ピッケの会とよはし 伊藤孝良さんと一緒に、放課後子ども教室へ出かけました。コロナ禍後はじめてなので、かなり久しぶりです。宿題を済ませた子からピッケ。短い時間なので印刷まではいかず、プロジェクタで教室の前面へ上映するところまで。お母さんがお迎えにみえると、投影した作品の前に立って写真を撮ってもらっていました。
豊橋市では外国籍児童が多い3つの小学校で、外国籍児童を対象にした放課後子ども教室が平日毎日開設されています。母語話者を含む4人の指導員の先生が、勉強もみながら、生活の基本ルール、例えば 挨拶する、人を指差さない、他の人と話しているときは待つ、なども気づいたその場で伝えています。てんてこ舞いの忙しさの中で、本当に熱心に、ひとりひとりの子どもたちに向き合っていらっしゃいました。
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6月8日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとの絵本づくりワークショップ。と言っても、国籍限定を外した図書館での回は、この日も全員が日本人でした。そうではあるけれど、5歳から小5までの子どもたちに加え大人も一緒の場で、そこで行う活動は年齢関係なく皆が対等、というのは良いなと感じています。
この日のテーマは、給食、食べ物、または自由。
お母さんたちの参加はさらに増えて、5人の方が真剣に創作を楽しんでいました。録音に子どもたちも参加していたり
息子さん作の「なぞなぞ」に、お母さんが絵をつけたり。しかも録音の声は息子さんとは別の小2くんなのでした。(クラスでなぞなぞが流行っているそうで、前回も見せてもらった専用ノートには、さらに新作が増えていました)
発表会の進行も、いつの間にやら子どもたちが主導。クイズ形式の作品では、一時停止をして「どーっちだ?」「ヒント(を出して)!」と言いあいながら楽しんでいます。
会場の片付けも、皆で手分けして手伝ってくれて、あっという間に終わりました。ありがとう。
午後は岩田校区市民館へ。常連のブラジル籍女児がお祖母さんに送ってもらい、にぎやかに登場です。いつものことながらアイディアとエネルギーにあふれていて、まずは用意してあった大型絵本に眼を通し、次にアプリ上の作品をあれこれ眺めています。「これはどうすること?」というので見ると、私が昔つくったクリスマス絵本のさいごの場面でした。「アプリ上でなら、上にある花や星をツリーの上に並べて飾って、紙の絵本だったら、クレヨンや色鉛筆で描くよ」と答えると「それ使ってもいい?」もちろんOKです。
当初作りかけていたのを消して、数字の練習をするお話に。ひと見開きつくるごとに隣室へダッシュ、ぐるっと1周走ってきては、次の見開きにかかります。つくる、走る、つくる、とハイスピードにすすめていき、6見開き目で「数字をなぞろう!」、7見開き目で「(声に出して)数えてみよう!」としました。なるほど、彼女の「使ってもいい?」は、ここでしたか。読み手の参加を促す仕掛けを自作のテーマに沿うかたちで取り入れたのですね。
約束していたというブラジル籍の友だちは現れずで、ひとりとなりましたが、録音も前回に続き大張りきりで、給湯室で水の音、隣室で走って足音、口マネでボールを投げる音やラッパ音を表現するなど工夫を凝らしました。上映は、お迎えにいらしたお祖母さんも一緒に観て頂けました。
次回は7月6日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階集会室、午後14時~は岩田校区市民館2階集会室です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。
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ピッケに関するお知らせやレポート: Facebookページ「ピッケ」
市民ボランティア「ピッケの会とよはし」(PeKay Toyohashi)さんのFacebook:
https://www.facebook.com/100091953173119
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6月11日は桃山学院大学(大阪府和泉市)へ出かけ、国際教養学部と社会学部生対象の授業「メディアリテラシー論」(土屋祐子先生)でゲスト講義でした。
事前に頂いたお題「デジタル絵本ワークショップにみるメディアリテラシーの可能性~ITツール開発と社会実践」に沿って、ITツール開発と社会実践にウェイトを置いた内容としました。
