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高校でゲスト講義


茨城県立竜ヶ崎第二高等学校で、人間文化科の授業として2年生と3年生それぞれ2時間ずつを担当しました。お招きいただくのは4度目です。今年度もWinソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション」を使って絵本をつくりました。

完成作品のうち何冊かは「茨城アジア教育基金」を支える会の協力で翻訳をして、ラオスの子どもたちへ届けられます。
授業後、その支える会の皆さんによる活動報告の講演がありました。ラオスでは都市部と地方の格差が大きくて、地方では子どもの本が手に入りにくく、手に入っても、絵が怖かったり紙が粗悪だったり読める言語ではなかったりで、竜ヶ崎第二高生徒さんたち作の絵本を、子どもたちも先生も心待ちになさっているそうです。

現地のNPOの方がピッケ絵本を子どもたちに読んであげている様子:

昨年「茨城アジア教育基金」を支える会の皆さんがラオスへ絵本を届けたとき現地でもとめられたタペストリー。手刺繍が見事です。

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学校向けWindowsソフト「ピッケのつくるプレゼンテーション:https://www.pekay.jp/pkp/
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3館合同発表会@小石川図書館


11月24日(日)文京区立小石川図書館での合同発表会とトーク、楽しかったー!ずっとしたかった「子どもたちのお話を大人がひたすら聴く観る」を実現できました。(主催:文京区立小石川図書館、本駒込図書館、目白台図書館、湯島図書館、大塚公園みどりの図書室)

前半は、文京区立の3つの図書館(小石川、湯島、大塚)で開催された「ミニ絵本づくりワークショップ」で制作された作品の上映、後半は朝倉のトークという二部構成です。レトロなホールの大画面で見る自作品は映画館気分で、子どもたち照れつつも嬉しそうでした。
大人の予想を大きく上回って、子どもは大したもので、作品も負けてないどころか素晴らしいのです。とはいえ、我が子の作品は楽しめても、一般の方が見知らぬ子どもの作品を1時間見続けるのは実際どうかしら、と心配もありました。が、全くの杞憂。あたたかな観客に恵まれ、良い時間となりました。

家庭、学校(幼・保)、地域社会の3つが緩やかにつながり、多様性にあふれた社会全体で子どもたちを育んでいきたい。おはなしづくりの活動を始めて早10年あまり、ずっと願っています。
この文京区での取り組み、地元の図書館での地元のサポーターさんによるワークショップと発表会は、その大きな一歩となりました。さらなる理想は、もっと子どもたちの日常の中へ。予約不要でそこへ行けば絵本をつくれるという場を設けたいです。

さまざまな調整をしてこの機会を設けてくださった山田万知代館長はじめ3館の皆さん、文京アートプロジェクトやタップタップラボの皆さん、そして、素敵な絵本をつくってくれた子どもたち、ありがとうございました。

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使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
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教育短大で講義


先週~今週、神戸教育短期大学で4回の講義を担当しました。

将来、保育士や幼稚園教諭になる学生さんたちが対象です。

ピッケの入った iPadが30台あるので、ひとり1台環境で実際につくり、製本と録音、人数が多いため全員とはいきませんが発表会までできました。

静かな場所を見つけて録音。

子どもたちを言葉の楽しみに浸らせてあげたい。読んでもらう楽しみに加えて、自分でお話をつくり語る楽しみも味わってほしい。数年後には現場に出る学生たちに、まずは自身でその楽しみを感じ、子どもたちへも言葉の楽しみを届けてあげてほしいのです。

講話では、年齢別の子ども作品から発達を読み取ったり、作品に垣間見える子どもの物語世界を感じてもらいました。

授業前には、ICTに疑念がある、絵本をつくるなんて照れくさい恥ずかしいと感じる学生さんも多かったようですが、アンケートを読むと、楽しく体験し意識が変わったようで、担当させていただけてよかったです。
先にICTありきではなく、適所にICTを配しつつ、子どもが夢中で取り組める楽しい「創る」活動をデザインできる先生になってほしいと願っています。

