いてくれる人たちがいて、温かな反応が返ってくる。「お話」を介し言葉が行き交う場であることが、安心できる緩やかな人の繋がりを育くむ気がしています。

次回は10月12日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階会議室、午後14時~は岩田校区市民館の2階です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。

これまでの作品は、こちらのYouTubeページでご覧いただけます。(全部ではなく一部)
https://www.youtube.com/@TamieAsakura/videos

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放課後子ども教室でピッケ@豊橋市立岩田小学校


ピッケの会とよはし 伊藤孝良さんと一緒に、放課後子ども教室へ出かけました。宿題を済ませた子からピッケ。短い時間ですが、何人かは製本までできました。母語話者を含む4人の指導員の先生が、勉強も見ながら、子どもたちを愛情深く見守っていらっしゃいます。途中、市外へ転校した子がふいに遊びに来て、子どもたちは互いに名前を呼び抱き合って大喜び。絵本も作っていきました。