ユニークなのは、今日のゲスト講義について<記事>にまとめるという課題が出ていること。対象と媒体を各自が想定して書くのだそうです。例えば、開発者向け情報雑誌であったり、子育て世代のためのコミュニティWeb、あるいは、不特定多数が読むニュースといった具合に。ふさわしい見出しや文体、デザインを考え組み立てて書く。さらに、互いの記事を読みあう予定とのこと。どんな受けとめをされたかシビアに示されるわけで、おそろしくもありますが、それも含めて楽しみです。
講義後、土屋先生の研究室で3時間超話し込んでしまいました。おかげでメディアリテラシー論界隈について、少しアップデートできました。(研究室の窓には暮れゆく空)
先週~今週は、客員教授を務める神戸教育短期大学(学長:三木麻子先生)へ出かけました。大半の学生さんが長期履修制度(3年制)を利用していて、担当したのはその2年生、保育士や幼稚園教諭をめざす学生さんたちが対象です。ICT を活用した楽しい「創る」学び、なかでも幼少期に育みたい言葉の「創る」である物語づくりのデザインができる保育者となってほしいと授業準備をしました。
講話に加えひとり1台環境で実際につくります。録音の段になるとあちこちに輪が生まれ、セリフを複数人での掛け合いにしたり効果音を工夫したりとにぎやかでした。
子どもたちに、従来の読んでもらう楽しみに加えて、自分でお話をつくり語る楽しみを届けてほしい。ICTを創造の支援に用いて、その楽しい学びのデザインができる人になってほしいと願っています。
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「ピッケの会とよはし」の伊藤孝良さんと、ブラジル籍の子どもたちが多く通う保育所「NO BORDER」へ出かけてきました。5歳児クラスの子どもたちと、ポルトガル語が飛び交う賑やかな中で絵本づくりをしました。
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5月11日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとの絵本づくりワークショップでした。
ブラジル籍の女児は、ぬむひゆき語によるぬぬぬの国のファンタジーに始まり、興がのって全3作をつくりました。
ぬぬぬの国について尋ねても「人間にはわからない」とのこと。2作目は、玉島の6歳さん作「関東大震災」に刺激を受けて「地震」。水を流したり椅子を揺らして効果音を録り、彼女のディレクションのもと、伊藤さんと私も割り当てられたセリフを担当しました。
お迎えのご家族がいらして、3作目の録音は次回へお預けとなりました。
国籍限定を外した図書館での回は、今回も全員が日本人でした。
まずは、寺井さんによる『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』(間瀬 なおかた 作・絵、ひさかたチャイルド)の読み聞かせから。選書は図書館司書さんです。テーマは「トンネルを抜けたら」など「××したら」または自由としました。
「ピンポーン」ドアを開けると来客が。5歳さん作。
名古屋まで家族でCATSを観に行った実話をもとに。小3さん作。
ふと見ると、5歳さんが初参加の5歳さんに教えてあげたり、小5のお兄さんがやんちゃな子たちをまとめて面倒みてくれたりしています。お母さんたちも、今回は4人、自身も真剣に創作を楽しんでいました。creation において年齢は関係なく、大人も子どもも対等です。私も子どもたちの発想にスゴイな、かなわないなと思うことばかりです。
前回最終作を発表して皆を驚かせた小2さんの新シリーズは、やっぱり「ゴジラ」でした。発表時には、ゴジラの声色をまねて、スマホで検索した本物の声も流してくれました。
子ども同士に加えて、親とも先生とも違う大人との関わりをもてるのも、この場の利点です。気が荒れてハサミを手放せなくなっている男児を他のお母さんが抱きとめてくれたり、手が離せないお母さんに代わって、別のご家族が録音の操作を手伝ってあげたり。時々、ちょこんと別の家族に混じっている子がいて、あれっ?と家族の組み合わせに混乱することもあります。
園や学校など公教育の場では同年齢の子と過ごす時間が多くなりがちです。その同質性の高い環境とはまた別の、子どもも大人も一緒にいる多様な場での活動、なかでもお話を創り語るというのは、関わるひとりひとりにとって、もたらすものがきっとあることでしょう。それは、わかりやすく短期で効果が表れたり数値で測れるものではないだろうけれど。
次回は6月8日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階、午後14時~は岩田校区市民館の2階児童室です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。