教室の後ろのほうで、熱心に耳を傾け、素敵な作品を完成された女性が、なんと学長先生で、しかもご専門は国語と後で知り、嬉しく光栄でした。子育て支援担当の方も見学してくださいました。お話づくりを活かせる場がありましたら、ぜひお手伝いしたいです。

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ピッケで英語絵本@同志社中学校


10月30日、今年もゲスト講師としてお招きいただき、同志社中学校へ出かけてきました。

同志社中学では全生徒が1人1台iPad を所有していて、1年生の英語の授業に「ピッケのつくるえほん」が導入されています。英語の先生は14人もいらして、学校をあげて長年英語教育に力を注いでおられます。反田任先生をはじめとする先生方による独自のカリキュラムは、教科書の枠にとらわれず(もちろん教科書の内容はおさえた上で、それと組み合わせて)、アウトプットも大事にされた学びのデザインとなっています。

クラスは36人の少人数編成です。通常の英語の授業はハーフサイズクラス(18人)ですが、ピッケの授業は1クラス単位で行われました。この授業では、フリーライティング+絵コンテ+ピッケ絵本がリンクしています。提出物としては、フリーライティングのテキストとピッケ絵本となり、ピッケ絵本は各人で動画に書き出して提出します。

昨年度から複数人でテーブルを囲める新しい教室となり、互いの画面が見えるので、教えあいやアイディアの伝播が起こりやすくなっています。

導入に絵本の話を少しして、昨年度の先輩の作品を紹介しました。
「Let’s go adventure!」Mihiroさん作

反田先生が用意してくださった絵コンテ用紙を各自が利用したい方法で使いながら、4~8見開きでまとめます。
制作に入ると、集中して静かになります。「創りたい」がまず先にあるとき、意欲をもって学びに向かえることをあらためて感じました。
最初は絵で情景を描いていきます。続いて、まずは知っている英語で表現します。わからない単語やつづりを調べたり(常時ネット接続なので、検索も自由にできます)、習っていないことは先生に尋ねながら、自分の伝えたいことを絵と言葉(英語)で物語にしてゆきます。

後半で、表紙のつくり方と録音方法を伝えました。45分の授業ですので、途中までとなり、続きは宿題として各自で仕上げ、後日、担当の先生へ提出します。

生徒が主体となって取り組むオープンエンドな「創る」には、多くの学びがつまっています。とはいえ、先生の立場からみると、時間中は生徒さん個々に応じたファシリテートが必要となりますし、自由制作作品の評価はさぞ手間がかかることでしょう。おそらく、この「評価」が、多くの先生方を躊躇させるのではないでしょうか。反田先生に尋ねてみたところ「ルーブリック評価でするからさして大変ではない」そうです。とはいえ、正誤の明らかな採点に比べれば簡単ではないはずで、さらりと言えるのは度量です。

Musio(AIを搭載したロボット)を活用したりネイティブとの1対1のオンライン会話も取り入れたりの先進的な英語授業は、全国からの視察が相次ぎ、メディアからも注目されています。訪問日にも、昼は日テレWebニュースで、夕方には読売TVのニュースで放映がありました。番組用に短く編集されるとき、視覚的キャッチーさが優先されたり「ICTが課題解決!」的にまとめられがちです。しかし、肝心なのは授業のデザインです。ただ表面的にまねてやみくもに同じICT機器を導入したところで同様の結果は得られません。優れた学びのデザインが先にあり、その適所要所に活用されてこそ生きるのです。見習うべきは、どう学びをデザインするかです。あと、メディアに取り上げられる内容だけを見ていると、オーラル重視に見えてしまうかもしれませんが、文法やライティングも同じくらいなさっています。ピッケ授業の提出物(評価対象)も、動画とフリーライティングのテキストです。

