5月30日夜、武蔵野プレイス(東京都武蔵野市)で「ピッケのつくるえほん」講習会をしました。(主催:一般社団法人タップタップラボ)
図書館の司書さん、美術館・博物館の人、海洋研究の人、自然保護活動の人、動物園の副園長さん、幼児造形教育の研究者、教育関係の人などがご参加くださいました。ご自身の専門をもちながらそこに閉じこもらず、動く人ばかりです。
おはなし絵カードを使った自己紹介のあと
私から活動の概要や事例をお話しました。
そのあと1時間ほど実際に絵本づくりを体験いただきました。贈る相手を決めるだけでテーマは自由、専門領域から離れパーソナルな絵本でOKとしました。気を張らずに楽しんでほしいので。
ご自身を癒す絵本、愛する姪っ子さんやお子さんへ贈る絵本、自分さがしの哲学的冒険物語など様々なテーマで黙々と制作中です。
全員が録音もしました。
完成作品を上映したあと、残り時間が少なく駆け足となりましたが、グループ内で気づきを共有し、ご自身の領域での物語作成を活かすアイディアも出し合ってもらいました。
完成作品から2つご紹介しますね。
絵本関連の記事を書かれることも多いライターのちはるさんの作品は、毎朝ちはるさんを起こすことに苦労しているパートナーへ贈る絵本です。
「ぜんぜん起きない!」 ちはるさん作
大きな音の ゲームじゃ起きない。
ぶっ!と力を込めて おならをしても起きない。
大声で歌っても ベッドの上で飛び跳ねても ぜんぜん起きない。
ごはんだよ… だと、小さな声でも 起きるんだよなあ。
鳥山さんは だいたいいつでも 起きてるよ。※「鳥山さん」は飼っているセキセイインコの名前だそうです
ミュージアムにお勤めのきんさんは、ミュージアム前のバス停でよく見かける男の子へ贈る絵本です。(テキストは語りから起こしたもの)
「大体開いてるよ」 きんさん作
僕はいつもバスを見に来てるんだぁ。
ミュージアムの中にも入っておいでよ。
でも、ミュージアムの人は怖い人ばっかりなんじゃない?
ドアを開けてみて。
なんだろう?中を開けてみよう。
あれ?みんな笑ってるよ。
ぼくの好きなメロンパンも食べられるよ。
うぅー これが芸術ってやつか。ぼくも描いてみるかねぇ~。
大体開いてるねぇ。おわり。
近頃ますます領域を渡ることが面白くて、さらに5月に参加した図書館フォーラムが楽しくて弾みがつき、どんな触発がうまれるか予想はつかないけれども、子どもの創造表現に関わるオープンマインドな人が会したらどうなるかをやってみたくなったのでした。開催まで3週間しかないという無茶ぶりを引き受けてくださった、タップタップラボの小松一世さん山森永さんに心から感謝しています。
夜2時間のみの開催で、参加者同士の交流時間が足りずもったいないことしました。図書館×美術館博物館、図書館×動物園、海洋研究×幼児造形教育、他どの組合わせからも何か生まれそうです。
緩やかにつながった社会全体で子どもを育てること、どんな環境にある子どもにも創造表現の場と機会を届けることを、子どもの育ちに関わるさまざまな領域の人と少しずつでも進めていきたいです。
写真を、Facebookページ「PeKay」でご覧いただけます。
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使用アプリ: ピッケのつくるえほん for iPad
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