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4月27日土曜日は、外国にルーツのある子どもたちとの絵本づくりワークショップ、今年度の初回でした。と書いてはみたものの、国籍限定を外した図書館での開催回は、とうとう全員が日本人となりました。
『まーだだよ』(間部 香代 作、ひろかわ さえこ 絵、鈴木出版)を読み、お話づくりのテーマも「まーだだよ」または自由としたところ、池で、お家で、学校で、森で、いろんな「かくれんぼ」のお話が生まれました。
5歳の頃から「ゴジラ」シリーズを続けてきた小2くんが、なんとこの日は最終作を発表。私も含め皆が驚きました。ただし、あくまで「ゴジラ1での最後の戦い」なので、新たなゴジラシリーズが始まるのかもしれません。
他にも、「ものとりゲーム」や、時節をとらえた「こいのぼり」での「まーだだよ」や、
お気に入りのぬいぐるみやキャラクタを登場させた作品もありました。シリーズで制作中の6歳さんは、これまでの絵本(+お母さん作1冊)を綴じて持って来ていました。
定員超えの大にぎわいに、伊藤さんと私とでてんてこ舞いになっている中、子どもたちや保護者の方たちが動いてくれました。常連くんはプリンタの前で待ちかまえていて展開図を分配しているし、年長さんが初参加の同い歳さんに教えてあげていたり、その保護者さんは毎回、作品動画を持ち帰りたい親御さんたちのAirDropをサポートをしてくださいます。ほんとに大助かりです。
午後の岩田校区市民館では、ブラジル籍のふたりが仲良く共作。前回から「ホラー」にハマっていて、読み聞かせも発表も、クイズ形式(ヒントは寸劇)を取り入れたライブでのホラーでした。
次回は5月11日土曜、10時~は岩田校区市民館の2階集会室、14時~は豊橋市中央図書館3階会議室です。主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」(代表:伊藤孝良さん)、協力:中央図書館。午後の図書館での回は事前申込必須です。申込受付が始まると「ピッケの会とよはし」Facebookページに案内が出ます。
YouTube にも、ブログで紹介しきれない作品をアップしています。(各リスト内、新しい作品ほど下の方です)
再生リスト:子どもたちの作品(外国ルーツ)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL06QBDbPI5MDCAXj0jIq7C3i4ZGcePgZo
再生リスト:子どもたちの作品(小学生)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL06QBDbPI5MBKBXq5Ht4LOFykml4t0uxQ
再生リスト:子どもたちの作品(未就学児)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL06QBDbPI5MC27Xphjuy17zY423NHIQga
再生リスト:大人の作品
https://www.youtube.com/playlist?list=PL06QBDbPI5MDgsLr0ZrxoNmXWZB2gFcOZ
ご参加の方で自身の作品を探したいときは、上記の再生リストから探すか、YouTube の検索窓で、例えば「豊橋 ピッケのつくるえほん みずきくん」など「豊橋 ピッケのつくるえほん (作者名)」で検索してみてください。(ここ最近はできるだけ全作品をアップロードしているのだけれど、全作品ではなく一部のみです)
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3月31日日曜日、今年も、廃材×ピッケの絵本づくりワークショップで、IDEA R LAB(岡山県倉敷市玉島)へ出かけてきました。IDEA R LAB は、街から出た廃材をクリエイティブに素敵によみがえらせる「クリエイティブリユース」の拠点かつ実験場です。大月ヒロ子さんがご実家をリノベーションして2013年につくられました。今も進行形で、ラボ周辺では空間までもがクリエイティブによみがえり、モノ、コト、ヒトが循環する豊かなコミュニティが育まれています。
子どもたちがそろいました。春の陽射しの中、徒歩1分のマテリアルライブラリーへ移動。ここでは、収集、分類、整理された廃材たちが、最初の役割から自由になり、材料に戻って魅力を放っています。子どもたちは、その「宝の山」に分け入り、由来を教えてもらったり、手にとり眺めて、カタチや色、重さ、手触りを存分に味わっています。大月さんが手にしたのはシャケの皮。「何だと思う?」の問いかけに正解が出るのは、さすが玉島っ子です。たっぷり遊んだあと、お気に入りをひとつ選んでお土産にもらいました。
ラボへ戻って、廃材で見立てあそび。同じものをいくつも並べてみたり、違う方向から眺めてみたり。同じ材料でも、組み方や並べ方で違ってみえます。