授業4クラスを終えたあと、今年は特別に、青森から同志社中学を訪問中の風間浦中学校2年生16人へも授業をさせていただきました。

お話を頂いたとき、おもわず地図で調べました。風間浦村は下北半島の北西部に在る津軽海峡に面した村で、小学校と中学校が(統廃合を経て)ひとつずつあります。生徒さんは1人1台自分のiPadminiを持っています。より良い活用を学びに、先生と村の教育委員会の方が、なんと生徒さんも連れて来訪されているのでした。せっかくなのでピッケの絵本づくりも体験できるようにと、反田先生と風間浦中の先生方とでスケジュールを調整してくださり実現した授業です。

事前にオンラインでの交流もなさったそうで、全員が、どんなお話にしたいかを絵コンテに描いてきてくれています。

皆どんどんつくっていきます。文章は英語でも日本語でもどちらでもOK。1時間足らずでしたが、録音までできた生徒さんもありました。

続きをしたい人は、宿泊先のホテルで各自完成させて、翌日、反田先生が動画書き出しや展開図の印刷をしてくださいます。
16人とも素直で「ハイ!」の声が大きくて礼儀正しくて、びっくり。どんな作品が完成するか楽しみです。ピッケの授業のあとは、生徒会との交流とのこと。丸一日スケジュールびっしりですが、生徒さんたちは元気いっぱいでした。

反田先生の、たとえ他校であってもやる気と誠意のある先生や生徒さんをとことん応援なさる姿勢には敬服します。同志社中学校で、毎年ピッケを活用いただけて嬉しいです。

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iPadアプリ「ピッケのつくるえほん for iPad」← 同志社中学校で導入
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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@山梨


一般社団法人星つむぎの村のお招きで、山梨県の甲府市を訪ねました。「星を介して人と人をつなぎ、ともに幸せを作ろう」を合言葉に活動されています。4年前にもご一緒させていただきました。
今回の訪問先は2カ所。山梨大学医学部附属病院の院内学級と星の子クラブです。前日、入院中の子どもたちと星の子クラブの子どもたちが、ネットを介して同時に、ネット上のプラネタリウムを楽しみました。感染の心配から、兄弟姉妹であっても子どもは小児病棟に入れないので、闘病中の子どもたちにとって、同世代の友達とネットを介して同じ星空を楽しむというのは貴重な体験です。そのあと(今日)、それぞれがピッケ絵本をつくり、後日またネットを介して、両者で作品交流をしようという計画です。
さて当日、まず院内学級を訪問しました。

前日のプラネが、病院側のネット環境の問題で万全にはできなかったとのことで、最初に高橋真理子さんから星や宇宙のお話がありました。オーロラは緑色が多いのだとはじめて知りました。

初等部の子どもたちとおはなし絵カードで自己紹介やおはなしづくりで遊んだあと、中等部も合同で絵本づくりをしました。

お母さんや妹、家族へ贈る絵本を12人がそれぞれ思い思いにつくりました。院内学級にも数台のiPadがあるので、途中になった子は、後日自分のペースで完成させます。
夜は、公民館をお借りして「星の子クラブ」の子どもたちとピッケ。広い和室で寺子屋みたいです。

オリオン座などの星座を緻密に表現したり、満天の星空、流星群を描く子もいました。


どちらもとても良い時間でした。
後日行われる交流会、オンライン上とのことなので、私も参加します!

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使用アプリ:  ピッケのつくるえほん for iPad
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女子大でゲスト講義


10月23日。相模女子大学 子ども教育学科(七海陽先生)でゲスト講義でした。「ICT好きじゃない、幼児教育に使いたくないと思ってた」という学生さんが今回はふたり。講義後、駅までの道ずっと荷物を持ってくれました。「小学校でICT教育始まるからって幼稚園で早めに始めるのは反対」って。そうだね。私も、先にICTありきは違うと思うし、園ではとことん遊ばせたい。「創る」楽しい遊び=学びの中で適所に配する。子どもが夢中で取り組める楽しい活動をデザインできる先生になってね。
まっすぐな気持ちよい学生さんでした。良い先生になるな、きっと。

(モバイルからの投稿)