洗濯バサミ3つを三角に並べて凧、糸巻やフックで構成したのはカメのお城、プラスチックのコップを3つ積んだ世界には雨が降り、黒いゴムのネットはカエルの卵になりました。発見した自分のカタチをデジタル積木でつくり、それぞれのお話の世界がふくらんでいきます。
次は録音。暖かな陽気に誘われて、次々と庭へと散っていきます。敷かれた割れ瓦を踏み鳴らしたり、蛇口から水を流したりと、効果音を工夫する姿もありました。
6歳さん作。1見開き目の音は、割れ瓦を踏む音です。
続いて製本。できあがった絵本のページをさっそく開いています。
発表会。5歳さんは、自分の声に照れてテーブルの下にもぐっていました。
中学1年生さんの作品は深くて、小さい子たちも大人も感嘆しました。
今回、神戸からアートラボきたあゆみさんがお手伝いに来てくださり、私も大月さんも余裕をもって楽しむことができました。
玉島のゆったり流れる時間の中で、材料に触発された子どもたちが紡ぐ物語世界で一緒にあそべることは、ほんとに至福で、訪れるたび気持ちが満たされます。
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【 IDEA R LAB 】大月ヒロ子さんが、故郷玉島のご実家をリノベーションしてつくられたクリエイティブリユースの拠点かつ実験場。2013年8月オープン。
http://www.idea-r-lab.jp/
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3月16日土曜日は、豊橋で毎月実施されたワークショップの集大成となる合同発表会でした。この1年各会場で参加した子どもたちが、それぞれのベスト作品を持ち寄りました。
開始前に発表作品をブラッシュアップする時間帯をとったところ、付き添いで来てくれた兄弟姉妹もつくってみたくなり、セッティング中の会場の傍らがミニワークショップ状態に。羽田保育園の年長さんも何人かご家族で来てくれています。
さて定刻。まず動画でこの1年を振り返り、いよいよ作品の上映です。ゴジラシリーズの小1くんと、ブラジル籍の小2さんは、クイズで皆に呼びかけるいつものライブ方式で。
全25作品のトリを飾ったのは、小4くんの「ポケモンパレード」。大人気で、これを観たくて参加した子もあったほどでした。
思い起こせば、この「絵本やICTを活用した外国人親子への支援事業」は、2018年度に豊橋市が文部科学省「地域の教育資源を活用した教育格差解消プラン」の委託を受け始まったプロジェクトで、中央図書館の伊藤孝良館長(当時)を中心に企画・実施されました。ところが、文科省がこの事業自体を2018年度限りで急遽終了したため、2019度からは、伊藤元館長を中心とした市民ボランティアにより手弁当で続けられています(主催:ピッケの会とよはし、協力:中央図書館)。それを私もお手伝いしています。(今日の発表会のみ主催:図書館、協力:ピッケの会とよはし)
悩ましいのは、今年度から外国人集住地区内の団地の集会所が利用できなくなったこと。ご協力を得て岩田校区市民館と図書館に会場を変更しています。あわせて、図書館での開催回については国籍限定を外したこともあり、徐々に日本人の割合が増えていて、今回の発表も大半が日本人となりました。外国ルーツの子どもたちに、どうやって彼らのコミュニティの外となる現会場へ来てもらうかが、課題です。
次回は4月27日土曜日、午前10時~は豊橋市中央図書館3階、午後14時~は岩田校区市民館の1階和室です(主催:市民ボランティア「ピッケの会とよはし」、協力:中央図書館)。図書館での開催回は、国籍にかかわらずどなたでもご参加いただけます。
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今年度2回通った羽田保育園で、年長クラスの発表会でした。
多様性に富むクラスで、発達に凹凸ある子やゆっくりさん、来日してまだ日の浅い子たちも、日々あたり前に一緒に過ごしています。彼らの型にはまらない表現はすごく素敵で、他の子たちを大いに刺激していました。どの子もみんな、素晴らしい作品を披露してくれて、私の心まで春の陽気に満ちました。どうもありがとう。
職員室には、全員分の製本された絵本がありました。ひとりひとりに贈ってあげたいからと、卒園式の準備も大詰めという年度末のこの多忙期に、先生方で準備なさったそう。そのお気持ちにも感じ入りました。
子どもたちはこの園で大切に育まれたのですね。緑組のみなさん、ご卒園おめでとうございます。
羽田保育園(社会福祉法人 育栄会):
https://www.toyo-ikueikai.jp/nursery/ns01.php
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