「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


10月19日土曜日、外国ルーツのご家族が多く暮らす地区へ出かけてきました(午後はフロンティアとよはし主催)。今年度になって5回目、通算で8回目です。

午前は、参加人数が減ってしまっている市営西部住宅。豊橋祭りだし、今にも降り出しそうな空模様だし、来てくれる子あるだろうかと不安に思いながら集会所へ・・・。走りまわっている姿が見えます!3人も待ってくれていました。常連の3年生女児も3歳の弟と手を繋いで到着。当初の心配は杞憂におわり、6人の参加となりました。
子どもたちが設営も手伝ってくれたので、開始時刻まで未だずいぶんあります。おはなし絵カードでリレー式お話づくりをやってみました。

いちばん参加回数の多い女児が「見て見て」と持ってきてくれたのは、つくった絵本を大切に収めたミニファイル。

なんとスタンプカードも作ったそうです。裏表紙までそっくり。

雨が降り始めました。午後は県営岩田住宅へ。こちらは参加者数の心配はしていなかったのですが、いつもよりずいぶん少なくて5人。雨降る中をよく来てくれました。
今日のテーマは「○○のはっけん(発見)」。司書の田中さん準備の「発見」テーマ絵本の中から、元図書館長の伊藤さんが「いいもの みーつけた」(文・絵:レオ二ード・ゴア)を読んでくれました。

どちらの会場でも、教えてあう光景をよく目にします。

ブラジルルーツの兄妹。自治会の舛木さんとブルーノさん、はじめてご参加くださったお母さんのサポートで、日本語での録音もがんばりました。2人ともここへ来ることをとても楽しみにしているそうです。妹さんが自ら行きたいと通い始めた日本語教室も続いているとのこと。よかった。

これまでは見学のみ、今回はじめてつくった11歳女児。母語でとなったものの録音もできました。

発表会のあと、元館長の伊藤さんから図書館のサービスや利用方法などについて、お話がありました。豊橋市図書館には「司文庫」があり、たくさんの外国語絵本が所蔵されています。いつも会場へ持ってきているのは、そのほんの一部です。

翌20日日曜日は青空。

名古屋大学大学院小川明子研究室によるデジタル・ストーリーテリング「メディア・コンテ」の2回目です。通常は写真やビデオでするところを、初回に続き今回もピッケでします。講師は大学院生の李さん。

伊藤さんや私はファシリテータとして子どもたちに付きます。豊橋祭りの日なので、母語できるファシリテータが前回のようにはそろわず。コスタリカからの名古屋大学留学生ララさんがファシリテータとして入ってくれました。ポルトガル語はララさん母語のスペイン語と似ているそうで、子どもたちが話していることはなんとなくわかるのだそう。毎回お世話になっている舛木さんも、いつものように通訳や様々なサポートをしてくださいます。

前半では、やりたいこと、やってみたいことを、お題カードなどを使いながらどんどん出していきます。
私は、ブラジルルーツの5年生女児を担当しました。日本生まれだけれど、日本語を使うのは、授業中と日本人の友だちと話すときだけだそう。好きなことはバスケットボール、サッカーなど球技、歌うこととダンス。ポルトガル語、日本語、英語を話し、スペイン語とロシア語も少し話せます。大学ではスペイン語を勉強し、卒業したら小学校の英語の先生になりたいそう。理想とするモデルがいるのかなと「学校に好きな英語の先生がいるの?」と尋ねると「キャサリン先生!」と即答でした。結婚をし仕事を続けます。行きたいところとして、沢山の国名を挙げてくれました。まずアメリカ。これはNYのライブハウスへ行きたいから。オーストラリアはシドニー・オペラハウス(コアラも)、ロシアもインドも音楽にちなんだ理由です。両親、ふたりのお姉さん、可愛い3歳の弟、家族が大好き!ブラジルに住むおばあさんも大好きで会うのが楽しみ。もうひとりのおばあさんは亡くなってしまい、とても悲しいと話してくれました。

後半は、そのやってみたいことをピッケで絵本にします。10見開きの長編物語となったために、録音は途中で時間切れとなったものの、外国へ行ってステージに立つ、英語の先生になって教える場面等をつくりこみました。

次回はやや空いて、12月7日土曜日、午前は西部住宅、午後は岩田住宅です。これはいつものピッケ(図書館主催)。翌8日日曜日は、岩田住宅でデジタル・ストーリーテリングのワークショップ(名大小川研主催)3回目もあります。「メディア・コンテ」の最終回となる次回は、ピッケではなく「メディア・コンテ」本来の手法である写真またはビデオで行います。 →2月に延期

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@芦屋市精道こども園


芦屋市精道こども園の年長さん2クラスの合同で、絵本づくりをしました。

昨日は、保育士の先生方を対象にお話と操作体験の研修をさせていただき、今日はその先生方がファシリテータとして入ってくださいました。

3人一組のチームで、園生活での楽しかったこと嬉しかったことを物語にします。

最近みんなで出かけたという伊丹スカイパーク、夏のプール遊び、遠足で坂すべりをしたこと、運動会でリレーをがんばったこと、竹馬チャレンジなど、楽しさあふれるお話が12作品できました。録音の声も元気いっぱい。

終了後に先生方が、「子どもたちがここまでできることに驚いた。子どもたちの成長が嬉しい」と笑顔で話してくださいました。

近頃は、初等教育のみならず幼児教育でもICT導入のかけ声が高まっています。どうか教育委員会や現場の先生方には、ICT教育を単なる技術の習得ととらえず、子どもが幸せに生きられるよう、遊びと不可分の楽しい「創る」学びとして子どもたちへ届けてほしい、適所にICTを活用してほしいと願います。なかでも幼少期においては、人の礎となる言葉の「創る」である「物語づくり」を、ぜひ体験させてあげてください。
今回、芦屋市子育て推進課よりご依頼いただき、皆さんと協力して子どもたちへ良い場を届けることができました。子育て推進課の皆さんやこども園の先生方も深く理解、共感くださって、とても心強いです。2月には、先生方をサポートする立場でお手伝いさせていただけそうで、今から再訪が楽しみです。

追記)
芦屋市のWebで当日の様子が紹介されました。
>> 精道こども園での絵本づくり(ICTを活用した保育実践)

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おでかけピッケ@大阪府立病院機構大阪母子医療センター


チャイルド・ケモ・ハウス(愛称:チャイケモ)保育士の井上さんと鈴木さん、ボランティアの筧さんと一緒に、大阪府立病院機構大阪母子医療センターへ出かけてきました。7回目の訪問です。今回も医療センターで長年活動を続けておられるボランティアグループ、スマイルパンプキンさんにお世話になりました。

4歳の女の子がつくったお話は、妹さんとご飯(カレーライス)を食べておやつを食べて2段ベッドで眠るお話。寝る時間は9時だそうです「おやすみなさい〜」。

録音までできました。

男の子たちも、ヨガでバトルをしたり、おさんぽするお話を、わいわい賑やかに完成。

小児病棟内は、時節柄、ハロウィンの飾り付けがいっぱいでした。

入院中の子どもたちのところへチャイケモの方と一緒に伺います。ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。

※ 本活動に、広島の教材販売会社の社長さん(有限会社ワキタ 脇田秀夫様、有限会社ヒロキョー 箱田博司様、有限会社サラダ文教社 皿田弘美様)がチャイケモへ寄付してくださった3台のiPadも活用させていただいております。2019年度の「おでかけピッケ」は、公益財団法人ノエビアグリーン財団の助成を受けています。
チャイルド・ケモ・ハウス(チャイケモ)
2013 年4月神戸に開設された国内初の小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族のための施設。患児家族らにより設立、運営されている。医師のいる診療所と患児が家族とともに暮らせる住居がひとつの建物内にあり、家族一緒に暮らしながら治療を受けることができる。

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「ピッケのつくるえほん」ワークショップ@豊橋


9月23日(月曜祝日)、豊橋市中央図書館の自主事業として、外国ルーツのご家族が多く暮らす地区へ出かけてきました。今年度になって4回目、通算で7回目です。

午前の市営西部住宅、開始時刻になっても誰も来ません。いつも来てくれる3年生女児さえも。伊藤孝良 元図書館長が家まで様子を見に行くと、お母さんが仕事に出かけたので3歳の弟の面倒をみているとのこと。保護者の許可を得て、伊藤さんを真ん中に仲良く3人で手を繋いでやって来てくれました。他へも声がけし、子どもたちどおしの誘い合いで6人となりました。

今回のテーマは「○○のやくそく」。司書の田中さんが「やくそく」(ニコラ・デイビス 文、ローラ・カーリン 絵)を読み聞かせしてくれました。

弟くんも、かえるが飛び跳ねるお話をつくり、録音も「さんさい」「ぴょんぴょん」とお姉ちゃんと一緒にできました。

午後の県営岩田住宅は12人が参加してくれました。岩田での私のいちばんの気がかりは、ブラジルルーツの6歳の女の子。前回初めて日本語に挑戦し全身で喜んでいたのに、きっとがっかりさせてしまうだろうなと。というのは、名古屋大学小川研主催デジタル・ストーリーテリングの前回は、母語できるファシリテータが1人に1人ずつ付いてじっくり聴いて話しながら作れる環境でした。でも予算ゼロの図書館自主事業ではそれは難しいのです。なんとかひとりだけでも母語できるボランティアさんを探せないかと伊藤さんやフロンティアとよはしさんがあたってくださったのですが、大学生は授業、大人は勤務日等で見つけることができず。いつものように自治会の舛木さんが兄妹へ付いて通訳をしてくださいました。毎回必ず手伝ってくださりありがたいです。とはいえ、母語で弾むように1対1でやりとりできた前回とのギャップは大きく、女の子の顔がみるみる曇っていくのがわかります。録音をお兄ちゃんと一緒にしたことで少し元気になってくれて、上映は嬉しそうで、いくらかほっとしました。


10歳のお兄ちゃん(ブラジル人学校に在籍)も母語のみだったお話に日本語も併記し、録音も日本語でがんばりました。

嬉しいことに、女の子は、お兄ちゃんに付いて日本語教室へ通い出したそうです。自分から行きたいと望んで。

家族と一緒に日本へやって来てくれた子どもたちに「日本語できるようになりなさい、覚えなさい」とは言いたくないのです。母国の言葉や文化も大切にしながら、子どもたち自らが、日本語話すのは楽しい、覚えたいと感じてほしい。
そのために私たち大人ができるのは、機会と場を用意すること。今は「人」が足りなくて苦労しています。丁寧に見てあげれたら伸びるだろうという子が眼の前にいるのに手が足りません。もどかしいです。もし豊橋近辺の方で手伝ってくださる方あれば、ぜひお願いします。ポルトガル語かビサヤ語できる人も切望しています。子どもたちの物語が生まれる場に立ち会うのは楽しいですよ。そして、子どもたちから学ぶことも多いです。


豊橋市は、外国籍の子どものために、就学前の保育園(プレスクール)、集住地区の小学校には国際学級(プレクラス)や放課後子ども教室、中学生向け支援校があるなど、他の自治体に比べかなり手厚いです。また、NPOフロンティアとよはし、NPO外国人就労支援センターなど、長年活動を続ける市民団体も複数あります。
国策として外国人労働者の受け入れをすすめているのですから、本来であれば国が率先し手当てすべきところを、受け入れる地方自治体や市民が代わりに担っているのが現状かと思います。国の仕組みが整うのを待つ時間的猶予はありませんし、今後ますます日本の各地で家族とともに来日する外国人が増えてくることでしょう。

子どもは社会の宝です。日本人の子どもであろうと外国籍の子どもであろうと、皆で大切に育てていきたいです。

次回は10月19日土曜日、午前は西部住宅、午後は岩田住宅です(フロンティアとよはし主催)。翌20日日曜日の午後は、岩田住宅でデジタル・ストーリーテリングのワークショップ(名大小川研主催)の2回目もあります。

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